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新年の目標を「習慣化」する6つのポイント

  • 2024.2.10

毎日瞑想をする、寝る前に感謝する、週3でジムへ行く。あなたの2024年の目標が何であっても、好ましい結果を生み出すのは「習慣」であることを覚えておいて。

習慣(あなたがほぼ反射的に取っている行動)は、使い方次第でプラスに働くこともマイナスに働くこともある。シャワーを浴びる前に歯を磨いたり、ソファーに座ると必ずインスタグラムを開いたりするのは、私たちの日常を構成する無数の習慣の数例に過ぎない。

でも、習慣を味方に付ければ、立ち消えになりがちな新年の目標が達成にグッと近づく。そこで今回は、2024年5月に新著『Rewire』を発売予定の神経科学者ニコル・ヴィグノラ博士が行動をする具体的な方法を教えてくれた。イギリス版ウィメンズヘルスから見ていこう。

モチベーションは下がるものであることを知っておく

土曜日朝のヨガ教室に毎週必ず参加するという目標を立てた直後は、やる気満々で最初のセッションが待ちきれないかもしれないけれど、その感覚は恐らく数週間で薄れてくる。

「私たちはモチベーションを当てにしすぎています」とヴィグノラ博士。「モチベーションは特定の目標に向かって突き進むために必要なツールですが、時間と共に下がってきます。そのときは自分の規律を当てにするしかありません」

ヴィグノラ博士によると、モチベーションだけに頼っていいると、そのうちヨガマットを持ってスタジオへ行く気が失せてしまう。だから、モチベーションだけに頼るのは絶対やめたほうがいいということを知っているだけでも大違い。

自分自身を駆り立てなければならないときや、ヨガ用の服に着替えて家を出るだけでも大変なときは遅かれ早かれやってくることを覚えておいて。

“なぜ”をハッキリさせておく

その目標を立てた“理由”は新たな習慣構築の土台になる。ヴィグノラ博士によると、この理由には耐久性がなければならず、“見た目”を主な理由にするのは勧められない。例えば「ジーンズをカッコよく履きこなしたいから」というような理由は、もろいし主観的すぎる。自分の見た目に対する気持ちは(そばから見れば何も変わっていなくても)その日の気分や生理周期に応じて大きく変わるものだから。

逆に「犬の散歩で楽々5km歩けるようになりたいから」とか「代謝を上げてぐっすり眠れるようになりたいから」という理由があると、運動も習慣になりやすい。

この知識はモチベーションが下がったときに自分を奮い立たせるカギとなる。

頑張らないと得られないタイプのドーパミンを分泌させる

神経伝達物質のドーパミンは、私たちを「報酬のために頑張ろう」という気持ちにさせる“モチベーション分子”。急に転職したくなったり、長期休暇を取りたくなったりするのにも、この化学的なメッセンジャーが関係している。

例えば、あなたが車に乗り込んでジムに向かうと、あなたの脳がワークアウト後の爽快感を見込んで興奮するためドーパミン値が急上昇。

あなたがスマホを手に取ったときも同じで、あなたの脳は最新の投稿に「いいね」がたくさん付いていることを見越してドーパミンを分泌するため、一時的ではあるけれどモチベーションが高くなる。

ヴィグノラ博士によると、あなたが構築しようとしている習慣には、後者のように楽して得られるタイプのドーパミンラッシュではなく、前者のように頑張らないと得られないタイプのドーパミンラッシュが必要。後者が魅力的に思えるときも、できるだけ前者を選んで。

質よりも一貫性を重視する

習慣の構築にあたっては「のっけから頑張りすぎるのではなく、一貫性を重視しましょう」とヴィグノラ博士。「1月に、今年は週5回ジムへ行く、特定の食事法をする、毎日瞑想をすると言うのは簡単ですが、それを全部習慣にするためにはかなりの気力が必要です」。実際、あなたがそこまでする可能性は極めて低い。少なくとも全部一気には難しい。

ヴィグノラ博士のアドバイスは“現実的”な目標を立てること。「ジムも週5回という高尚な目標ではなく、週3回という現実的な目標にしてみては? 6カ月後も続けていられると思うことにコミットしましょう」

反復、反復、反復

「最近の研究結果を見る限り、新しい習慣の構築には18~256日かかります」とヴィグノラ博士。つまり、私たちの行動は、数週間どころか数ヶ月続けないと自動的にならないということ。

ヴィグノラ博士いわく脳の回路は、いままでと違う行動を何度も反復することで書き換えられる。「一貫性は、神経可塑性(新しい刺激に応じて回路を書き換える脳の能力)を促すカギです」

よって、ダンス教室や作り置き、感謝日記を習慣にしたいなら、それぞれに充てる時間をあらかじめ決めておき、その予定通りに行動するのがベスト。

デイリーではない目標(例:ウィークリーで語学教室に通う)も毎日念頭に置いておくことも大切。「その目標を念頭に置いておけば、あまり気力を必要としない以前の習慣(例:木曜日はレッスンをサボって早く帰る)に脳が戻りにくくなります」とヴィグノラ博士。

そのためにも週に一度は大切な人と、あるいは自分で目標と実績をチェックしよう。

簡単なことから始める

前述の通り、習慣の構築には質よりも一貫性が重要なので、“オール・オア・ナッシング”の考え方は避けるべき。「今日がジムの日なら疲れていてもジムへ行き、ランニングマシンで20分だけ歩きましょう」とヴィグノラ博士。

「そうすれば習慣の構築が始まって、ジムへ行くたびにドーパミン値が上昇し、報酬を得るために頑張ろうという気持ちになるので、歩くつもりで行ったのに結局は走ってくる可能性が高くなります。また、ドーパミンによる影響は雪だるま式に膨らむので、To-Doリストのタスクを1つこなすたびに次のタスクをこなそうというモチベーションが高くなるはずですよ!」

※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Claudia Canavan Translation: Ai Igamoto

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