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もしも「度会隆輝」の交渉権を“千葉ロッテマリーンズが引いていたら”…「あと10年間はロッテの外野は安泰」だったかもしれない

  • 2024.5.15
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写真:PIXTA

2024年のプロ野球も開幕から約1カ月が経過。各球団、今季の戦力や調子、戦い方などが少しずつ浮き彫りになってくる時期です。その中でも、特に注目を集めるのが「新戦力」の選手たち。リーグ優勝を目指すうえで、どの球団も新しい力の台頭は不可欠です。今季も新人選手や新外国人選手、移籍選手などが開幕からプレーしていますが、「新人選手」の中でひときわ存在感を放ったのが横浜DeNAベイスターズの度会隆輝選手。オープン戦の好調ぶりで開幕スタメンの座をつかむと、いきなり2試合連続本塁打を放つ鮮烈なデビューを飾りました。その後、やや調子を落としましたが4月26日の巨人戦では満塁弾を放って復調をアピールするなど、新人らしからぬ活躍を見せています。

そんな度会選手ですが、昨年秋に行われたドラフト会議ではDeNAだけでなく千葉ロッテマリーンズと中日ドラゴンズの計3球団が1位競合。抽選の末、DeNA入りが決まりましたが、クジ運次第ではロッテや中日のユニフォームを着ていた可能性もあったということです。

そこで今回は、話題のルーキー・度会選手が“もしも”ロッテに入団していたら……そんな「if」を考察してみようと思います。

ロッテの補強ポイントにドンピシャだった度会隆輝

今季のロッテは開幕前に外野レギュラー候補だった藤原恭大選手がヒザを骨折して長期離脱。万全であれば「1番センター」の有力候補だっただけに、ファンの落胆ぶりも大きかったのですが、“もしも”度会選手がロッテに入団していたら、そのポジションにそのまま収まった可能性はかなり高かったのではないでしょうか。ロッテの開幕戦はレフトに昨季本塁打王のポランコ選手、センターにベテランの岡大海選手、ライトに山口航輝選手が就きましたがポランコ選手をDHに、山口選手をレフトに、度会選手をライトに据えるという選択肢も生まれたはずです。

開幕後は外野レギュラー争いに荻野貴司選手や角中勝也選手らも参戦していますが、年齢的には“ベテラン”と呼べる選手たち。やはり、若い選手の台頭が望まれているのが現状です。その意味でも、フレッシュで明るいキャラクターの度会選手は、現在のロッテにフィットする選手だったはず。

今後、藤原選手が復帰し、度会選手、山口選手と外野のレギュラーを務めるようなことがあれば「あと10年間はロッテの外野は安泰」といえるような夢のある布陣になったかもしれません。

固定できていない1番打者問題

また、今季のロッテは「1番打者」を固定できていないのも悩みの種。4月だけで実に5人の選手が1番を務めていますが、ここにも度会選手がいれば、すんなり収まった可能性があります。クリーンアップにはポランコ選手、ソト選手、山口選手といった長打をウリにするスラッガーがそろっているので、「1番」が固定できるだけでも打線のつながりは大きく変わっていたでしょう

打席内では積極的かつ強いスイングを身上とする度会選手ですが、メジャー経験者でもある吉井理人監督との相性も良さそうで、DeNAの三浦大輔監督同様に、多少の不調は“我慢”して起用していた“もしも”の世界も容易に想像できます。

ロッテは4月19日から7連敗を喫するなど、開幕直後からやや波に乗れないシーズンを過ごしていますが、“もしも”度会選手のクジを外していなければ……違う未来もあったかもしれません。

とはいえ、これはあくまでも「if」のお話。実際には起こりえなかった仮定のストーリーなので、どうなっていたのかは神のみぞ知るところ。

今はDeNAで躍動する度会選手のプレーや、ロッテのこれからの巻き返しを楽しみに、TRILL読者のみなさんも熱く、プロ野球を応援してみてください!


花田雪
1983年、神奈川県生まれ。編集プロダクション勤務を経て、2015年に独立。ライター、編集者として年間50人以上のアスリート・著名人にインタビューを行い、野球を中心に大相撲、サッカー、バスケットボール、ラグビーなど、さまざまなジャンルのスポーツ媒体で編集・執筆。著書に『あのプロ野球選手の少年時代』(宝島社)『オリックス・バファローズはいかに強くなったのか』(日本文芸社)がある。

※本記事内の情報は、5/1時点です

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