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【富士山にかかる雲と天気の関係】笠をかぶると雨!?雲の種類で予報できる?

  • 2024.2.14

日本一高い山「富士山」は、単独峰であるため湿気を含んだ風がぶつかり、高度を増すにつれて、さまざまな形の雲が現れるのが特徴です。そのため、富士山にかかる雲は古代より、天気を予測する指標でした。今回は、富士山にかかる雲と天気の関係についてご紹介します。実際に富士山にかかる雲の種類から、天気を予報することはできるのでしょうか?

 

 

富士山にかかる雲と天気の関係

「富士山が笠をかぶれば近いうちに雨」「ひとつ笠は雨、二重笠は風雨」といったことわざがある富士山。富士山に発生する雲の中で代表的なものが「笠雲」と「つるし雲」です。さっそく、それぞれの特徴と予測される天気について見ていきましょう。

笠雲

気流が山腹に沿って押し上げられて山を越すときに生じる雲で、笠や帽子のような形をしています。富士山に笠雲がかかると雨が降るといわれており、実際に笠雲がかかったあと、24時間後までに雨が降る確率は、春秋が約70%、夏は約75%、冬は約70%と、統計から見ても信頼性が高いですね。

つるし雲

「レンズ雲」とも呼ばれるつるし雲は、山頂を通り過ぎた上昇気流がロール状に回転して富士山の風下に雲を作ったものです。円筒状、楕円状、つばさ状といった形状があり、凧が天高く上がり同じ場所に浮かんでいるように見えます。

空気の乾燥している冬より、水蒸気が多い春から秋に現れやすいそうです。この雲が現れると天気が下り坂に向かうといわれています。

つるし雲には、1年を通して見られる「つい」のほか、春の「はち」、夏の「はどう」などの種類があります。

さらに、つるし雲が現れるのは、月平均1回程度で、発生する時間も数分から数秒と短いです。そのため、この雲を見たら、ぜひ観察してみてくださいね。加えて、数時間後の急な天気の変化に注意しましょう。

また、笠雲の形状はさまざま。ここからはいくつかの笠雲と予測される天気をご紹介します。

笠雲の種類と天気の関係

ひとつ笠

春から夏にかけて発生し、雨が降るといわれています。

かいまき笠

山頂がかいまきを着ているように見える笠雲。秋頃の小春日和に発生し、雨風が強くなるとされています。

つみ笠

低気圧が通過した後は冬型の気圧配置になり、快晴で冷たい風が吹くとされていますが、好天になることが多いです。

はなれ笠

晴れた強風の日に現れます。冷え込みが厳しくなりますが、晴天が続くといわれています。

ふきだし笠

西高東低の気圧配置のときに現れる雲。寒気の吹き出しは強いですが、晴れるとされています。

みだれ笠

低気圧が日本海を通過する前に現れます。暖かい雨風になる傾向があります。

まえかけ笠

夏、移動性高気圧に覆われたとき現れますが、晴天は長続きしないようです。

笠雲とつるし雲が同時に現れるとどうなる?

笠雲とつるし雲が同時に現れると、雨の確率が約80~85%の的中率になるといわれています。

なお、雲の呼び方には諸説あります。富士山にかかる雲と天気の関係についても、必ずしもこのような天気になるという保証はありませんので、参考程度に把握しておくのが良いかもしれませんね。

新幹線や飛行機から富士山が見えたり、富士山を眺められる場所に行ったりした際は、ぜひ富士山にかかる雲と、その後の天気にも注目してみてくださいね。

[参考]

富士山の雲と天候の関係|国土交通省砂防部

富士じかん|富士市

富士山オフィシャルサイト

[All photos by Shutterstock.com]

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