1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 期限を過ぎた場合の代償が怖すぎる… 遺産相続で覚えておきたい「3ヶ月」「10ヶ月」の期限とは?

期限を過ぎた場合の代償が怖すぎる… 遺産相続で覚えておきたい「3ヶ月」「10ヶ月」の期限とは?

  • 2024.2.9

相続手続きが面倒という話はよく聞きますが、実際どのような手続きが必要かご存じの方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。

相続手続きのなかには期限が設けられているものが多くあり、相続開始を知った日の翌日から3ヶ月目と10ヶ月目は特に注意が必要です。

知らないで放置していると亡くなった人の借金を自動的に相続してしまったり、重いペナルティを課されてしまったりするかもしれません。今回は相続手続きのうち特に重要な期限について解説します。

■【3ヶ月】相続放棄の期限

相続放棄とは相続人が、亡くなった人の資産や負債を一切相続しないと意思表示をすることです。相続放棄は、相続開始を知った日の翌日から3ヶ月以内に行わなければなりません。

相続が発生すると、親族間で遺産をめぐって争いがおこったり、遺産分割をするために親族間の協議が必要になったりと手間がかかります。さらに一般的な相続では、不動産や現金といったプラスの財産だけでなく、借金のようなマイナスの財産まですべて相続することになります。

相続放棄をすれば、プラスの財産は一切相続できませんが、マイナスの財産を相続する必要もなくなり、さらに相続に関する争いなど多くの悩みや不安から解放されるでしょう。

●3ヶ月過ぎて放置したら?

被相続人に借金があった場合は、相続放棄の意思表示をしないと、自動的に借金をすべて引き継ぐことになります。

■【10ヶ月】相続税申告

相続税の申告と納税の期限は、相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内です。10ヶ月と聞くと意外に時間があると感じる方もいるかもしれません。

しかし相続が発生すると、遺言や相続財産、借金の有無、法定相続人を確認し、相続人の間で遺産分割協議を行ったうえで、遺産が基礎控除以上であれば相続税の申告と納税まで行います。

実際に相続を経験すると、かなり慌ただしかったと感じることが多いようです。

●10ヶ月過ぎたら?

期限までに相続税の申告と納税まで行わないと、無申告加算税と延滞税が課されます。 無申告加算税の税率は15~20%で、自主的に期限後申告をしたときは5%に軽減されます。

延滞税は、納付期限翌日から納付する日までの日数に応じて計算され、税率は原則、納付期限の翌日から2ヶ月間は年7.3%、それ以降は年14.6%です。

■手遅れになる前に手続きをしよう

相続開始を知った日の翌日から3ヶ月以内に相続放棄、10ヶ月以内に相続税の申告、納税をしなければなりません。実際に相続が発生すると検討事項も多く、期限を過ぎるとデメリットが大きいことから専門家の力も借りながら迅速に検討していくことが大切です。

文・金子賢司(ファイナンシャル・プランナー) 立教大学法学部卒業後、東証一部上場企業に入社。その後、保険業界に転身し、FPとして活動を開始。個人・法人のお金に関する相談を受けながら、北海道のテレビ番組のコメンテーターとしても活躍中。

元記事で読む
の記事をもっとみる