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【クジラの遭遇率90%】地元民が推す冬の奄美大島!冬から春に体験できるアクティビティ5選

  • 2024.2.13

奄美大島の魅力は美しい海だけではありません。2021年には、奄美大島や徳之島でしかみられない多様な生物が生息・生育していることが評価され、世界自然遺産に登録されました。この記事では、奄美大島出身の筆者ならではの経験も交えながら、冬から春に体験できる奄美大島のアクティビティについてお伝えします。

金作原生林で太古の自然に触れ合う

ヒカゲヘゴが生い茂る金作原(きんさくばる)原生林は、奄美大島の中でも天然の亜熱帯広葉樹が多く残っており、今も太古の自然が息づいています。

深い森の中では、ルリカケスの「ジャージャー」という見た目とはギャップのある鳴き声を耳にすることがあるでしょう。

奄美大島の山歩きは、秋から冬にかけて訪れた方が安全だと感じます。というのも、毒蛇のハブの活動が鈍くなり、遭遇率が下がるためです。気温が低ければ、蚊に刺されることも少なくなります。

森のハイキングには最適な季節ですが、2019年からは事前予約が必要になりました。自然環境の保全や、混雑緩和を目的として、金作原へは「奄美群島認定エコツアーガイド」同伴での来訪が必須となっています。同時間帯では8台までしか車両が敷地内に入れず、散策できるルートも制限されています。旅行の計画を立てる際は、早めにガイドを予約しておきましょう。

施設名:金作原原生林

住所:〒894-0773 鹿児島県奄美市名瀬大字朝戸

電話番号:0997-52-4531

森を気軽に散策したいなら奄美自然観察の森へ

もっと自由に奄美大島の森に親しみたいなら、奄美自然観察の森に足を運んでみてはいかがでしょうか。現地までの手段は車のみですが、森の入り口付近に無料の駐車場やバリアフリー対応のトイレが整備されています。

ビジターセンターの「森の館」では、奄美大島の生き物が暮らしている様子を、映像や図書で知ることができます。森の中は遊歩道が整備されているので、大きな木々に囲まれていても歩きやすいのが特徴です。

展望園地では、島の北部を見渡せます。新年には、ここで初日の出を拝む地元の方もいます。

施設名:奄美自然観察の森

住所:〒894-0321 鹿児島県大島郡龍郷町龍郷字フクヒリ1233番地3

電話番号:0997-54-1329

営業時間:午前9:00~午後4:00

定休日:12月28日~1月3日

ナイトツアーに参加して夜の動物たちを探そう

夜に宿の外に出てみると、どこからともなく「ホホー、ホホー」と甲高い動物の鳴き声が聞こえてきます。夜行性の動物たちは、人前に姿をさらすことはあまりないといいます。ナイトツアーに参加すれば、不思議な声の主や天然記念物に指定されているアマミノクロウサギに出会えるかもしれません。

ちなみに声の正体はリュウキュウコノハズクというフクロウの仲間です。筆者は小学生の頃に、家の庭の物干し竿に止まっているリュウキュウコノハズクの姿を一度だけ見たきりですね。

旅行者だけでの夜間の森の散策は、大変危険です。地元の方に同伴してもらうかナイトツアーに申し込みましょう。携帯電話の電波が届かない地域もありますし、視界不良による転倒やハブの存在に気づかず噛まれてしまう可能性もあります。くれぐれも安全第一で散策しましょう。

カヌーを漕ぎながらマングローブのトンネルを潜ってみよう

マングローブパークでは、マングローブの生態系を生かした多くのアクティビティが楽しめます。

潮の満ち引きや川の水量によりますが、カヌーで川下りをすれば、マングローブのトンネルを通れることもあります。うねうねと曲がった枝葉を見上げながらオールを漕ぐと、山の大自然とは一味違った風景が目に焼き付くでしょう。

ちなみにマングローブとは、熱帯・亜熱帯の河口の湿地帯や沿岸部の干潟に生育する樹木群の総称です。奄美大島のマングローブを構成している主な木々はメヒルギとオヒルギです。

川下りの途中、湿地帯に上陸できれば、ミナミトビハゼやミナミコメツキガニなど、マングローブならではの一風変わった生き物たちに遭遇できるかもしれません。

また、姿を目にするのは難しいかもしれませんが、水中ではリュウキュウアユが泳いでいます。「リュウキュウ」と名がついていますが、沖縄ではすでに絶滅しており、現在は奄美大島だけに生息しています。

施設名:黒潮の森 マングローブパーク

住所:894-1202 鹿児島県奄美市住用町石原478番地

電話番号:0997-56-3355

営業時間:9:30〜18:00(入館は17:30まで)

定休日:なし(年末年始を除く)

冬の最大の見どころはホエールウォッチング

原生林やマングローブは一年中楽しめますが、冬ならではのアクティビティがホエールウォッチングです。例年、1〜3月にかけて、ザトウクジラが奄美大島近海にやってきます。

多くのツアーでは、クルーザーに乗り込んで外海へ出てクジラを探します。クジラと一緒に泳げるツアーもあるので、ダイビングを考えている人にとってはまたとない経験ができるでしょう。

バリアフリーマリンスポーツ総合施設を運営している一般社団法人ゼロ・グラヴィティさんが2023年に催行したツアーでは、クジラとの遭遇率が90%だったそうです。

施設名:ゼログラヴィティ 清水ヴィラ

住所:〒894-1521鹿児島県大島郡瀬戸内町清水122番地

電話番号:0997-76-3901

筆者は、奄美大島の南部に位置する加計呂麻島(かけろまじま)へ遊びに行った帰り、「フェリー加計呂麻」乗船中、思いがけずクジラに遭遇したことがあります。もし、この季節にフェリーで他の島へ移動する予定があれば、偶然の出会いがあるかもしれませんね。

海に入れないのはもどかしいけど、冬や春ならではの見どころが奄美大島にはまだまだたくさんあります。シーズンオフの今こそ、奄美大島の魅力をゆっくりと感じてみませんか。

[Photos by Shutterstock.com & Makoto Shigeta]

 

 

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