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4年ぶりの優勝へ好発進!収穫の多い開幕シリーズで見えた"今季のポイント"

  • 2024.4.1
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写真:SANKEI

ついにプロ野球2024年シーズンが開幕しました。阿部慎之助新監督が率いる巨人は、本拠地東京ドームで昨季日本一の阪神との3連戦を2勝1敗と勝ち越し。2020年以来のリーグ優勝へ向けて好スタートを切りました。

本記事では、対阪神3連戦の試合結果を振り返ります。

3/29(金)18:15 東京ドーム

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巨人が開幕戦を完封勝利で飾りました。5回1死三塁から相手のフィルダースチョイスで先制すると、梶谷隆幸選手の1号2ランで加点。8回には丸佳浩選手のタイムリーヒットで追加点を奪いました。投げては先発・戸郷翔征投手が6回4安打無失点の好投。中継ぎ陣も西舘勇陽投手、中川皓太投手、大勢投手が無安打無失点の完璧なリレーを見せました。

3/30(土)14:00 東京ドーム

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巨人が2試合連続の完封勝ちを収めました。0ー0で迎えた6回、4番・岡本和真選手、5番・坂本勇人選手の2者連続本塁打で3点を先取。7回には1死二、三塁から途中出場の松原聖弥選手がセンターへタイムリーヒットを放ちました。投手陣も先発・グリフィン投手、西舘勇陽投手、バルドナード投手、堀田賢慎投手が無失点リレーを披露しました。

3/31(日)14:00 東京ドーム

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巨人が完封負けで今季初黒星。先発・高橋礼投手は6回1安打無失点と好投するも、8回、3番手の中川皓太投手が阪神の3番・森下翔太選手に先制3ランを浴びました。打線は3回2死満塁、4回1死満塁の好機で凡退するなど、相手先発・才木浩人投手を攻略できず。1番・佐々木俊輔選手、2番・門脇誠選手、3番・長野久義選手の無安打が響きました。

昨季の覇者に勝ち越したことが最大の収穫

新生・阿部巨人が上々の滑り出しです。開幕3連戦での最大の収穫は、2勝1敗と勝ち越したこと。これに尽きます。

プロ野球は言わずもがな、結果がすべての世界。特に「常勝軍団」の宿命を背負う巨人にとっては、勝利は最優先事項です。

長年にわたり巨人を率いた原辰徳氏が、昨季終了後に監督を退任。2年連続Bクラスに沈んだチームの再建を任された阿部監督が掲げたスローガンが「新風 ~GIANTS CHALLENGE~」です。

4位に終わった昨季とはひと味違うチームに生まれ変わった。そんな期待感を抱かせる開幕3連戦でした。

阪神は昨季日本一に輝いたチーム。対戦成績も6勝18敗1分けと苦戦させられました。昨季は一度もなかった阪神戦のカード勝ち越しで、今季の巨人はいい船出となりました。

「俺がエースだ!」という投球を見せた戸郷

結果が最優先とはいえ、開幕3連戦はそれぞれの選手が自分の役割を果たしていて、試合内容も非常に良かったといえます。なかでも開幕投手を務めた戸郷の投球は多くの巨人ファンを歓喜させる内容でした。

戸郷は、阪神打線相手に6回4安打無失点。制球ミスがほぼなく、三塁を踏ませない、圧倒的な投球を披露しました。

昨季まで2年連続12勝をマークし、エースへの階段を上りつつある右腕が、初の開幕投手として勝利をつかんだことは1勝以上の意味を持ちます。戸郷が開幕戦で見せた投球をシーズンを通じて継続し、誰もが認めるエースとして君臨すれば、巨人の4年ぶりの優勝が近づいてくるでしょう

開幕戦で見えた今季の「勝利の方程式」

阿部監督が理想とする野球を体現できたことも非常に大きな収穫でした。阿部監督が目指すのは「守り勝つ野球」。開幕3連戦で「今季の巨人はこういう野球をしていくんだ」という指揮官の思いが選手に対しても、ファンに対しても十分に示されたのではないでしょうか。

守り勝つ野球をする上で、重要なのが先発投手が試合をつくること。先に述べた開幕投手の戸郷は6回4安打無失点。2戦目のグリフィンは6回1/3を6安打無失点、ソフトバンクから移籍後初登板の高橋礼は3戦目で6回1安打無失点と、3人とも文句なしの投球でした。

開幕から2試合連続完封勝ち、さらに3戦目の7回まで投手陣が無失点に抑え、昨季の日本一のチーム相手に25イニング連続無失点を記録。開幕からの連続無失点記録としては、プロ野球タイ記録となりました。

そして、昨季の最大の課題だったリリーフ陣です。昨季、チームの中継ぎ投手の防御率は3.81とリーグワースト。優勝するためには、リリーフが安定し「勝利の方程式」を確立することが欠かせません。

開幕戦では7回をドラフト1位右腕・西舘がわずか9球でシャットアウト。8回は中川が危なげない投球を見せ、9回は大勢が3三振を奪いました。西舘は、2戦目には7回1死一、三塁のピンチで登板。代打・糸原健斗選手を左飛、続く近本光司選手を右飛に打ち取り、2試合連続ホールドをマークしました。

一時は先発候補にも入っていた西舘ですが、開幕カードを終えて「7回の男」として相手チームにとって手強い存在になるだろうと分かりました。150キロ台の威力ある直球に、いつでもストライクが取れるカットボール。さらに、新人らしからぬマウンド度胸も持ち合わせています。

開幕戦で見せた勝利の方程式「7回・西舘、8回・中川、9回・大勢」が確立されるかどうかが、今季の巨人のポイントとなりそうです。


※本記事は、4/1の情報です

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