今季「リヴァプールで劇的な復活を遂げた」6名の選手たち

Text by 石井彰(編集部)

今シーズンのイングランド・プレミアリーグで首位をひた走っているリヴァプール。ユルゲン・クロップ監督が今季限りでの退任を発表し、先日はアーセナルとの直接対決で敗れたものの、それでもまだトップを守っている。

今回は『planetfootball』から「リヴァプールで今季劇的な復活を遂げた6名の選手」をご紹介する。

エヴァートンとの試合で重傷を負ってから、なかなか彼本来のコンディションに戻っていなかったフィルヒル・ファン・ダイク。かつては世界最高のセンターバックといえば彼であり、一対一ならまず抜かれないという素晴らしいデータも計測していた。しかしさすがの彼でも怪我は苦しいものだった。

しかしながら、今季は間違いなくプレミアリーグ最高のセンターバックの一人として復活を見せた。昔ほど圧倒的ではないかもしれないが、最終ラインで絶対的な存在感を見せている。

度重なる怪我に悩まされてきたジョー・ゴメス。数多くのポジションをこなせ、その全てでハイレベルなプレーができるという才能を持ちながら、フィジカルコンディションだけに阻害されていた。

しかし2022-23シーズンの苦しい戦いの中で彼は再びいい状況に戻り、今季はすでに20試合に出場。彼が継続してプレーできていることはリヴァプールに大きな好影響を与えている。

今シーズンの大幅な改善は、昨季の彼の守備における失敗の数々は「中盤のプレッシングが崩れたことによって起こったもの」だということを示唆している。アレクサンダー＝アーノルドのファンですら、彼が「1対1の守備で強いディフェンダーだ」と思っている人はいないのに、それをさせられていた。

中盤へのコンバート策も含めて、彼の並外れたクロスボールやプレーメイクの才能を最大限に引き出しながら、欠点を補うようなシステムに落ち着いた。彼の使い方はとても重要である。

このダルウィン・ヌニェスというウルグアイ人ストライカーは依然として謎が多い選手だ。彼がフィニッシュにおける安定性に欠けている選手であることは間違いなく、彼ほどビッグチャンスを逃した選手はプレミアリーグにいない。

しかしながらそれは彼がそれだけのチャンスを迎えているということでもあり、その動きの質や攻撃の本能は素晴らしいものだ。そして彼は昨季よりも確実に成長しており、溢れんばかりの才能をよりピッチで発揮できるようになっている。

トップチームに昇格してきた他のアカデミー出身選手と同様に、カーティス・ジョーンズにも大きな浮き沈みがあった。しかし彼はその中ですでに100試合以上に出場してきた。昨季の苦しいリヴァプールの中で不安定なパフォーマンスを見せたものの、そこで彼はプレッシャーのなかで成長した。

ユルゲン・クロップ監督は中盤のレギュラー争いのなかでカーティス・ジョーンズを戦力として継続的に起用しており、決して層が厚くはないチームの中で重要な存在となっている。

昨季は怪我に苦しみ、12試合にしか出場できなかったポルトガル人アタッカー。今季もなかなかピッチに戻れずにフラストレーションを抱えていたものの、コンディションが整ってからの出場で素晴らしいパフォーマンスを見せた。

今季はプレミアリーグですでに7ゴールを決めており、ボーンマス戦では2ゴール1アシストを記録してマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた。彼が高いパフォーマンスを見せたことで、昨季よりもチームはかなり攻撃力を増しているといえる。