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【種類別】腕時計の寿命はどれくらい?寿命を延ばす方法や故障の原因も解説

  • 2024.2.7

【クォーツ式】腕時計の特徴と寿命

エルメスのクォーツ腕時計をつけた女性の手

水晶を利用したクォーツ式の腕時計。寿命は10年前後が目安です。クォーツ腕時計の特徴と寿命を紹介します。

クォーツ腕時計とは

クォーツ式のクォーツとは水晶のこと。クォーツ腕時計とはその名の通り、振動子に水晶を使った腕時計を指し、電池によって動きます。電池が水晶を震えさせ、その振動が電子回路に伝わり1秒ずつの電気信号に変わる仕組みです。

歯車の回転運動により時計の針を動かすアナログタイプと、液晶パネルに数字を表示するデジタルタイプがあります。時間のずれが少なく、比較的安価で手に入るのがポイントです。

クォーツ腕時計の寿命は10年前後

クォーツ腕時計の場合、寿命はおおむね10年くらいといわれています。電池は切れても交換可能ですが、電子回路が壊れてしまうと修復が難しい場合が多く、電子回路の寿命が時計の寿命となります。

故障してもメーカーに部品があれば中身ごと入れ替えることはできるものの、生産終了で部品がなかったり、新品に買い替える方が安かったりするため、故障したら買い替える人がほとんどです。定期的にしっかりとメンテナンスを行っていると、30年ほど使えることもあります。

【機械式】腕時計の特徴と寿命

箱に入ったシャネルのJ12

ゼンマイが動く力を利用した時計を機械式と呼びます。大切に使えば一生物になるといわれている機械式腕時計の特徴と寿命を紹介します。

機械式腕時計とは

電池などを使わずに、巻き上げたゼンマイのほどける力によって針を動かすものが機械式腕時計です。人の手でゼンマイを巻く手巻きと、ローターの回転によって自動でゼンマイを巻く自動巻きの2種類があります。

19世紀後半には作られていたという歴史深い種類で、クォーツ式と比べると時間の精度は劣るものの、芸術的な美しさを感じる緻密な構造に現代でも魅了される人が多くみられます。

機械式腕時計の寿命は使い方次第

機械式腕時計は電子部品を使用していないため、丁寧に扱えば半永久的に使えます。壊れても修理できるものが多く、親から子へ、子から孫へと世代を超えて受け継ぐことが可能なところが魅力です。

ただし繊細なつくりなので、しっかりとお手入れしていないと10年ほどで使えなくなってしまうことも。あまりにも複雑な構造のものは修理が難しい場合もあるので、一生物となるかはケースバイケースでしょう。メンテナンスなどについて、購入時にお店で相談してみるのがおすすめです。

【ソーラー式】腕時計の特徴と寿命

光エネルギーを利用した時計がソーラー式で、太陽光や照明を当てるだけで充電が可能です。使い捨て電池を使っていないので、環境にやさしいといわれていますが、寿命はあります。ソーラー腕時計の特徴と寿命を紹介します。

ソーラー腕時計とは

太陽光や照明などの光エネルギーを動力にして動く時計がソーラー式です。昼の間に受けたエネルギーを二次電池にためておけるので、夜でも問題なく動きます。ただし暗い場所に放置していると、充電が切れて止まってしまうので注意が必要です。

使い捨て電池ではないので環境にやさしいといわれていますが、二次電池は何度も充電すると消耗するため、交換が必要になる場合もあります。

ソーラー腕時計の寿命は10年前後

ソーラー腕時計の時計自体の寿命は10年ほどで、二次電池の寿命は使い方によって異なりますが7〜10年ほどとされています。充電してもすぐに止まるようになってきたら、二次電池の経年劣化が疑われます。なるべく電池の劣化を防ぐには、使わない時でも月に1回5〜6時間を目安に光を当てて、定期的に充電しておくのがおすすめです。

腕時計の寿命が近づいているサイン

すぐに時計がとまる、時間がずれるといった場合は、寿命が近づいているのかもしれません。腕時計の寿命が疑われる兆候を押さえておきましょう。

電池交換をしてもすぐに止まってしまう

腕時計の寿命が近づいている大きなサインは、電池の消耗が激しいことです。電池交換をしても短期間で電池切れとなる場合は、内部の部品が摩耗している可能性があります。部品を交換すれば直る場合もありますが、年数が経っている時計はいろいろな部分に摩耗や劣化が生じていることが多く、修理代よりも新しい時計を買う方が安いといったケースが珍しくありません。目安としては電池交換をしても2年もたないようであれば、そろそろ寿命であると考えておくと良いでしょう。

