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家で飼っていた熱帯魚たちが「き、消えた!?」→ グルになった泥棒の"あり得ない主張"に激怒!

  • 2024.2.4
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自分が趣味で集めているものを盗まれたり壊されたりしたら、たとえ身内であっても許せないという人は多いのではないでしょうか。今回は大事にしていたあるものを身内に盗まれた経験のある私の知人Sさんに聞いたお話です。

画像: 家で飼っていた熱帯魚たちが「き、消えた!?」→ グルになった泥棒の

趣味のアクアリウム

Sさんの趣味は水槽で魚や水草を育てる、アクアリウム。結婚をしてすぐに義両親との同居が始まってから、Sさんにとって唯一の癒やしともいえる趣味でした。

Sさんの旦那さんの両親は悪い人ではないのですが、早く孫を産むように急かされることが悩みのタネでした。

しかし結婚をして近くに住んでいる旦那さんの妹に子どもができてからはそちらに入りびたり、年金のほとんどをつぎ込んで色々なものを買い与えたりしていました。

そんなある日、Sさんがパートから帰ってきて熱帯魚の世話をしようと水槽をのぞき込むと、大事に育てていた熱帯魚が1匹もいなくなっていたのです。
「まさか、泥棒……?」
家の中を見て回りましたが、他に盗られたものはありません。Sさんが慌てて家の中を動き回っていると、ちょうど義妹の家から帰ってきたお姑さんが声をかけました。

「どうしたの、Sさん」
「ね、熱帯魚が盗まれてるんです! 警察に通報しないと……」
スマホを手にとるSさんの手を、お姑さんが押さえました。

義妹の家へ

「やめなさい、小魚くらいでみっともない」
「でもお義母さん、誰かがこの家に入ったことは間違いないんですよ?」
「他に盗られたものはないんでしょ、ならいいじゃない」
「そんな……」
「いいから早く晩御飯にしてちょうだい」
「わかりました」
いやに落ち着き払ったお姑さんの様子に、何かあやしいとピンときたSさん。夕飯のシチューを大量に作りました。

「これ、姪っ子ちゃんの大好物だから義妹さんにおすそわけしてきますね」
夕食後、Sさんはお姑さんがお風呂に入ったタイミングを見計らい、シチューの入った鍋を持って旦那さんと義妹の家に向かいました。

「熱帯魚、残念だったな。あんなに大事に育ててたし、珍しいやつもいたんだろ?」
義妹の家に行く道中、旦那さんが言いました。実はSさんから話を聞いた旦那さんも警察に通報しようと言ったのですが、お姑さんに止められてしまったのです。
「うん、この辺の熱帯魚屋さんじゃ買えない子もいたの。誰が盗って行ったんだろう」

「あ、おじちゃんとおばちゃんー」
義妹の家に着くと、すぐに旦那さんの姪がニコニコと顔を出しました。
「ねえ、うちにニモいるの。見てー」
4歳になったばかりの姪は、「ファインディング・ニモ」という映画が大好きで、義実家に来るたびにSさんの水槽に夢中になっていました。

「え、ニモいるの?」
「うん、こっちだよ」
姪っ子はSさんの手を引き、家の中へと案内しました。すると義妹の家のリビングには以前はなかった大きな水槽と、その中を泳ぎ回る熱帯魚が。

「こ、これは 」
Sさんの目はその中の1匹に釘付けになってしまいました。それは近所の熱帯魚屋さんでは買えない、珍しい種類の熱帯魚でした。

また、その他の熱帯魚たちの種類と数も、Sさんが育てていた魚たちと全く同じだったのです。

「ちょっとお兄ちゃんとSさん、急になんなの!?」
水槽をのぞき込んでいるSさんを見て、義妹が慌てて声を上げました。

熱帯魚泥棒の正体は

「おい、これみんなうちにいた魚だよな」
「…… 」
旦那さんにそう言われ、義妹はうつむいて黙り込みました。

「だって、子どもが欲しがったから」
「だからってなにも盗んでいかなくても。環境が変わったら体調を崩す子もいるんですよ?」
「そんなの知らないし! 別にいいじゃん魚くらい!」
「いいわけないだろ! 返してもらうぞ」
「ニモどっかいっちゃうの? ヤダー!!!!」
大人の話を聞いていた姪が、大声で泣き出してしまいました。

よく話を聞いてみると、義妹の頼みで熱帯魚を持ち出したのはお姑さんだということがわかりました。
「嫁のものはうちのものだって、お母さんが」
「そんなわけないでしょ!? 私が大事に育てた子たちです! 絶対に返してください」

1日に何度も熱帯魚を移動させるのは良くないと思い、Sさんは数日後に再び魚を返してもらう約束をしてその日は帰宅しました。

その後、魚たちは無事にSさんの元へ戻り、旦那さんにきつく叱られたお姑さんは改めて姪に熱帯魚を買ってあげたそうです。

孫が可愛いのはわかりますが、人が大事にしているものを、自分のもののように持ち出す行為は絶対にやってはいけないことですよね。嫁だからいい、という屁理屈は通りません。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子

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