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【東京】深夜までゆっくりすごせる穴場!都心の超高層ビルにある無料展望スポットを巡ろう

  • 2024.2.16

東京に住んでいると展望台に出かけることは意外と少ないかもしれません。今回は景色だけでなくゆっくり食事も楽しめる眺望レストランの横にあり、深夜までゆっくりすごせる「都心の超高層ビル無料展望スポット」4カ所について、都市商業研究所の若杉優貴さんがレポートします。

空気がきれいな季節、都心の展望スポットで過ごそう

以前は東京都心の公共施設内にある無料展望台を紹介しましたが、都内にはほかにも超高層ビルに設けられた無料展望台がいくつかあります。

今回は、ゆったり絶景が楽しめる「レストラン併設の無料展望施設」をめぐっていきましょう。

(写真:若杉優貴)

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変わりゆく湾岸エリアを一望!「カレッタ汐留スカイビュー」

最初に紹介するのは、新橋・汐留の再開発エリア「シオサイト」にある複合オフィスビル「カレッタ汐留」の展望施設。カレッタ汐留の46階から47階には「スカイレストラン」があり、46階には湾岸エリアの景色が無料で楽しめる「スカイビュー」が設けられています。

46階へ向かうのは外を眺めることができるシースルーエレベーター。エレベーター籠内からの景色も絶景なので「もう少し乗っていたい…」と感じてしまいます。

国鉄汐留貨物駅跡の再開発エリア「シオサイト」の中核施設の1つ「カレッタ汐留」。スカイビューは46階。 オフィス部分には電通などが入居しています。(写真:若杉優貴)
スカイビューへはシースルーエレベーターで向かいます。館内ではイルミネーションなどのイベントが行われていることも。(写真:若杉優貴)

浜松町の世界貿易センタービルなきいま、都心の海沿いから開発の槌音が鳴りやまない湾岸エリアの移りゆく姿を眺めることができる場所は貴重。

とくにオススメしたいのが、眼下に広がる「浜離宮恩賜庭園」と合わせての訪問です。浜離宮恩賜庭園のある地は、元は17世紀に甲府宰相の下屋敷(別邸)として埋め立てられた場所。のちに将軍家の御殿となり、明治以降は皇室の離宮として外国賓客の迎賓館にもなった歴史ある庭園です。

庭園内を巡る前に、上から見下ろしながら行ってみたいスポットをチェックしてみるのも良いですし、訪問後にその広さを実感しつつ、訪れた場所のおさらいをしてみるのもまた一興でしょう。

カレッタ汐留から望む湾岸エリア。眼下には広大な浜離宮恩賜庭園、その先には近年生まれた晴海フラッグや豊洲市場も。近い将来には築地市場跡(写真左)の再開発が進む様子も眺めることができそう。(写真:若杉優貴)

レストラン街の一部店舗ではスカイビューから見ることができない都心方面を眺めることもできます。少しお高めの店舗もありますが、多くの店ではお得なランチタイム営業もおこなっているため、ぜひチェックしてみては。

■カレッタ汐留 46階展望スペース「SKY VIEW(スカイビュー)」住所:東京都港区東新橋1-8-2 カレッタ汐留46F※46・47階のスカイレストランフロアへはB2Fよりシャトルエレベーター直通営業時間:11:00~23:00(飲食店は店舗により異なる)開業:2002年12月展望台高さ:約200メートルアクセス:都営大江戸線、ゆりかもめ「汐留駅」より 徒歩2分東京メトロ銀座線、都営浅草線、JR「新橋駅」 より徒歩5分※その他詳細については公式サイトをご確認ください

いまや唯一!新宿西口オフィスの展望スポット「新宿野村ビルディング展望ロビー」

新宿西口の展望施設といえば外国人観光客にも大人気の東京都庁展望室が有名ですが、穴場といえるのが野村グループの複合オフィスビル「新宿野村ビルディング」(以下、新宿野村ビル)の50階にある「展望ロビー」。この展望ロビーを含む49階から50階には「眺望レストラン」も設けられています。

