このお話は、著者・ほや助さんによるエッセー作品です。誘拐に遭いかけた怖い経験談を描いています。防犯カメラがないことや、目撃者がいないことから、犯人の逮捕は難しいかと警察に言われたほや助さんたち。納得のいかない気持ちを抱えつつも、ほや助さんが無事帰ってきた幸せを噛みしめ、お母さんは安堵します。そして事件の発覚を機に、周りにも変化が表れて…。『あの日わたしは、誘拐されかけた』をご覧ください。
落ち着くにつれ、誘拐未遂の恐怖を徐々に実感するほや助さん。普段から、何かが起きた時のシミュレーションはしていても、実際の場面ではなかなか生かせないことを身をもって知ることになりました。
温かい家族に包まれ、その日は穏やかに眠りにつくのでした。
子どもと話しておきたい「誘拐事件に遭わないために」
近年、凶悪事件が後を絶たず、子どもに被害が及んだものも報道されています。遊びに出かけたわが子がなかなか帰って来ないと、「もしかして誘拐?」などと、気が落ち着かなくなりますね。とはいえ、常に親がついていられるわけではありません。そこで、子どもが誘拐や連れ去りについての意識を高められるよう、親子で話しておくことが大切です。
誘拐が発生しやすいのは、子どもが1人でいる時、ひとけのない場所。また、千葉県警察の調査によると、不審者が出没する時間帯は登下校時間帯(14~17時)が約76%を占めているといいます。登下校時間には特に注意が必要です。
まずは1人になるシチュエーションを作らず、複数で行動するよう伝えましょう。そしてもし危険を感じた時には、相手から離れる、防犯ブザーを鳴らす、大声を上げるなど、具体的にどうすればよいかを教えましょう。
いざというときは動揺して思うように動けないこともあります。できれば防犯シミュレーションを行い、必要な行動を体で覚えさせておくと良いでしょう。
著者:もも