1. トップ
  2. 恋愛
  3. 志尊淳、『52ヘルツのクジラたち』へ出演を決めた理由のひとつは「主役が杉咲花ちゃんだったこと」

志尊淳、『52ヘルツのクジラたち』へ出演を決めた理由のひとつは「主役が杉咲花ちゃんだったこと」

  • 2024.2.18
志尊淳、『52ヘルツのクジラたち』へ出演を決めた理由のひとつは「主役が杉咲花ちゃんだったこと」
(C)2024「52ヘルツのクジラたち」製作委員会

Saucy Dog石原慎也も完成披露試写会に登壇、主題歌への思い語る

映画『52ヘルツのクジラたち』の完成披露試写会が開催された。当日は主演の杉咲花をはじめ、志尊淳、小野花梨、桑名桃季、Saucy Dog石原慎也(主題歌/ヴォーカル・ギター)、町田そのこ(原作者)、成島出監督が初めて一堂に会し、撮影エピソードや本作にかける熱い思いを語った。

杉咲は、この作品への出演を「かけがえのない出会いになりました」と語り、「この物語で描かれていることをひとつひとつ知っていくにつれて、もしかして自分がいままで見えていなかったかもしれない存在の周波数、自分が聴こえる周波数が少しだけ広がったんじゃないかと思っていたりもして、すごく大切な出会いになったと思います」と本作への並々ならぬ思いを口にする。

これまでにない難しい役を演じるにあたって、志尊は「知らないことが多すぎたので、とにかく知ることを大切に演じさせていただきました」と語る。事前にリハーサルの時間をたっぷりとった上で、撮影に入ったこともあり、「(撮影に)入るときは、みんな団結していたし、役を理解する時間も多く取れました」とふり返り、杉咲も「ウォーミングアップの時間を含め、役を知っていく時間でもあったし、お互いを信頼できる贅沢な時間をつくっていただきました」とうなずく。

小野は杉咲とは以前から仲が良く、「花の家に1ヵ月くらいお泊りしてたりした(笑)」と明かすほどだが、今回共演するにあたっては「公私混同しないように、過剰に距離をとったりしていました」と明かす。劇中でも親友同士の役柄で「役作りが要らない、お互いを探る時間が必要なくて、それは贅沢な大事な時間になりました」と充実した表情を見せる。

一方、杉咲はプライベートでもよく知る小野との共演について、「友だちが仕事場にいるって感覚に慣れなくて、こっ恥ずかしさもありました」と照れくさそうに明かしつつ、「お芝居が始まった時、(役柄の)美晴として存在してくれる花梨を目の当たりにして、背筋が伸びる思いでした」とも。

小野も“女優”杉咲花について「佇まいも、スタッフ一人ずつへの気遣いも、普段は見れない一面を見せていただいて、非常に勉強になりました」と語ったが、杉咲さんは「ちょっとイジられてるような…(苦笑)」と返し、2人の微笑ましいやりとりに会場は笑いに包まれた。

本作の主題歌「この長い旅の中で」を書き下ろしたSaucy Dogのヴォーカル・ギターの石原は、本作の物語に触れ「僕自身、他人のこと心から信頼するのが難しい性格なんですが、原作を読ませていただいて、(孤独を抱える)52ヘルツのクジラたちってたくさんいるんじゃないかと思ったら、気が楽になりました。自分も人のことを信じてみたいとか、自分のことを騙す人がいても、その人のことを大切に思っていたいと思える人はいるなと思ったので、そういう気持ちで書かせていただきました」と曲に込めた思いを明かす。

杉咲は主題歌「この長い旅の中で」について、「人との関わり合いに前向きな気持ちになれる曲だなと感じました。エンドロールが流れる時間って、生活に戻っていく心構えをする時間でもあると思っていて、劇場を出た時にそっと背中を押してくれる温かい音楽が最後に流れるのを嬉しく思いました」と称賛と感謝の言葉を口にする。

また、志尊は杉咲との共演についても「今回、僕がこの作品の出演を決めたひとつのフックは、主役が花ちゃんだったこと」と明かし、現場での様子ついて「俳優が作品に向き合う姿勢ってこうだよな…というのをまざまざと感じました。いまにも倒れそうな熱量で役と向き合っていて、撮影が終わったら終わりじゃなく、宣伝活動ひとつひとつに対しても、誰よりも前に立って突き進んでいく姿を見て、尊敬しかなかったし、お芝居をしていても『杉咲花、素晴らしいな』と思いました」とリスペクトを口にする。

杉咲は「恐縮です」と照れつつ、「最初は探り探りでしたけど、この作品に対してどう思っているか? 意思を共有しながら、安吾としての眼差しをカメラが回っていないところでも向け続けてくださって、絶対的な味方としていてくださったんです。サポートに徹してくださって、こんなに素敵な共演者さんと出会えたことが幸せですし、何より身を捧げて安吾という役を演じ切られた姿に尊敬しかないです」とこちらも敬意と称賛の言葉で返し、会場は感動に包まれていた。

舞台挨拶の最後に杉咲が登壇陣を代表してマイクを握り、「私たちは、この物語を本当に大切に思っていて、どんなふうに届けられるかを議論し続けてきました。本当にいろんなことが描かれるんですけど、最後には光を見出そうとする姿を描き切れるだろうかというところにみんなで、いまできる限りの力を注いできました。きっといろんな感想があると思いますが、そこでの気づきを人生やこの先、関わっていくものづくりにフィードバックしていけたらいいなと思っています」と思いの丈を語り、会場は温かい拍手に包まれた。

『52ヘルツのクジラたち』は3月1日より全国公開。

元記事で読む
の記事をもっとみる