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度肝を抜かれる悶絶の和牛バーガー!? 美食家が通い詰める噂の名店

  • 2024.2.16

ジュワッと体の隅々に広がる幸せ。本当においしい料理を口にした時にだけ味わえるこの感覚は、けっして価格や食材の良し悪しだけではなく、作り手が歩んできたヒストリーや、その中で醸成されてきた料理への想いが生み出しうるもの。様々な視点から“おいしいをデザインする星子莉奈さんが、“おいしい”の先を求めて、極上の料理と作り手の素顔に迫ります。今回は美食家が通い詰めるハンバーガーの名店〈アルデバラン〉にお邪魔しました。

“食”をメインに、レストランプロデューサーやPR、ライターとして活躍。ハナコラボ パートナー。Instagram:(@hoshiko_0607

度肝を抜かれた悶絶の和牛バーガーここに!

老舗から新進気鋭まで、グルメなレストランがひしめく麻布十番に美食家が通い詰める噂のグルメバーガー店があります。それがハンバーガーの名店〈アルデバラン〉。雑居ビルの二階、扉を開けるとそこにはハンバーガー屋らしからぬシックで落ち着いた空間が広がります。

今回はオーナーシェフ嘉屋実さんに、今までの軌跡と人々を魅了してやまないハンバーガーの魅力についてお話を伺いました。

千葉県の松戸にあるハンバーガーの名店〈R-S〉で経験を積んだ後に独立した嘉屋さん。「お店を立ち上げる前に日本全国のお店を食べ歩いたのですが、なかなか自分の理想としているハンバーガーに辿り着くことができませんでした。だからこそ、こだわりを全て詰めこんで自分が納得できるハンバーガーを作ろうと決めたんです」。

高級焼肉店に卸しているお肉屋さんの和牛100%のパティを使用するなど食材への気合いの入れ方もハンパないのですが、とにかく研究しつくされた焼きが見事。一点一点個体差のあるパティの表情を伺いながら、丁寧に時間をかけて火入れしています。嘉屋さん曰く、長い年月をかけて育て上げたこの鉄板で焼くことで、炭火で焼いたような香ばしさと旨味が感じられるそうです。

さらにキーマンとなるのがパティと共に焼き上げられるローストオニオン肉汁をたっぷりと吸わせ、蒸し焼きにした甘い飴色玉ねぎは天下一品です。

このパティをしっかりと受け止めてくれるのが、鉄板で20分かけて焼き上げているというバンズ。カリッとジュワッとなバンズがパティと近しい食感で一体感を高めます。

こちらがアルデバランの真骨頂のとも言える「リアルバラン」。パティの上にローストオニオン、チェダーチーズ、半熟卵、そしてたっぷりのてりやきソース。

頬張ると、香ばしく甘いオニオンと肉肉しいパティの旨味が爆発し、そこに卵とチーズのとろとろコンビがスライディングしてきます。個々の個性が際立っているにもかかわらず、つなぎ目が一切ないような、まとまった味わいを演出できるのはさすがの一言。

ラーメンで表現するならばとんこつラーメンのような、わかり易くてガツンと美味い一級品です。

こちらも不動の人気を誇る「ずっちーな」。『東京ラブストーリー』の主人公、織田裕二さんの口癖である「ずっちーな」が、ずるいほどにチーズをかけるこのメニューにぴったりな一言だったのでそのままメニュー名に採用したそうです。

「チーズバーガーって最後までチーズ感を感じながら食べられるものってほとんどないじゃないですか。それならチーズを後追いして、最後の最後までチーズを感じてもらおうと思いまして」と嘉屋さん。

ハバティー、モッツァレラ、レッドチェダー、ホワイトチェダーの4種のチーズをバランスよく配合したというマイルドでコクがあるチーズがBBQソースと好相性で、バーガーのおいしさを後押ししています。できることならチーズにまみれたいほどチーズ好きな私には堪らないキングオブチーズバーガーです…!