時間を合わせたのにすぐにずれる

時間が頻繁にずれるのも寿命が近づいている兆候です。針の付け根部分がゆるんでいたり、内部の部品が寿命をむかえていたりする可能性が考えられます。原因を究明するためにはオーバーホール(分解掃除)が必要となりますが、特定できても部品の在庫がなくなってしまっているケースもあります。年式が古い腕時計の場合は、買い替えを視野に入れてメーカーや修理店などに相談してみてください。

故障の原因に!腕時計の寿命を縮める行動

永く使える腕時計といえども、基本的な扱い方を守らないと摩耗や故障ですぐに止まってしまう可能性も。腕時計の寿命を縮めてしまう行動について解説します。

家電などの強い磁気に近づける

アナログのクォーツ腕時計や機械式腕時計で気を付けるべきは、磁気帯びです。磁気帯びとは、磁気によって精密な構造に狂いが出て壊れてしまうこと。PCやスマートフォン、スピーカーなどの家電は強い磁気を持っているので、時計を置く際は5㎝以上離すと良いとされています。磁気帯びの状態かを確認するには、コンパスを時計に近づけてみてください。針がぐるぐる回るようであれば、修理を考えた方が良いでしょう。

メンテナンスを怠る

長い間メンテナンスをせずに放置していると、機構内に使われている潤滑油が乾いて凝固してしまいます。潤滑油は歯車を滑りやすくし、摩耗から防ぐためのもの。凝固した状態で時計を動かしていると、歯車に負担がかかり、歯車がかけたり止まったりする原因となります。

日常生活でつけっぱなしにしている

時計は繊細な機械なので、湿気や衝撃に弱いものです。湿気はサビの原因になるので、防水性能を備えていてもお風呂やシャワーの際には外すようにしましょう。強い衝撃は傷や故障の原因になるため、耐衝撃性に優れたモデルでもスポーツをするときは外しておくのが無難です。

日付合わせのルールを守らない

箱に入ったエルメスのクリッパー

カレンダー機能を備える機械式腕時計は、操作禁止時間帯に要注意。具体的な時間はモデルによって異なりますが、多くは夜8時~朝4時の間とされています。この時間帯には、日付を変えるために歯車が動き出しているので、手動で動かすと大きな負担をかけることになります。

時刻合わせの際に、針を時計回りと逆方向に回すのも摩耗の一因です。日付や時刻合わせは、説明書通りに丁寧に行うようにしましょう。

腕時計の寿命を延ばす取り扱い方法

腕時計となるべく永く付き合うには、定期的なお手入れと保管場所選びが重要です。腕時計の寿命を延ばせる扱い方を紹介します。

定期的にオーバーホールを行う

腕時計を永く使い続けるには、定期的なメンテナンスが必要不可欠です。時計のメンテナンスをオーバーホールといい、メーカーや修理店などに預け、時計の分解掃除や部品の確認、洗浄などを行ってもらいます。クォーツ式は5年に1度、機械式は3〜5年に1度、ソーラー式は6〜7年に1度くらいの頻度で実施するのが目安です。

湿気の少ない暗所に保管する

腕時計は高温多湿が大敵。直射日光が当たらず、湿気の少ない常温の場所に保管するのが基本です。常温の目安は、冷暖房がなくても過ごせるくらいの温度です。長期間外す時は、湿気やほこりがたまらない風通しの良い場所に保管しておいてください。

一生物の腕時計はリユースショップで探すのもおすすめ

パテックフィリップの3種類の時計

永く愛用できる腕時計を探しているなら、リユースショップの利用がおすすめです。リユースショップでは、人気モデルがお得に購入できるだけではなく、今では手に入れるのが難しい生産終了モデルに巡り会えることも。ショップによっては買取後にしっかりとメンテナンスを施しているので、状態の良いものも揃っています。

丁寧に扱えば永く使える腕時計を捨てずに受け継いでいくことは、環境に配慮したサステナブルな活動にもつながります。

腕時計の寿命と扱い方を理解して永く使い続けよう

腕時計の寿命は、一般的に10年前後、種類や使い方によっては一生物となります。腕時計を永く使い続けるには、定期的なメンテナンスと、丁寧な取り扱いが重要です。お気に入りの1本を見つけたら、ぜひ大切に使い続けましょう。

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