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舞台の楽しさに気づけた、その先に。水川あさみ、念願のKERA舞台に初めて挑む

  • 2024.2.7
水川あさみ

「水川さんがいると現場が楽しくなる」と共演者がよく話している通り、素顔の水川あさみさんは明るい。壁を作らずどんな役にも挑戦し、近年は監督業にも飛び込んだ。2月にはKERA CROSS第5弾『骨と軽蔑』に出演する。

思い切りのいいイメージがあるが、意外にも「舞台は怖い」と言う。「自分の足りない部分が露わになるような、全裸で立たされているような気持ちになります。求められることにちゃんと応えられるだろうかと」。しかし、昨年久々の舞台出演を経て、少し変化が起きたらしい。

水川あさみ
シャツ28,600円(WAXMAN BROTHERS/CITYSHOP渋谷 TEL:03-6696-2332)、ピアス10,450円(KENNETH JAY LANE/CITYSHOP渋谷)

その時々で感じたことを素直に受け入れて

昨年、『リムジン』で、8年ぶりに舞台に出演した水川あさみさん。東京は最前列の観客の顔が見えるような劇場で、地方も数々回った。

「これまで舞台って、毎公演同じタイミング、同じ動き、同じ空気感を作らないといけないと思っていたんです。でも、『リムジン』を経て、ほんの少しの呼吸の違いでも変わる、その違いを楽しむのが生の醍醐味なんだと気づきました」

俳優のコンディションだけでなく、客席の反応も劇場の空気をビビッドに変えていく。

「開演前でさえ、客席の空気が毎日違うんです。天気にも影響されますし、毎公演、お客さんと一緒に舞台を作っているのだなと痛感しましたね」

次の舞台『骨と軽蔑』は、ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)さんの書き下ろし。宮沢りえさんや鈴木杏さん、小池栄子さんら主役級の7人の女優が結集する。女性ばかりというと、昨年のドラマ『ブラッシュアップライフ』での軽妙な会話劇が思い出され期待が高まる。

「まだ稽古前ですが、このメンバーで稽古が楽しくならないわけがないと思っています」

水川さんにとっては、これが初のKERA舞台参加となる。

「KERAさんの作品は人間のユニークなところと暗部との両面が描かれて、人物に奥行きがある。個性的なキャラクターが素敵です」

映像ではどれだけ自分の感情を引き出せるか、瞬発力が大事になるが、舞台は時間をかけて役を練り、人物を立体化する。

「映像と舞台では違う芝居の筋肉を使っている気がします。私はまだ舞台経験が浅いので、役に神経が通うようになるまで時間がかかってもどかしい。白目剥きながらやっています(笑)」

昨年40歳になった。これからもその時々で感じたことを素直に受け入れ、目の前のことに全力を注ぐ。その積み重ねの先にどんな50代を迎えるのか楽しみにしたいと笑った。

水川あさみ
シャツ28,600円(WAXMAN BROTHERS/CITYSHOP渋谷 TEL:03-6696-2332)、パンツ51,700円(BERNARD ZINS/CITYSHOP渋谷)、ピアス10,450円(KENNETH JAY LANE/CITYSHOP渋谷)

Information

KERA CROSS第5弾『骨と軽蔑』のフライヤー

KERA CROSS第5弾『骨と軽蔑』

作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ/出演:宮沢りえ、鈴木杏、犬山イヌコ、堀内敬子、水川あさみ、峯村リエ、小池栄子/とある国の田舎町の巨大邸宅が舞台。水川さんは、姉妹(宮沢、鈴木)の父の秘書兼看護人を演じる。

2月23日~3月23日、日比谷・シアタークリエで上演。福岡、大阪公演あり
問合せ/東宝テレザーブ TEL:03-3201-7777

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水川あさみ

水川あさみ

1983年生まれ、大阪府出身。最近の主な出演作にドラマ『ブラッシュアップライフ』、連続テレビ小説『ブギウギ』(共に2023年)、映画『沈黙の艦隊』『唄う六人の女』(共に23年)など。2月9日からAmazon Originalドラマ『沈黙の艦隊 シーズン1〜東京湾大海戦〜』が配信。4月に映画『霧の淵』が公開予定。

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