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掃除のプロが伝授!魚焼きグリルが「汚い」「臭い」と感じたときに掃除するべき“3つの部分”

  • 2024.2.18
魚焼きグリルの掃除、どうしてる?
魚焼きグリルの掃除、どうしてる?

家の中にいくつか存在する、「汚れやすいけど掃除が面倒」な場所や物。しかし、面倒だからといって汚れたまま放置していると、不快な悪臭が発生することもあります。

そんな「掃除が面倒な場所・物」について、ハウスクリーニングアドバイザーの有賀照枝さんに、汚れの特徴や掃除のポイントを教えていただきました。今回は、魚をはじめ、さまざまな食材の調理に活躍する「魚焼きグリル」です。

脂分が酸化すると“魚臭いにおい”に…

Q.そもそも、なぜ魚焼きグリルは汚れやすく、悪臭が発生しやすいのですか。

有賀さん「魚焼きグリルに最もつきやすい汚れは、魚の水分や脂分でしょう。焼いているときに魚から出た脂がグリル皿に落ちたり、庫内に跳ねたりして、思いの他グリル全体が脂分で汚れてしまいがちです。

『グリル焼き網』に、魚の皮や身がくっついて残ってしまった経験がある人も多いかもしれません。みそ漬けやかす漬けなど、調味料がついた魚を直接グリル焼き網にのせて焼けば、調味料なども付着して、より汚れやすくなります。魚焼きグリルで野菜やきのこ、パンを焼くなど、魚を焼く以外の用途に使っている人も多いと思われるので、焼いているそれぞれの食材の水分やカス、調味料なども汚れとして付着することが考えられるでしょう。

グリルについた汚れをそのまま放置してしまうと、時間がたつにつれて飛び散った脂分が酸化し、独特の鼻につく“魚臭いにおい”になっていきます。汚れを落とさずそのまま使い続けていると、火力で汚れが焦げ、どんどん落ちにくい頑固な汚れになっていき、焦げ臭いにおいも発生してしまいます」

Q.魚焼きグリルの掃除をする際、特にチェックすることが推奨される汚れや部分はどこでしょうか。

有賀さん「外せる部品は全部外して洗うのが基本です。基本的には、食器洗い用洗剤などの中性洗剤を使って汚れを落とします。油汚れがひどい場合は、中性洗剤の代わりに『セスキ炭酸ソーダ水』を使った方が、汚れ落ちがよいのでお勧めです。

グリルの汚れは熱いうちに掃除した方が落ちやすいのですが、やけどをする恐れがあるため危険です。グリルを掃除するときには、しっかり熱が冷めてから取り掛かるようにしましょう。掃除を行うときは、次に挙げる3カ所をチェックしてみてください」

【グリル皿/グリル焼き網】

魚焼きグリルの中でも一番汚れやすいのが、魚の脂が落ちる「グリル皿」と、直接魚をのせて焼く「グリル焼き網」です。使ったら必ず洗うようにしましょう。汚れをためずに毎回きれいな状態で使うことができます。

汚れがそうひどくない場合は、普段の食器や鍋を洗うように、中性洗剤を使ってスポンジで洗えばよいでしょう。汚れがひどい場合は、中性洗剤を回し入れた湯にグリル皿や焼き網をつけ置きして、汚れをゆるませてから同様に洗います。その後、よく乾かしてから元通りにセッティングしましょう。

【グリル扉】

うっかり洗い忘れることも多いグリル扉も、グリル皿や焼き網と同じように取り外して洗えます。グリル扉に脂分などの飛び散り汚れが付着していると、グリルの中の状態を確認できません。同様に食器洗い用洗剤で洗ってよく乾かしましょう。

【グリル庫内】

グリル皿や焼き網を取り外すときに、グリル皿から水や脂が庫内にこぼれてしまったり、魚を焼いたときに、庫内に脂が飛び散ったりしています。庫内を中性洗剤で拭き、その後に水拭きをして洗剤分をよく拭き取ります。汚れがひどい場合は、中性洗剤をつけたキッチンペーパーなどでしばらく“湿布”をして汚れをゆるめましょう。汚れを落とし終わったら、しっかりと水拭きしてよく乾かします。

Q.「きれいで清潔な魚焼きグリル」を保つには、どうすればよいですか。

有賀さん「魚焼きグリルは、使ったら毎回必ず汚れをきれいに落としてメンテナンスしましょう。グリル皿などにたまった脂分や、食材カスなどの汚れをそのまま放置して使い続けていると、汚れに引火して発火現象を引き起こしてしまうケースもあり、大変危険です。

また、魚焼きグリルには、焼くときに水を入れて使うタイプと、水を入れずに使うタイプがあるので、事前に取扱説明書で確認しておきましょう。水を入れて使うタイプなのに、水を入れずに魚を焼くと、同様に発火してしまう危険もあります。

普段からできることとしては、魚を焼く際、グリル焼き網に油を薄く塗って1~2分程度『空焼き』(予熱)しておくと、焼き網に魚がくっつきにくくなり、お手入れが楽になります。焼き魚グリルのにおいが何となく気になるときにも、空焼きを数分行うとにおいが軽減されることがあります。

また、食材をのせて使う『グリルトレー』や『グリルパン』を使うことも検討してみてもよいかもしれません。グリル皿や焼き網に直接、脂分などの汚れがつきにくくなり、洗う手間や回数を減らすことができます。

グリル皿や焼き網には、汚れや傷防止のためにコーティング加工がされているものも多くあります。スチールたわしなどの固いものを使って強くこすると、コーティングが剥がれてしまうことも考えられるので、使用はできるだけ控えましょう」

オトナンサー編集部

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