新宿西口に半世紀近くそびえる超高層ビル「新宿野村ビルディング」。展望ロビーは50階。 写真右手前には損保ジャパン本社ビル(旧・安田火災海上本社ビル)があるなど、周囲は超高層ビルに囲まれています。(写真:若杉優貴)

かつて新宿西口の超高層ビル群には数多くの展望施設がありましたが、周辺の高層ビル増加、施設の老朽化、さらには床効率の向上をめざした改装などにより閉鎖が相次ぎ、近年まで残っていた新宿住友ビル、新宿センタービル、新宿NSビルの展望フロアも2010年代に営業終了。それゆえ1970年代から約半世紀のあいだ営業を続けている新宿野村ビルの展望ロビーは、貴重な存在といえます。

新宿野村ビル展望ロビー。2020年にリニューアルされており、半世紀前の建物とは思えない雰囲気。(写真:若杉優貴)

新宿野村ビルの館内は近年リニューアルが進められており、1970年代の建物とは思えない雰囲気。展望ロビーの雰囲気もここ数年でガラっと変わり、プロジェクションマッピングの投影もおこなわれるようになりました。

展望ロビーから眺めることができるのは、おもに西側の風景。調布や府中の街並みの向こうに雪を被った富士山がそびえる様子は圧巻です。都庁の展望室と違って混み合うことも少ないため、ゆっくりとした時間を過ごすことができます。

新宿野村ビルから眺める世田谷・調布の街並み、その向こうには富士山が。晴れた日の夕方には富士山のシルエットがきれいに浮かび上がります。(写真:若杉優貴)
新宿野村ビルから眺める中野・練馬方面。新宿アイランドタワーと住友不動産新宿グランドタワーのあいだには間もなく見納めとなる中野サンプラザも。アイランドタワー別館にはライブハウス「新宿ReNY」があり、イベントついでの訪問もオススメです。(写真:若杉優貴)

■新宿野村ビルディング展望ロビー住所:東京都新宿区西新宿1-26-2 新宿野村ビルディング50F営業時間:7:30~24:00(飲食店営業時間は店舗により異なる)休館日:年末年始、ビル休館日に準ずる開業:1978年6月展望台高さ:約200メートルアクセス:東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」より徒歩3分JR、京王線、小田急線、都営新宿線・大江戸線、東京メトロ丸ノ内線「新宿駅」より徒歩5~10分※最新の営業時間など詳細は公式サイトをご確認ください

生まれ変わるガーデンプレイスのシンボル「恵比寿ガーデンプレイスタワー スカイラウンジ」

「恵比寿ガーデンプレイス」はヱビスビール・サッポロビールの工場跡再開発によって1994年に生まれた複合施設。その中核施設である複合オフィスビル「恵比寿ガーデンプレイスタワー」の38・39階には展望レストラン街「TOP of YEBISU」が、そして38階には展望スペース「スカイラウンジ」が設けられています。

かつてのビール工場跡にある複合施設「恵比寿ガーデンプレイス」。 スカイラウンジは恵比寿ガーデンプレイスタワー棟の38階。(写真:若杉優貴)

恵比寿ガーデンプレイスタワーのスカイラウンジでオススメしたいのが、夜景観賞。フロア照明が暗めなので夜景が見やすく、また新宿や渋谷エリアまで数キロほどと「近すぎず遠すぎない」距離なので、超高層ビル群やタワークレーンが宝石のようにキラキラと輝く様子を楽しむことができます。

恵比寿ガーデンプレイスタワー38階と39階に位置する展望レストラン街「TOP of YEBISU」。暗めの照明で落ち着いた雰囲気の館内は夜景観賞に最適。(写真:若杉優貴、2019年撮影)
恵比寿ガーデンプレイスから見た新宿・渋谷方面の夜景。高層ビル群が一望できます。逆サイドからは湾岸方面の展望も楽しめます。(写真:若杉優貴、2019年撮影)
こちらは目黒・世田谷方面。昼間は富士山を見ることもできます。正面は目黒清掃工場。(写真:若杉優貴、2019年撮影)

恵比寿ガーデンプレイスでは、2022年11月に商業施設棟(三越跡)がホームセンター「DCM」などが出店する「恵比寿ガーデンプレイスセンタープラザ」としてリニューアルオープンしたばかり。

