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春の花にはどんなものがある? 庭を華やかに彩る春の花15選

  • 2024.2.19
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春はたくさんの花が咲き競い、庭やベランダが一年で最も華やぐ季節。この記事では、ビギナーでも育てやすい、春に花が咲く植物をピックアップしました。あなたの庭にも植えたくなる春の花が、きっと見つかるはずですよ!

チューリップ

チューリップ
pr2is/Shutterstock.com

チューリップは、ユリ科チューリップ属の球根植物です。原産地は中央アジア〜北アフリカで、寒さに強い性質を持っていますが、夏の暑さを苦手とします。開花期は4月頃。花色は赤、ピンク、オレンジ、黄色、緑、紫、黒、複色などがあり、色のニュアンスもさまざま。ユリ咲き、フリンジ咲き、パーロット咲きなど個性的な花姿の品種もあります。草丈は10〜70cmほど。

球根の植え付け適期は10月中旬〜12月中旬で、球根2個分の深さに植え付けます。複数植える場合は、球根2個分の間隔を取りましょう。チューリップは球根を1〜2球植えるよりは、同じ品種を5〜10球ずつ植えるマス植えにするとよく映えます。寒さにあわせることが大切なので、必ず戸外で管理しましょう。球根植物ですが、温暖な地域では球根を太らせることが難しいので、一年草として扱うのが無難。寒冷地では地上部が枯れたら掘り上げて風通しのよい場所で管理し、秋に再び植え付けます。

ヒヤシンス

ヒヤシンス
baitong333/Shutterstock.com

ヒヤシンスは、キジカクシ科ヒヤシンス属の球根植物です。原産地はギリシャ、シリア、小アジアで、寒さに強い性質を持っています。開花期は3〜4月頃で、花色は赤、ピンク、白、黄色、青、紫。甘い香りも魅力です。草丈は約20cmほど。

球根の植え付け適期は10〜11月頃で、球根2個分の深さに植え付けます。複数植える場合は、球根2個分の間隔を取りましょう。寒さにあわせることが大切なので、必ず戸外で管理しましょう。春の開花が終わったら花首で切り取り、お礼肥として肥料をばらまいて球根を太らせます。6月頃に地上部が枯れたら球根を掘り上げて、風通しのよい場所に吊しておきましょう。秋に植え直すと、翌春にまた開花します。ヒヤシンスは水栽培にしても開花するので、インテリアで楽しんでもよいでしょう。

スイセン

スイセン
Radovan1/Shutterstock.com

スイセンは、ヒガンバナ科スイセン属の球根植物です。原産地はイベリア半島を中心とした地中海沿岸で、寒さに強い性質を持っています。開花期は11月中旬〜4月で、花色は白、オレンジ、黄色、複色など。人気の高い花だけに品種が豊富で、花色や花姿は多様です。草丈は10〜50cmほど。

球根の植え付け適期は10〜11月頃で、球根2個分の深さに植え付けます。複数植える場合は、大型の球根で15〜20cm、中〜小型の球根で10〜15cmの間隔を取りましょう。春の開花が終わったら花首で切り取り、お礼肥として肥料をばらまいて球根を太らせます。数年は植えっぱなしにしてかまいませんが、大株に育ったら6月頃に球根を掘り上げて分球し、風通しのよい場所に吊して保存を。秋に植え直すと、翌春に再び開花します。

スイートアリッサム

スイートアリッサム
Nonchanon/Shutterstock.com

スイートアリッサムは、アブラナ科ニワナズナ属(ロブラリア属)の一年草です。原産地は地中海沿岸北部〜西アジアで、高温多湿に弱い傾向があります。開花期は3〜5月、10〜12月頃で、花色は白、赤、ピンク、紫など。草丈は10〜15cmで這うように広がるので、花壇のエッジなどに重宝します。

ポピュラーな植物で、花苗店で容易に苗を入手できます。植え付け適期は10〜11月か3月頃。花壇に元肥として緩効性化成肥料を施して植え付けます。春にアブラムシが発生しやすいので、土中に粒状タイプの薬剤を混ぜておくのもおすすめです。花がらはまめに摘んで株周りを清潔に保ち、生育して草姿が乱れてきたら切り戻すと、盛り返して再び開花します。夏越しはできないので、枯れたら抜き取って処分しましょう。

菜の花

菜の花
rootstock/Shutterstock.com

菜の花は、アブラナ科アブラナ属の一年草です。原産地は地中海沿岸で、寒さに強い性質があります。開花期は2〜5月で、花色は黄色。開花すると独特の香りが漂います。草丈は50〜80cmほど。

10月頃にタネを播いて育成します。花苗店で苗を入手して植え付けてもOKですが、直根性で移植を嫌うので、根鉢を崩さないように植え付けましょう。アブラムシやアオムシが発生しやすいので、見つけ次第薬剤を散布して防除を。開花が終わったら枯死するので、抜き取って処分します。

