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【富士山頂は9つもある】一番高いのは3,776mの「剣ヶ峰」!全山頂の特徴と行き方

  • 2024.2.7

日本が世界に誇る世界遺産「富士山」は、活火山で過去に何度も噴火していることで知られています。そんな富士山の山頂は、なんと全部で9つあるんです。今回は、富士山のすべての山頂についてご紹介します。遠くから眺めると比較的平らな山頂に見えますが、実際に行くとその険しさに圧倒されますよ。

 

 

富士山の火口は峰に囲まれている

富士山の火口は峰に囲まれています。その火口の周りを一周するのが「お鉢めぐり」です。かつての富士講登山では、山頂の神社で参拝後、時計回りに回っていました。ちなみに、富士講とは、富士信仰が盛んになった江戸時代に結成された、富士山参詣を行う組織的な集まりのことです。

お鉢めぐりの距離は約2.6km、所要時間は約1時間半。火口を取り囲むような峰に行ったり、巻いたりする(ピークを通らずに山腹を通る)ことが可能です。これらの峰を富士山の山頂としてカウントすると、9つあるのです(峰=山頂とした場合)。それでは、各峰の特徴と行き方を見ていきましょう。

富士山にある9つの山頂とは?

ここでは、吉田・須走ルートの頂上から時計回りに1周するコースで順を追って各山頂の特徴と行き方をご紹介します。

大日岳(朝日岳)

山頂には、鳥居がありご来光スポットとして人気を集めています。吉田・須走ルートの下山道を左手に見て、丘のように小高い場所に進むとたどり着けますよ。

伊豆ヶ岳(阿弥陀ヶ岳)

火口の反対側に剣ヶ峰が望めるピークです。大日岳の山頂から少し戻って登山道に入ると見えてきます。この周辺の東側は急斜面で切れ落ちているため、足元に十分に注意しましょう。

成就岳(勢至ヶ岳)

伊豆ヶ岳を過ぎるとやや下り気味になり、右手に成就岳が見えてきます。丸いかたちが目印です。

浅間岳

成就岳から進むと東安河原(賽ノ河原)と呼ばれる、緩やかなくだりの場所を経て、御殿場ルートの浅間岳の頂上に到着します。ここには祠があり、溶岩の間から「銀名水」といわれる雪融け水が湧き出てくるそうです。

なお、御殿場ルート(富士山4大登山ルートのひとつ)では出発点の標高が低く、傾斜が緩やかですが、山頂までの標高差が大きく、距離が長いため健脚向きになっています。

駒ヶ岳(浅間ヶ岳)

御殿場ルートの頂上からさらに進むと、浅間大社奥宮のある広場に到着。ここが駒ヶ岳のピークです。

三島岳(文殊ヶ岳)

前述の広場には、富士宮口の頂上、山頂郵便局、トイレ、売店があり、7月上旬〜9月上旬の登山シーズンは多くの人でにぎわっています。そんな場所のトイレの左側に位置するのが三島岳です。

剣ヶ峰

山頂郵便局を通り過ぎると、剣ヶ峰の山頂が見えてきます。実はこの山頂こそが日本最高峰の標高3775.6m! つまり本当の富士山頂だといえます。ただし、山頂への道のりはややハード。急な坂道を往復する必要があり、特に下りには注意しましょう。

とはいえ、山頂からの景色は最高です。「日本最高峰富士山剣ヶ峰」の石碑があるほか、付近には旧富士山測候所の建物も残っています。

白山岳(釈迦ヶ岳)

お鉢めぐりの登山道に戻り、西安河原と呼ばれる平坦な場所を進んでいくと、小内院という富士山の火口のひとつに到着します。その対岸に雷岩と釈迦ノ割石が見えますが、その延長上にある山が白山岳です。

久須志岳(薬師ヶ岳)

登山道から分岐を右に入ると、富士山の神聖な水「金名水」があります。そして、金名水から火口の縁を進んでいくと、登山道に合流し、久須志岳のピークに到着します。

お鉢めぐりの由来とは?

古くから富士山は霊山として崇められてきました。1149年に末代上人が山頂に寺院を造り仏像を奉納したことで、富士山信仰の修行がより具現化。巡礼者たちは山頂でご来光を拝み、山頂の噴火口の外周を一周する「お鉢めぐり」をするようになったのです。

富士山の山頂には、8つの峰があり、仏様が座る蓮華座(れんげざ)に見立てて「八葉」と呼んでいたそうです。「お鉢めぐり」の「鉢(はち)」は、この「八葉」が由来とされています。

[参考]

富士吉田市観光ガイド

富士山オフィシャルサイト

富士急行/フジヤマNAVI

[All photos by Shutterstock.com]

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