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「思い出の推しとして…」小林由依が語った、櫻坂46卒業前のファンへの想い

  • 2024.2.15

落ち着いた大人の街である銀座には、シックな黒のコーディネートがよく似合う。

そんな装いに身を包むのは、櫻坂46の元メンバー・小林由依さんだ。

デビューから8年。取材当時、小林さんは先日終えた櫻坂46の卒業コンサートを控えていた。

アイドル最後の時間に力を注いでいたその心境を、銀座の注目店で聞いた!

(※掲載内容は取材当時のものです)

躍動した櫻坂46を支えてきた、小林由依のこれまでとこれから
櫻坂46の小林由依
銀座2丁目の並木通りに佇む小林さん。「夜の街は、とても煌びやかですね。今日はカウンターのお店でスペイン料理と聞いて、すごく楽しみにしています」と、ほほ笑みながら語ってくれた


取材が行われたのは、櫻坂46の3周年アニバーサリーライブが終わり、小林由依さんが卒業を発表した直後。12月のこと。

大人の雰囲気が漂う小林さんは、銀座の街にも一瞬で溶け込んだ。それが冒頭の街角での一枚。まずは銀座の印象を聞いた。

「静かで落ち着いた印象ですね。若い方より近隣で働く方が多いイメージです」と話すが、銀座に詳しいわけではないという。

「お店がたくさんあるので探検したい気持ちもあります。ブランドのお店に入ったことがなくて、まずはそこから(笑)」と願望はある。

お買い物の中身より、人生初入店で満足といった口ぶりだ。

外食も少ない方と話す。以前はレストランに詳しい元メンバーの原田 葵さんや尾関梨香さんがお店を予約してくれることはあったが、彼女らが卒業してからは家で食べる率がさらに上がった。

派手さとは無縁の私生活で、欲が薄い方と自認する。

「欲しいな、食べたいなと思ったりしますが、行動に移すまでいかない感じです。面倒臭がり屋なのもあります。

食事に行きたいと思っても、ひとりでは行かないし、誘うのも躊躇して、結局は行かないことの方が多いです」

では、小林さんにとっての贅沢は何か聞くと、「贅沢……。なんでしょう?ふふふ」と自分で笑ってしまい、その表情のなんと可愛らしいことか!

考えた結果は「休みの日は何か予定を入れるより家で何もしないことが大半なので、“時間が贅沢”です」との答え。

それは、8年間アイドルとして駆け抜けてきた人こその贅沢かもしれない。

「アイドルの枠の中で私にできることはやり尽くしました」


特に2023年は猛スピードだった。シングルリリースが3枚あり、全国ツアーを行い、初海外公演となるパリを皮切りにクアラルンプール、マニラと3カ国でライブを実施。

初のスタジアムでアニバーサリーライブ、年末には紅白歌合戦に返り咲いた。

櫻坂46の小林由依
酸味が心地良いカタルーニャのサーディンも新鮮な味わい。「私はコース料理のお店に行ったことがないのですが、今日のような温かな空間なら安心できそう。誰かと行きたいですね」


「途切れることなくお仕事をさせていただいた1年。長期で休みがあるより気持ちが切れなくて良かったです。

長く休むと、次に動き出す時に腰が重くなるので、いい具合に休み、いい具合にお仕事できた一年でした」

超多忙を“いい具合”と言うのはラストスパートだからかもしれない。

2月1日、小林さんは櫻坂46を卒業する。16歳で欅坂46(現・櫻坂46)のオーディションに合格し、ゆるやかとは言えない坂を一歩ずつ登ってきた。

24歳を迎えた2023年には世界に羽ばたくグループを一期生としてけん引。そんな最も勢いがある状況での卒業だ。

普通に考えたら絶好調を手放さないはずだが、どんな心の流れがあって卒業を決めたのだろう?