付け合わせにはマック派もケンタ派も満たすポテトが登場。揚げ方や塩分濃度にこだわったというポテトは、全ポテト好きに支持されるに違いない塩梅に仕上がっています

ハンバーガー自主練に励んだ下積み時代

大学卒業後は学生時代にアルバイトをしていたバッティングセンターに就職し、めまぐるしい日々を送っていたという嘉屋さん。そんなある日、お兄さんから「ハンバーガー屋をやっている友人がアメリカに行く間お店を任せられる人を探しているらしいんだけど、チャレンジしてみない?」と話を持ちかけられたそう。

元々飲食に興味があったことやお店のハンバーガーの美味しさに感動したことからすぐに入店を決めたと言います。

「まずはホールからのスタートだったので全メニューを暗記して臨みました。時給1,000円いただくなら、それに見合う仕事がしたいという気持ちがあったので、できる準備はしておこうと思って。」

「はじめの頃は焼き場には入れなったので、自腹で食材を購入し、見様見真似でハンバーガーを焼かせてもらっていました」と、メニューを全暗記していたというスタートダッシュにもビックリですが、自主的にハンバーガーを焼いていたという嘉屋さんの意識の高さが伺える仰天エピソードに脱帽です。

半歩先を見据えたこれらの努力が上達スピードを加速させ、無事にオーナーさんをアメリカへ送り出すことに成功。それから数年後に〈R-S〉を卒業し、ついに自身のお店を構えることに。

星形のお皿に隠された店名の由来

「開店が決まってまずはじめたのはお皿探し。一目でウチのお店だとわかるお皿を探し求め、良さそうなお皿を見つけるとハンバーガーのぬいぐるみを持ってサイズ感やバランスをチェックしに行ってました(笑)。巡り巡って出合えたのがこの星形のお皿です」

運命の星皿との出合いから、せっかくなら店名も「星」にちなんだものにしようと閃き、和牛で一番を目指すという想いを込め、牡牛座の一等星“アルデバラン“と名付けたんだそう。

六本木で開店してからは、美食のカリスマ達が目をつけたことがきっかけとなり、たちまち人気店に。昨年からは現在の麻布十番店へと引っ越し、海外からのゲストも増えているんだとか。

「外国のお客さまから現地でも食べたいというリクエストをもらうことや、各国の飲食店情報を伺う機会が増えたのでいつか国内を飛び出してこのハンバーガーを海外で食べてもらえる機会を作りたいという気持ちも芽生えはじめました」と、嘉屋さん。

いつの日かこのハンバーガーが海を超えて日本発のグルメバーガーとして世界中の人を魅了する日が来るかも! と想像しただけでワクワしちゃいました。

思わず手放しの笑顔でかぶりつきたくなる、一期一会のハンバーガー

その道を突き詰めるとジャンル(ここでいうハンバーガー)という概念が凌駕され、お店のオリジナル作品として生きているなぁ、と感じることがあるのですが「リアルバラン」はまさにソレなんですよね。

他と比べようもない、比べる必要もないという感じで。ハンバーガーを普段あまり食べないという方にも、「一生に一度は食べて欲しい」と、ゴリ押ししています(笑)かぶりついていただければ言わんとしている私の想いが届くかと…!気になった方はぜひお腹を空かせて行ってみてくださいね。

INFORMATION

今回うかがったお店:アルデバラン

場所:〒106-0045 東京都港区麻布十番3-3-1 三喜ビル 3F
営業時間:【火曜日~土曜日】11:00~21:00(L.O)、【日曜日】11:00~20:00(L.O)
※売り切れ次第終了 ※原則事前予約制 ※月曜日が祝日の場合は営業。その場合、火曜日休み。
定休日:毎週月曜日
TEL:03-6459-4888
公式インスタグラム@aldebaran_burger

“食”をメインに、レストランプロデューサーやPR、ライターとして活躍。ハナコラボ パートナー。Instagram:(@hoshiko_0607

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