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プロ野球12球団の“新助っ人外国人選手”を独自に採点!開幕前にオドーアが帰国した巨人は何点?最高点はどこの球団?

  • 2024.5.11
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写真:PIXTA

プロ野球も開幕から約1カ月が経過し、4月が終了。開幕ダッシュに成功した球団、逆に苦しんでいる球団など、各チームの「戦力」が少しずつ見えてきています。そんな中、今後のペナント争いを占ううえで重要なファクターのひとつになりそうなのが「新外国人選手の活躍」。助っ人として来日した選手がどれくらい活躍するのかは、チームの成績に直結すると言っても過言ではありません。そこでTRILLでは4月終了時点での各球団の新外国人選手の活躍ぶりを独自に採点!期待通り、期待以上の活躍を見せる選手から、ファンが「う~ん……」と唸ってしまう(?)選手まで、開幕1カ月時点での評価をご覧あれ!

セ・リーグ編

■セ・リーグ1位 阪神タイガース 80点

ハビー・ゲラ投手
17試合 0勝2敗9H5S 防御率2.16

昨季日本一の阪神の新外国人はゲラ投手ひとりだけ。これも「補強しなくても勝てる」自信の表れかと思われましたが、そのゲラ投手もしっかりと結果を残しています。開幕からセットアッパーの座を掴むと、4月中にはクローザー任されるほどの抜群の安定感。特に16.2イニングを投げて与四球わずか2とコントロールも抜群で大崩れしそうな気配がまったくありません。前評判通り、4月を首位で通過したチームにとって頼もしいピッチャーがまたひとり加わっています。


■セ・リーグ2位 読売ジャイアンツ 40点

ルーグネット・オドーア選手
開幕前に退団

カイル・ケラー投手
8試合 0勝0敗2H 防御率3.86

エスタミー・ウレーニャ選手
6試合 打率.000 本塁打0 打点0

セ・リーグ2位と好調の巨人ですが「新外国人」に関して言えばケラー投手くらいしか機能していないのが現状です。特にファンをがっかりさせたのが外野レギュラーと期待されたオドーア選手。オープン戦からなかなか調子が上がらず、開幕二軍行きを告げられるとこれを拒否。結果、シーズン開幕を待たずに退団するというお騒がせっぷり。ちなみにオドーア選手は退団後、ニューヨーク・ヤンキースとマイナー契約。メジャー通算178発の実力を一度も見せることなく、日本を去っています。


■セ・リーグ3位 広島東洋カープ 35点

トーマス・ハッチ投手
3試合 0勝2敗 防御率7.62

テイラー・ハーン投手
一軍登板なし

マット・レイノルズ選手
2試合 打率.000 本塁打0 打点1

ジェイク・シャイナー選手
2試合 打率.200 本塁打0 打点0

ハッチ投手は開幕から先発として3試合に起用されるも未勝利。それ以外の3選手は4月時点では一軍の戦力に慣れているとは言えない状況です。特に野手のレイノルズ選手、シャイナー選手は開幕早々に故障離脱。中軸を期待されていただけに、物足りない印象は否めません。一刻も早く戦線に復帰し、本来の実力を発揮してもらいたいところです。


■セ・リーグ4位 横浜DeNAベイスターズ 60点

アンドレ・ジャクソン投手
6試合 1勝3敗 防御率6.11

ローワン・ウィック投手
2試合 0勝0敗 防御率13.50

アンソニー・ケイ投手
5試合 1勝3敗 防御率4.50

弱点であった「ピッチャー陣」に育成選手を含めて5人の新外国人をそろえたDeNA。ジャクソン、ケイ両投手は開幕から先発ローテの一角として投げていますが、なかなか結果がついてきていない……というのが正直なところ。それでも、両投手ともに先発としての役割はしっかりと果たしていますし、特にケイ投手はある程度「試合を作る」投球を継続しています。このまま日本野球に慣れればシーズン終了時点ではしっかりと結果を残しているかもしれません。


■セ・リーグ5位 東京ヤクルトスワローズ 90点

ホセ・エスパーダ投手
14試合 0勝1敗3H 防御率3.07

ミゲル・ヤフーレ投手
5試合 4勝1敗 防御率3.21

現時点(5/9)で5位に沈むヤクルトですが「新外国人の活躍」だけでいえばリーグトップと言っていい成功を収めています。ヤフーレ投手は開幕から先発ローテを守り、月間4勝でセ・リーグトップ。エスパーダ投手もリリーバーとして結果を残し、今後は勝ちパターンでの起用も増えてくるはずです。


■セ・リーグ6位 中日ドラゴンズ 30点

クリスチャン・ロドリゲス選手
8試合 打率.136 本塁打0 打点0

キューバ出身で育成選手として契約したロドリゲス選手が開幕前に支配下登録を勝ち取りましたが、まだまだレギュラーには遠い状況。とはいえ、外国人選手には珍しくショートを主戦場としており、高い身体能力には十分可能性を感じさせます。まだ22歳と若く、今季後半~来季以降の大化けに期待したいところです。

