「キャディはゴルフが上手」は嘘⁉　最近のキャディ事情

2024.2.14

こんにちは。ハウスキャディ歴●年のB子です。先日、新人キャディを連れて研修をしてきました！昨今のゴルフブームで、私が勤めるゴルフ場でもキャディを増やすことにしたようです。ところが、「ゴルフ経験は練習場のみ」という新人さん。研修も、「キャディとは、ゴルフとはなんぞや」を知ってもらうことからとなります。

◆今の主流は派遣キャディ

ゴルフをほとんど知らずに入ってくると、研修にはどうしても時間がかかります。途中でやめてしまう人も多く、キャディは常に不足気味。それを補うために、キャディ派遣の会社と契約しているゴルフ場が非常に多くなっています。

「全組キャディ付き」というゴルフ場もまだ残ってはいますが、キャディ付きもあるけれどセルフもOKというゴルフ場が増えていますね。私の勤めるゴルフ場でも、年々セルフでプレーをされるお客様が多くなっています。それなのになぜキャディが不足気味かというと、セルフでのプレーが増えるとキャディの必要数が日によって大きく変動することに要因があります。

普段はキャディ付きが10組前後ほどしかなくても、月例といった競技や、大きなコンペの時には20組、30組と必要になります。だからといって、そのためにキャディを常時待機させておくということは、ゴルフ場にとっては大きな損失。そこで、そういったイベントの時だけ来てもらえるキャディの派遣会社の存在が大きなものになっているというわけです。

派遣会社は、入ってきた人をキャディとして独り立ちできるよう教育し、登録。そして、契約しているゴルフ場からの要請に応えて派遣します。ただ、いくつかのゴルフ場と契約していることがほとんどのため、普段キャディしていないゴルフ場に派遣されることもあり、コースをあまり知らないということも。それでも、すぐに使うことのできる派遣キャディは、ゴルフ場にとって非常にありがたい存在で、今や主流になりつつあります。

◆「キャディ=女性」は時代遅れ

派遣のキャディが増えるにつれて、男性キャディも増えています。「〇時間で終わる」と確約できない仕事の特性上、日給制であることがほとんどのキャディという仕事。本業がお休みの日に、副業としてキャディをしている人が結構います。サラリーマンを辞めて、キャディを始めるという人も。ゴルフ部の学生が、アルバイト後の練習を目当てにキャディをしに来ることもあり、キャディと言えば女性という時代はもう過去のもの。格好も、「ヘルメットに四角巾」という「ザ・キャディ」な服装から、ビブスだけとか、キャディウェアが決まっていてもお洒落なものへと変わってきていますね。

◆「キャディはゴルフが上手」は嘘⁉

「キャディさんは、どれくらいのスコアでまわるの？」と、当然のようにお客様に聞かれます。ところが、私のように「学生時代からやっていました！」なんていうキャディは珍しく、「130ぐらい打ちます」とか「100ぐらいと嘘をつく」なんていうキャディが少なくありません。そもそも、ゴルフが好きだからキャディをしたいという人もよりも、そのお給料の良さに惹かれて始める人の方が多い仕事。ゴルフが上手かどうかは、その人がゴルフの練習をしているかどうかによって大きく変わってきます。

2,30年前までは、「ゴルフ場の近所に住むおばさまたちのアルバイト先」というイメージが強かったキャディ。子育てがひと段落したママが、近所の方からの誘いでキャディを始めたという人が多かったようです。旦那様がゴルフをしているという人が多い世代でもあります。「キャディ後にラウンド可」としているゴルフ場が多く、旦那様の理解もあり、時間にも余裕があるママ卒キャディは、仕事の後にラウンドすることも多々ありました。

ところが、最近は子育て世代も働きに出る時代。求人情報でその給料の良さを知り、子供を保育園に預けて、または学校に行っている間に働くというキャディが増えました。仕事が終われば子供を迎えに行かなければならないので、練習どころでは無い！という人も少なくありません。ゴルフをする機会は職業柄多々あるので上手くなろうと思えば練習しやすい環境であることは間違いありませんが、ゴルフをしなきゃと思っていても実際にはあまりできないというキャディが多い印象です。

ゴルフシーズン間近になり、私が勤めるゴルフ場でも新人さんが増えてきました。無事に独り立ちしてもらえるように、教える側も緊張の日々です。私自身も他のゴルフ場から誘っていただくことも増え、求人情報にもキャディ募集の文字が多数。一度覚えてしまえば、ゴルフ場さえあればどこでも働くことができるキャディという仕事、体を動かすことが嫌でなければ、やってみませんか？