また、今年(2024年)4月にはサッポロビールが運営するブルワリー「YEBISU BREWERY TOKYO(ヱビスブルワリー・トウキョウ)」も開業する予定です。

大きく生まれ変わりつつある恵比寿ガーデンプレイス。最近訪れていないという人は、展望ロビーと合わせてガーデンプレイスめぐりをしてみては。

■恵比寿ガーデンプレイス展望スペース「SKYLOUNGE」(スカイラウンジ)住所:東京都渋谷区恵比寿4-20 恵比寿ガーデンプレイスタワー38FTEL:03-5423-7111営業時間:11:00~23:30(飲食店は店舗により異なる)開業:1994年10月展望台高さ:約160メートルアクセス:東京メトロ日比谷線・JR「恵比寿駅」より徒歩5分※その他詳細については公式サイトをご確認ください

小さな電車を見下ろすニンジン「キャロットタワー スカイキャロット」

三軒茶屋のシンボル「キャロットタワー」は東急グループが管理・運営する複合ビル。

「キャロットタワー」は外観が赤茶色であることにちなんだもので、館内には東急ストアやユニクロなどが出店するほか、複数のオフィス、劇場「世田谷パブリックシアター」、そして世田谷区の公共施設なども入居。また、隣接する低層棟の1階には東急世田谷線の三軒茶屋駅が併設されています。

三茶のシンボルとして定着した「キャロットタワー」。スカイキャロットは26階。 もうすぐ完成から30年を迎えます。(写真:若杉優貴

キャロットタワーの展望フロア「スカイキャロット」があるのは26階。この展望フロアにはホテルオークラグループのカフェラウンジとレストランが出店するほか、コミュニティFMの「エフエム世田谷」のサテライトスタジオも設けられており、平日夕方を中心にオンエアの様子を見ることもできます。

このスカイキャロットの特徴は「近くに超高層ビルがない」ということ。晴れた日であれば都心の超高層ビルはもちろん、横浜の街並み、房総半島の山々、そして富士山など、広いエリアの展望が楽しめます。

キャロットタワーから見た武蔵小杉・横浜方面。ベイブリッジやランドマークタワーも見えます。(写真:若杉優貴)
キャロットタワーから見た新宿の超高層ビル群。(写真:若杉優貴)

そしてもう1つのイチオシポイントは「世田谷線ビュー」。東急世田谷線は路面電車の玉川電鉄(現在の東急田園都市線)の支線として今から約100年前の1925年に開通した路線で、現在も路面電車型の可愛い低床車両がトコトコ走る姿が人気を集めています。

世田谷線の電車はカラフルで、豪徳寺のまねきねこに因んだ「幸福の招き猫電車」の姿も。世田谷の街を走る小さな電車を眺めたあとは1階の世田谷線三軒茶屋駅から電車に乗り込んで小さな旅へと出かけてみましょう。

キャロットタワーの眼下には世田谷線の小さな電車が。ちょうど「招き猫電車」がやってきました。(写真:若杉優貴)

■キャロットタワー スカイキャロット住所:東京都世田谷区太子堂4-1-1 キャロットタワー26FTEL:03-5430-1185営業時間:展望ロビー9:30~23:00カフェ10:00~22:00/レストラン11:00~22:00(いずれもL.O21:00)休館日:毎月第2水曜日、年末年始※2024年1月2日は展望ロビー9:30~16:00/レストラン・カフェ11:00~16:00開業:1996年11月展望台高さ:約120メートルアクセス:東急世田谷線「三軒茶屋駅」直結東急田園都市線「三軒茶屋駅 」より徒歩3分※最新の営業時間など詳細は公式サイトでご確認ください

今回紹介した施設は、最初に述べたとおり全てに飲食店街が併設されており、それゆえ営業時間が長いのも特徴です。

空気が澄んでいる冬。外はまだまだ寒いですが、お気に入りの風景を見つけたならば、展望スポットにあるレストランを思う存分ゆっくりと堪能してみてはいかがでしょうか。

若杉優貴

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