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【マネー講座】 「新NISA」って本当にお得? 超基本をお金のプロがやさしく解説③

  • 2024.2.6
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「新NISAは投資だから損しそう……」という不安がある人も多いはず。そんな不安を解消し、投資初心者が何を選べばいいか、お金のプロが教えてくれました。

教えてくれたのは……ファイナンシャル・プランナー 丸山晴美さん

PROFILE

2001年に節約アドバイザーとして独立し、ファイナンシャル・プランナー、消費生活アドバイザーの資格を取得。自身の経験に基づいた初心者にわかりやすいアドバイスが好評。著書に「steady.特別編集 知識ゼロでもまるっとわかるお金の基本」(宝島社)など多数。一児の母。

新NISAは何がお得なの?

新NISAの最大のメリットは、投資運用で得た利益が非課税であること! 通常の投資運用で得た利益には約20%の税金がかかりますが、NISAで運用して得た利益は税金がかからないため、利益がそのまま受け取れ、その分お得になります。 また、新NISAは非課税期間が無期限になったので、長く投資を継続するほど、そのメリットが生かせるというわけです。

新NISAで損しないためのポイントは?

「長期・積立・分散」をバランスよく組み合わせて投資することが、資産を増やすポイント!

資産を着実に増やすには、「長期」で、コツコツ「積立」、投資先を「分散」することが一番大事! それに適しているのが投資信託です。投資信託は、投資家からお金を集めて、複数の債券や株式などが一つになった商品を金融のプロが運用してくれるもの。 投資信託にはさまざまな種類がありますが、運用方針を確認して、複数の投資先に投資する商品を選べば、一つで自動的に投資先の分散ができます。投資したい人は商品を選び、毎月の積立額を設定するだけでOKです。
新NISAでは金融庁が「長期・積立・分散投資」に適した商品を厳選しています。まずは、新NISAの「つみたて投資枠」から投資信託の商品を選ぶのがおすすめです。
投資経験者に人気の投資信託は下記を参照して。

【今人気の投資信託はこれ!】 株価市場の指数の動きに連動している投資信託をインデックス・ファンドといいます。世界の株式を対象としている「全世界株式」または「米国株式」のインデックス・ファンドであれば、世界経済の成長とともに資産を増やせる可能性があります。 以下の2商品はいずれも新NISAで購入できるもので、運用にかかる信託報酬(手数料)が低いのも人気の理由です。   人気商品①「eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)全世界株式(オール・カントリー)」 日本を含む、先進国、新興国など、全世界の株式に分散投資できる 人気商品② 「eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)米国株式(S&P500)」 米国の株式S&P500指数に連動して運用。米国の主要産業約500社に分散投資できる  

実際に新NISAで積み立てたらどうなる?

NISAで投資信託を選んで、月3万円ずつ30年間積み立て、運用利回りが一律3%だった場合のシミュレーションがこちら(下図参照)。 30年間の元本1080万円に対して、約668万円の利益が見込める計算になります。 さらに、通常投資の場合は運用益から20.315%の税金が引かれますが、NISA口座ならそのまま利益が受け取れるので、約136万円も節税できます。 このシミュレーションは、利回りが一定だった場合の計算なので、実際にこの数値どおりに増えるとは限りませんが、長期で積み立てるほど、利益の増加が期待できる例になります。

※金融庁・資産運用シミュレーションより(2024年1月)
※このシミュレーション結果は、運用利回り年3%で算出した概算値です。手数料、税金等は考慮しておらず、実際値とは異なる場合があります
※年一回の複利計算をしています。計算結果は小数点以下を四捨五入

[リンネル編集スタッフの体験記] つみたてNISAをやってみたら、2年半で約20万円増えた!

2年半前、ファイナンシャル・プランナーの資格を持つ友人から勧められて、旧NISA制度のつみたてNISAを始めた編集スタッフO。やってみて実感したNISAのメリットをリポートします。
(つみたてNISAは、2023年末で新規買付は終了。積立は継続できませんが、商品をそのまま保有し、運用することは可能です)

「つみたてNISA」でやっていた投資信託

※つみたてNISAの投資限度額は年間40万円まで。2023年末で積立終了   楽天証券 ●「ひふみプラス」 月10,000円 ●「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」 月13,333円 ●「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」 月10,000円   「まず毎月の収支を確認し、余剰として捻出できそうな金額を計算してみたところ、投資限度額の年40万円(月額33,333円)は出せるとわかり、金額設定を。商品は友人に勧められるまま選んだもの。日本株メインのひふみプラスと、全世界、先進国の株式を対象とした商品に分けることでリスク分散しています」

現在までのつみたてNISAの損益の成果

※投資期間:2年5か月/元本約96万7000円   ●「ひふみプラス」 評価損益+30,070円(+9.95%) ●「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」 評価損益+86,999円(+23.13%) ●「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」 評価損益+83,280円(+27.57%)   「積立額を設定したあとは、たまに楽天証券のサイトをチェックしているだけですが、その都度利益がグンと増えていて驚き! 約2年半でトータル約20万円も利益が出ているので、本当にお得だと実感しました。つみたてNISAはこのまま非課税期間まで保有する予定。1月からは、新NISAで以前と同じ商品を積み立てしています」

※投資には、投資先の値動きにより、元本割れなどのリスクが常にあることを理解して、ご自身の責任において行うようにしてください

illustration:Kayo Yamaguchi text & web edit:Mitomo Hayami
 
※写真・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください

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