パ・リーグ編

■パ・リーグ1位 福岡ソフトバンクホークス 30点

アダム・ウォーカー選手
20試合 打率.169 本塁打1 打点3

巨人から移籍してきたウォーカー選手ですが、ソフトバンク強力打撃陣の中で出場機会こそ得られたものの、なかなか結果にはつながらず。4月末に再調整のため二軍落ちとなりました。とはいえ、一軍は“助っ人”に頼らずとも絶好調。特に打線の破壊力はすさまじく、ウォーカー選手がここに食い込むためにはファームで「格の違い」を見せつけるくらいの結果を出す以外なさそうです。


■パ・リーグ2位 北海道日本ハムファイターズ 30点

ドリュー・バーヘイゲン投手
一軍出場なし

パトリック・マーフィー投手
14試合 1勝1敗2H 防御率3.55

アニュラス・ザバラ投手
一軍出場なし

アンドリュー・スティーブンソン選手
11試合 打率.118 本塁打0 打点0

新外国人4人を含む“助っ人8人体制”で今季に臨んでいる日本ハム。チームは好調をキープしていますが、「新外国人」の結果はイマイチ……。特に球団助っ人史上最高額の推定年俸3億5000万円で日本に復帰したバーヘイゲン投手がコンディション不良で開幕から一軍登板なし。それでも、4月下旬にはファームで実戦復帰を果たしており5月以降の一軍合流に期待したいところ。「新助っ人」が覚醒するようなことがあれば、打倒ホークスの一番手に躍り出る可能性は十分あります。


■パ・リーグ3位 千葉ロッテマリーンズ 50点

ジェームス・ダイクストラ投手
3試合 1勝0敗 防御率1.64

ジュニオール・フェルナンデス投手
一軍出場なし

ジミー・コルデロ投手
一軍出場なし

ネフタリ・ソト選手
31試合 打率.263 本塁打3 打点14

DeNAから移籍してきたソト選手が開幕からクリーンアップに定着。しかし、4月は1本塁打に終わるなどまだまだ本領発揮とはいかない状況です。ダイクストラ投手は4月こそ1試合の登板に終わりましたが5月1日に来日初先発。ここから一気にチームの力になってくれるかもしれません。一軍出番なしの2投手にも奮起を期待したいところです。


■パ・リーグ4位 オリックス・バファローズ 95点

アンダーソン・エスピノーザ投手
5試合 4勝0敗 防御率0.55

アンドレス・マチャド投手
12試合 1勝0敗9H 防御率0.69

ルイス・カスティーヨ投手
4試合 1勝2敗 防御率3.60

コーディ・トーマス選手
一軍出場なし

野手のトーマス選手は一軍の戦力になれていませんが、3人の新外国人投手が抜群の活躍を見せています。特にエスピノーザ投手は開幕から5戦連続QSを達成し、防御率は驚異の0.55!開幕1カ月だけであれば山本由伸投手の穴を「埋めた」と言っていい働きぶりです。マチャド投手もセットアッパーとして活躍中。デビュー戦でいきなり最速162キロの剛球をマークして日本のファンを驚かせると、その後も剛速球と高速チェンジアップを武器に勝ちパターンの一角に完全に定着しています。


■パ・リーグ5位 東北楽天ゴールデンイーグルス 60点

コディ・ポンセ投手
5試合 2勝2敗 防御率5.14

ニック・ターリー投手
3試合 0勝1敗2H 防御率9.00

日本ハムから移籍してきたポンセ投手が開幕ローテ入り。4月30日に5回8失点と大炎上してしまいましたが、それまではしっかりと試合を作る投球を見せてくれました。今後もコンスタントに投げることができればイニング数も勝利数も順調に積み重ねていけるでしょう。広島から移籍のターリー投手は開幕直後からピリッとせず、4月中旬に「NPB感染症特例」で登録を抹消。早期の一軍復帰を期待したいところです。


■パ・リーグ6位 埼玉西武ライオンズ 65点

ジェフリー・ヤン投手
6試合 0勝0敗 防御率7.20

アルバート・アブレイユ投手
16試合 1勝2敗6H7S 防御率1.80

ヘスス・アギラー選手
30試合 打率.204 本塁打2 打点10

フランチー・コルデロ選手
14試合 打率.176 本塁打1 打点3

4月最下位スタートと調子に乗り切れない西武ですが、投打で新助っ人が一定の活躍を見せています。アブレイユ投手はセットアップ、クローザーどちらも任せられる安定感でチームにはなくてはならない存在に。アギラー選手はオープン戦から好調をキープし、開幕から主に4番として起用されています。打撃成績はもう少し上積みを期待したいところですが、得点力不足にあえぐチームにおいて長打を放てる貴重な存在として存在感を発揮中です。


花田雪
1983年、神奈川県生まれ。編集プロダクション勤務を経て、2015年に独立。ライター、編集者として年間50人以上のアスリート・著名人にインタビューを行い、野球を中心に大相撲、サッカー、バスケットボール、ラグビーなど、さまざまなジャンルのスポーツ媒体で編集・執筆。著書に『あのプロ野球選手の少年時代』(宝島社)『オリックス・バファローズはいかに強くなったのか』(日本文芸社)がある。

※数字はすべて5月9日終了時点
※育成選手は評価対象外
※写真はイメージです

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