ムラサキハナナ

ムラサキハナナ
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ムラサキハナナは、別名ハナダイコン、ショカツサイとも呼ばれます。アブラナ科オオアラセイトウ属の一年草です。原産地は中国、ヨーロッパで、夏の暑さに弱く、寒さに強い性質があります。開花期は3〜4月で、花色は淡い紫色。群植すると見応えがあります。草丈は50cmほど。

10月にタネを播いて育成します。花苗店で苗を入手して植え付けてもOKですが、直根性で移植を嫌うので、根鉢を崩さないように植え付けましょう。3月頃からアブラムシやアオムシが発生しやすくなるので、見つけ次第薬剤を散布して防除を。開花期は花がらをまめに摘んで、株周りを清潔に保ちます。開花後は枯死するので、抜き取って処分しましょう。

アネモネ

アネモネ
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アネモネは、キンポウゲ科イチリンソウ属(アネモネ属)の球根植物です。原産地はヨーロッパ南部〜地中海沿岸東部で、暑さに弱く、寒さに強い性質を持っています。開花期は3〜4月で、花色は白、赤、ピンク、青、紫、複色など。コロナリア種が最もポピュラーですが、菊の花のようなブランダ種、原種系のフルゲンスなども出回っています。草丈は15〜50cmほど。

球根の植え付け適期は10〜12月頃で、球根は尖ったほうを下、平らなほうを上にして、浅めに植え付けます。複数植える場合は15〜20cmほど間隔を取りましょう。春の開花が終わったら花首で切り取り、お礼肥として肥料をばらまいて球根を太らせます。6月頃に球根を掘り上げ、風通しのよい場所に吊して保存を。秋に植え直すと、翌春に再び開花します。

スズラン

スズラン
Morten Normann Almeland/Shutterstock.com

スズランは、キジカクシ科スズラン属の多年草です。原産地はヨーロッパ、東アジア、北アジアで、暑さに弱く、寒さに強い性質を持っています。開花期は4〜5月で、花色は白、ピンクなど。開花すると芳香が漂います。草丈は15〜20cmほど。スズランは全草に毒を持っているので、作業の際には必ずガーデニング用の手袋をはめましょう。

苗の植え付け適期は10月〜12月上旬、4月です。建物の東側や落葉樹の足元など、真夏は半日陰になるような場所を選んで、浅めに植え付けます。開花が終わったら花がらを摘み、お礼肥に緩効性化成肥料を施しておきましょう。晩秋には休眠して地上部が枯れますが、越年して再び春には生育し始めます。数年植えっぱなしにしてかまいませんが、大株に育って込み合ってきたら、10月〜12月上旬頃に掘り上げて株分けしましょう。

ムスカリ

ムスカリ
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ムスカリは、キジカクシ科ムスカリ属の球根植物です。原産地は地中海沿岸、西アジアで、寒さに強い性質を持っています。開花期は3月〜5月中旬で、花色は青、紫、白、ピンクなど。ムスカリは5〜10球をまとめて植えるマス植えにしたり、ボーダー状に群植させたりすると、見応えのある景色をつくることができます。草丈は10〜20cmほど。

球根の植え付け適期は10〜12月中旬頃で、深さ5cm程度の穴を掘って植え付けます。複数植える場合は1〜2球分ほどの間隔を取りましょう。春の開花が終わったら花首で切り取り、お礼肥として緩効性化成肥料をばらまいて球根を太らせます。6月頃に葉が枯れ込んできたら球根を掘り上げ、風通しのよい場所に吊して保存を。秋に植え直すと、翌春に再び開花します。

ハナニラ

ハナニラ
John R Martin/Shutterstock.com

ハナニラは、ヒガンバナ科ハナニラ属の球根植物です。原産地は南アメリカで、暑さ寒さに強い性質を持っています。開花期は3〜4月で、花色は白、ピンク、紫、黄色など。葉にはニラのような香りがあるので、「花韮(はなにら)」という名前がつけられました。丈夫で野草化するほど生命力旺盛なため、人の手を借りずとも元気に育つ植物です。草丈は15〜25cmほど。

球根の植え付け適期は10〜11月で、深さ5cm程度の穴を掘って植え付けます。複数植える場合は1〜2球分ほどの間隔を取りましょう。春の開花が終わったら花首で切り取り、お礼肥として緩効性化成肥料をばらまいて球根を太らせます。数年は植えっぱなしにしてかまいませんが、大株に育って込み合ってきたら9月頃に掘り上げて分球し、植え直しましょう。

ラベンダー

ラベンダー
Tatsiana Khamitskaya/Shutterstock.com

ラベンダーは、シソ科ラベンダー属の常緑性低木で、原産地は地中海沿岸です。耐寒性、耐暑性は育てる品種によって異なるので、環境に適した品種を選ぶとよいでしょう。開花期は4〜7月で、花色は紫、ピンク、白。人気の高いハーブの一つで、花には癒し効果を持つ香りがあります。草丈は20〜120cmほど。

