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写真家・高木由利子がレンズにとらえた、桜の有り様とは?

  • 2024.2.14

春の気配が少しずつ感じられるいまの季節、桜の開花を待ち遠しく思っている人も多いのでは? 春の到来に合わせて、3月1日より『高木由利子 写真展 chaoscosmos vol.2 - sakura - カオスコスモス 弍 - 桜 -』が表参道のGYRE GALLERYにて開催される。

sakura 2016

「桜の開花速報よりも、どちらかと言うと、何時散り始めるかが知りたい!」と綴る写真家・高木由利子は、樹齢150年の2本の山桜が聳え立つ、標高1000mの土地に導かれるように移住。その大木が変容していく姿を観察し、レンズに収めるようになった。本写真展は、その桜の姿、とりわけ散りゆく姿の記録となる。

タイトルにある "chaoscosmos" について、高木は「カオス(混沌)から、何らかの働きの元に、コスモス(秩序=宇宙)が誕生したであろうと、私は長い間、漠然と想像していた。...宇宙の摂理は、私たちが日常的に漠然と受け止めているよりも、遥かに複雑で綿密で意外性に富んでいるようだ。それぞれの物質、生命の特性(現象)は、この宇宙に存続するための方法論なのかもしれないとも思う。その現象が時として、レンズを通して視覚的に現れることがある。肉眼では見えない、あるいは気付かない自然現象に潜んでいるMMM(Magical Mysterious Miracle)を、ある時から、カメラというメカニズムを介して、ささやかなメッセージとして受け取るようになった。そのメッセージを、私はchaoscosmosと呼ぶことにした」と説明している。

10年もの歳月をかけ、独自の視点で「桜の儚やさや潔さに翻弄されながら」撮り続けた記録を、ぜひ桜の季節にじっくりと観賞して。

sakura 2012

sakura 2012

高木由利子(たかぎ・ゆりこ):写真家。東京生まれ。武蔵野美術大学にてグラフィックデザイン、イギリスのTrent Polytechincにてファッションデザインを学んだ後、写真家として独自の視点から衣服や人体を通して「人の存在」を撮り続ける。近年は自然現象の不可思議にも深い興味を持ち、「chaoscosmos」というプロジェクトにて映像を含め新たなアプローチに挑戦し続けている。撮影地は、日本を拠点に、アジア、アフリカ、南米、中近東に及ぶ。写真展開催や写真集刊行のほか、作品は、東京国立美術館、原美術館、神戸ファッション美術館、目黒美術館、上海美術館にも展示・収蔵されている。

『高木由利子 写真展 chaoscosmos vol.2 - sakura - カオスコスモス 弍 - 桜 -』期間:2024/3/1(金)〜4/29(月・祝)会場:GYRE GALLERY東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE3F tel : 0570-05-6990(ナビダイヤル、受付時間:11:00〜18:00)

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