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お正月の残り、乾物のクロマメを土に蒔いたら、エダマメになりました!【良原リエの「台所ではじめよう カンタン!リボベジ栽培」・4】

  • 2024.2.16

親子で植物を育ててみたい! 収穫できるものなら、なおいいな……。そんな風に思っても、実際にガーデニングに挑戦するのはちょっと面倒。そんなかたにおすすめなのが「リボベジ」です。都会のまんなかの小さな庭で、たくさんの植物を育て、『食べられる庭図鑑』という著書も出している、音楽家・良原リエさんの連載です。

第4回 枯れるまで育てるトウミョウ編

戸棚の中に乾物の豆はありませんか? 我が家には、お節用に買った乾物のクロマメがあります。家族3人には1袋さえ多くて、毎度余ってしまいます。

ある時、余っていたクロマメを何気なく土に蒔いてみました。すると、1週間ほどで芽が出てぐんぐん大きくなり、小さな花が咲いて実ができました。

クロマメが芽を出しました。

少し膨らんだらエダマメに! エダマメはダイズを若取りしたものです。

クロエダマメができました。

いくつかは収穫せずに見送ると、秋には枯れ、クロマメに戻りました。

ああ、なんて楽しいのでしょう! できたエダマメの美味しいこと。戸棚の中にあったクロマメが意気揚々と人生を謳歌し、子孫を残す手伝いをすることができました。

さて、私はクロマメで味を占めて、スーパーの乾物コーナーを素通りできなくなりました。アズキにレッドキドニービーンズ、シロインゲンマメも蒔きました。みんな元気に育ち、収穫することができました。

アズキの黄色い花と色づいたサヤ。
アズキができました。
むっくりと芽を出したレッドキドニービーンズ。
シロインゲンマメの花は白。

すっかり調子に乗って、レンズマメやヒヨコマメにも挑戦。少ない量ながら、収穫もできました。

芽を出したレンズマメ。風に揺られて爽やか。
レンズマメの実がつきました。
ヒヨコマメの元気な芽。
ヒヨコマメも実がつきました。

豆は種そのものです。水、空気、適温の三要素があれば、発芽します。マメ科は発芽率も高いので、気軽に始められますよ。

さて、マメ科の中で、特におすすめなのがトウミョウです。トウミョウのリボベジなら知ってるよ!と突っ込まれそうですが、葉を育てるだけではありません。さらなるお楽しみがあるのです。

トウミョウはエンドウマメが発芽して、少し育った若芽です。根元を見ると、マメがぎゅうぎゅうに詰まっていますね。これをほぐして分け、元気ないくつかを土に埋めてみましょう。

トウミョウを植えました。

ほどなくすると背を伸ばし、絡みつきながら大きくなります。うっとりするような美しい花が咲いた後、キヌサヤになります。

トウミョウの美しい花。
キヌサヤができました。

その後、実が膨らみはじめるとスナップエンドウのように。さらに実が膨らむと、グリーンピースになります。暑さに弱いエンドウは、夏になれば自然に枯れます。枯れた後に鞘を開いてみると、元の姿であるエンドウ豆ができていました。

エンドウマメに戻りました。

トウミョウを葉だけ育てるのはもったいない。あのたくさんあるマメのうち、数粒でも土に植えて栽培してみませんか? 植物の一生を観察し、さまざまな形で食べることもできます。子どもたちにも、素晴らしい学習になりますよ。

エンドウは冷涼な気候を好みます。地域にもよりますが、ここ東京なら今から3月が植え時です。植えてから1週間ほどは半日陰に置いておきます。春が近づくにつれ、だんだんと育っていきますよ。

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