植え付けの適期は10月か3月下旬頃。日当たり、風通しのよい場所に元肥として緩効性化成肥料を施し、苗を植え付けます。過湿を嫌うので、乾燥気味に管理するとよいでしょう。開花が終わったら、草丈の半分くらいまで切り戻します。大株に育ったら、古い枝や細い枝、内側に向かって伸びている枝などを選んで元から切り取り、風通しよく管理しましょう。

クレマチス

クレマチス
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クレマチスは、キンポウゲ科センニンソウ属(クレマチス属)の多年草です。つるを伸ばして生育する植物で、フェンスやアーチ、オベリスクなどに仕立てるとよく映えます(品種の中には立ち性・半立ち性もあります)。原産地は北半球の各地で、品種によって耐寒性や耐暑性、落葉性・常緑性などかなり性質が異なるので、選んだ品種が好む環境をしっかりと把握することが失敗なく育てるポイントです。花色は白、赤、ピンク、黄色、青、茶色、紫、複色など。咲き姿は多様で、一重咲き、八重咲きの他、チューリップ形、ベル形などもあります。つるが伸びる範囲は品種によって幅があり、20〜300cmほどです。

植え付けの適期は12〜2月。日当たり、風通しのよい場所に元肥として緩効性化成肥料を施し、苗を植え付けます。開花期には終わった花がらを摘み取り、株周りを清潔に保ちましょう。つるが込み合っている場所があれば、生育期に適宜切り取って調整します。

ネモフィラ

ネモフィラ
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ネモフィラは、ムラサキ科ルリカラクサ属の一年草です。原産地は北アメリカ西部で、暑さに弱い性質があります。開花期は4〜5月で、花色は青、黒、白など。草丈は10〜20cmで、這うように広がるので、花壇のエッジなどに重宝します。

ポピュラーな植物で、花苗店で容易に苗を入手できます。植え付け適期は3月頃。花壇に元肥として緩効性化成肥料を施して植え付けます。移植を嫌うので、根鉢を崩さないように扱うことがポイントです。春にアブラムシが発生しやすいので、土中に粒状タイプの薬剤を混ぜておくのもおすすめです。開花中は花がらをまめに摘んで株まわりを清潔に保ちます。夏越しはできないので、枯れたら抜き取って処分しましょう。

ルピナス

ルピナス
Flower_Garden/Shutterstock.com

ルピナスは、マメ科ハウチワマメ属(ルピナス属)の一・二年草です。原産地は北アメリカで、暑さに弱く、寒さに強い性質を持っています。開花期は4月下旬〜6月で、花色は赤、ピンク、オレンジ、黄色、紫、白、複色など。花穂を長く立ち上げて咲くので、群植するとダイナミックな景色をつくってくれます。草丈は20〜150cmほど。ポット苗が多く出回るので、苗の植え付けからスタートするとよいでしょう。3月頃が植え付けの適期です。日当たり、風通しのよい場所に元肥として緩効性化成肥料を施して植え付けます。移植を嫌うので、根鉢を崩さないように扱うことがポイントです。春にアブラムシが発生しやすいので、土中に粒状タイプの薬剤を混ぜておくとよいでしょう。高温多湿を嫌い、暖地では夏越しができないので、枯れたら抜き取って処分しましょう。

ワスレナグサ

ワスレナグサ
Fire-fly/Shutterstock.com

ワスレナグサは、ムラサキ科ワスレナグサ属の一年草です。原産地は世界中の温帯で、寒さには強い一方で、高温多湿には弱い性質を持っています。開花期は4〜5月で、花色は青、ピンク、紫、白。草丈は10〜50cmほどで、品種によってスタンダードな10〜20cmのサイズと、大きく成長する40〜50cmの高性種があります。

ポット苗が多く出回るので、苗の植え付けからスタートするとよいでしょう。3月頃が植え付けの適期です。日当たり、風通しのよい場所に元肥として緩効性化成肥料を施して植え付けます。春にアブラムシが発生しやすいので、土中に粒状タイプの薬剤を混ぜておくとよいでしょう。開花期は、まめに花がらを摘んで株周りを清潔に保ちます。高温多湿を嫌い、暖地では夏越しができないので、枯れたら抜き取って処分しましょう。

春の庭で、さまざまな花を楽しもう!

春の花
Robert Schneider/Shutterstock.com

春はたくさんの花が咲く季節で、「どんな花を育てようかな」と選ぶ楽しみもあります。ここで取り上げた花々はビギナーでも安心して育てられる丈夫な性質を持っていますから、きっと成功体験を得られるはずですよ! 気に入った花をぜひ取り入れてみてください。

Credit
文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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