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気分がスッキリする勧善懲悪タイプの時代劇……お勧めは『ヘチ』!

  • 2024.2.12

チョン・イルが主演した『ヘチ 王座への道』の序盤は、若き日の英祖(ヨンジョ)がどのようにして国王になっていくのかが焦点になっていた。時代の背景を説明すると1720年に景宗(キョンジョン)が即位してから数年間にスポットが当たっていた。

即位前の英祖は延礽君(ヨニングン)と呼ばれていた。当時の国王の景宗(キョンジョン)には子供がいないので、後継者争いが勃発していた。

順番から言えば延礽君が後継者の筆頭であるべきだった。彼は景宗の異母弟だったからだ。しかし、「母親の出自があまりに低すぎる」という理由で、本来の権利を行使することができなかった。ちなみに、延礽君の実母は粛宗(スクチョン)の側室だった淑嬪・崔氏(スクピン・チェシ)である。

人気ドラマ『トンイ』でハン・ヒョジュが演じたヒロインのモデルになっていた女性だ。彼女はもともと王宮の中で水汲みという下働きをしていたと言われている。それゆえ、延礽君は肩身の狭い思いをしていたのだ。

『ヘチ 王座への道』の中で、延礽君に対抗するのは密豊君(ミルプングン)という最悪の王子だ。彼は狡猾に暗躍して世子の資格を得ようとして露骨に悪事を働いていた。そんな男と対立しながら、延礽君は自らの信念に従って行動して王族の務めを果たそうとしていた。

写真=韓国SBS『ヘチ 王座への道』韓国ポスター
韓国時代劇らしい勧善懲悪

さらに、延礽君は自分と意見が合わない高官とも手を組んだ。王朝の安定のためにも密豊君を排除する必要があったからだ。このとき、延礽君は仲間をとても大事にした。そのために、仲間に犠牲を強いるような手段を絶対に採用しなかった。それほど延礽君には情があったから、仲間も納得して彼に従っていった。

反対に、物語が進むにつれて密豊君の暗躍があまりにもひどくなっていった。完全に常軌を逸していた。それだけに、延礽君としては絶対に密豊君を滅ぼさなければならなかった。

「正義」と「悪魔」の対決。『ヘチ 王座への道』は完全に対立軸が明確になっていて、いかにも韓国時代劇らしい勧善懲悪になっていた。そこが本当に面白かった。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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