「全部を振り返った時に、櫻坂46とかアイドルという枠の中で私にできることはやり尽くした実感がありました。力を入れた作品づくりも、海外でのライブも叶って、満足しています。

次にまた同じ居場所で1年を過ごすと考えた時、そこに私はいなくても、2期生や3期生が広く活動できると思いました。

次に新しい子が入ってくるうえでも、ここを出て次に始めることを考えてもいいのかなと。でも、まだ次は何も決まっていないんです」

決断の日時はピンポイントだった。2022年の大晦日から2023年に年が明けた瞬間だ。

「3・2・1・ハッピーニューイヤーと年が明けた時、2023年を最後の年にしようと思いました。実家で家族とこたつに入って紅白を見たりして、年越しを迎えた時ですね。

年末に、“来年の櫻坂46は海外を意識して頑張りましょう”とか、“来年は紅白に出よう”という話があって、みんなで気持ちが入って、前に進んでいこうとなり、この1年を一緒に頑張り切ったらという気持ちになっていました」

加えて、昔の自分と後輩たちの姿も覚悟のあと押しとなった。

「3期生が私に、“ずっと憧れていて小林さんみたいになりたくて”と言ってくれて、昔の私のようでした。

私も乃木坂46さんや女優さんに憧れてこの世界を目指して、“グループに入ったら誰かに憧れてもらえる存在になりたい”とオーディションで話していて、それを思い出したんです。

3期生が言ってくれたことで私もそういう人間になれたと実感して、なるほど、自分が元々目指していたこと、やるべきことは達成できているんだなと思えました」

「思い出の推しとして記憶してもらえたらそれだけでいいですね」


小林さんといえば、デビュー前はダンス未経験だったにも関わらず、いまやアイドル界屈指のダンス実力者。そんな姿に憧れ、勇気をもらった後輩も少なくないだろう。

グループ内での卒業報告では、やはり後輩たちが驚き、大園 玲さんや的野美青さんを筆頭に涙を浮かべていた。

そして小林さんにとって気がかりだったのが、ファンへの報告が急になってしまったことだ。

櫻坂46の小林由依
東京カレンダー


「発表後にファンの方とオンラインでお話する機会があったんですけど、まだ整理がつかず、泣きながら話をしてくれた方が多かったです。感謝の言葉もたくさんいただきました。

そこまでそれぞれの人の人生に大きく関わっていたのだと、改めて感じました」

卒業はするけれど、褪せない記憶をファンのみんなに願っている。

「私のファンの方が違う子を推してもいいし、櫻坂46から離れてもいい。それぞれの生き方を送ってほしいと思います。

何かの節目に振り返った時、“学生時代にゆいぽん推していたな”とか“受験の時にライブに行くか葛藤したな”とか、人生の思い出として残してもらえたら十分です」

普段は控えめで、青い炎を燃やし続けてきた小林さん。アイドル人生で高揚感を覚えたのはどんなことだろう?

「ライブで本番のステージに上がり、リハーサルを頑張ってきた一曲目を披露する瞬間は、やっと皆さんに観ていただけることへの感動を覚えました。

あとはツアー最終日の最後の一曲。最後までやり切った実感が湧くので、込み上げるものがあります」

であれば、1月31日と2月1日に行われる卒業ライブの最後の歌では、どれだけの感情が入るのか。取材の終わりに、当日に会うファンのみんなへのメッセージを聞いた。

「本当にいままで応援してくださってありがとうございます。卒業ライブではありますが、いつも通りの櫻坂46のライブとして楽しんでいただければ」

自分より櫻坂46のことを考えてしまうのは最後まで変わらない。それほど思うグループは不変の記憶として、未来の小林さんを支えてくれそうだ。

■プロフィール
小林由依 1999年生まれ、埼玉県出身。2015年に欅坂1期生オーディションに合格してデビュー。櫻坂46の7枚目のシングル『承認欲求』のカップリング曲『隙間風よ』ではセンターを務める。1月31日と2月1日、国立代々木競技場 第一体育館にて「小林由依 卒業コンサート」が開催。愛称は“ゆいぽん”

■衣装
コート 251,900円、シャツドレス 64,900円〈ともにオールセインツ/エイチスリーオーファッションビュロー TEL:03-6712-6180〉、バッグ 65,010円〈カフネ/リディア TEL:03-3797-3200〉、ピアス 55,000円、ネックレス 29,700円〈ともにサラース/サラース カスタマーサポート customer@sararth.com〉、その他スタイリスト私物


▶このほか:「“あぁ、生きてるな”って感じました」乃木坂46・山下美月が心打たれた、ある出来事とは



東京カレンダー最新号では、小林由依さんのインタビュー全文をお読みいただけます。
東カレに語ってくれた、仲良しメンバーとのおうちご飯のお話とは?

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