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この男は一体何者なのか?大谷翔平に年間450万円をつぎ込む「全試合観戦YouTuber」の生活

  • 2024.4.22
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写真:PIXTA

今季、ロサンゼルス・ドジャースとプロスポーツ史上最高額となる10年7億ドルの契約を結び、新天地でのプレーを選択した大谷翔平選手

メジャー開幕後もその一挙手一投足が日米で注目を集めていますが、そんな大谷選手を昨季まで396戦連続で現地観戦した“熱狂的”なファンの存在をご存じでしょうか。

You Tubeチャンネル『Shinsuke Handyman(シンスケ・ハンディマン)』を運営するロサンゼルス在住のシンスケさんは、大谷選手が出場する全試合を生で観戦し、その様子を毎試合アップしています。

世界一!?“大谷愛”溢れるYouTuberに取材

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シンスケ・ハンディマンさん提供

登録者数13.2万人(4月17日時点)のYou Tubeチャンネル『Shinsuke Handyman(シンスケ・ハンディマン)』を運営するロサンゼルス在住の日本人男性、シンスケさんは大谷選手が出場する全試合を生で観戦し、その様子を毎試合アップしています。

また、不定期でYouTube上でライブ配信も行っており、そこではファンとの交流も行っています。

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YouTubeより

TRILLスポーツでは、そんな“大谷愛”溢れるシンスケさんにインタビューを敢行。

本拠地開催試合はもちろん、ビジターの試合も現地観戦にこだわり、アメリカ中を飛び回る“謎のYouTuber”シンスケさんの正体に迫ります!

(聞き手・花田雪)

韓国開催により"連続観戦記録"はストップ…

――昨季終了時点で大谷翔平選手の試合を396試合連続で現地観戦したということですが、韓国での開幕シリーズには行かれたんですか?

シンスケ いえ、残念ながらこれは行けませんでした……。行きたい気持ちはあったのですが、現地に知り合いもいないですし、アメリカでは正直、チケットの購入方法の情報すらほとんどなかったので

――確かに、アメリカ在住のファンがチケットを買うことまでは想定していないですよね(笑)。

シンスケ そうなんです。なので、「公式戦の連続観戦」という意味では昨季終了時の396試合で一度ストップですね。

――とはいえ、アメリカ本国開催の試合は昨季どおり、行かれているんですよね?

シンスケ もちろんです。スプリングトレーニングも全試合行きましたし、開幕前にドジャースタジアムのシーズンチケットは購入済みです。4月のビジターゲームも飛行機のチケットなどを含めてすべて準備してあります。

――であれば「韓国開催」はイレギュラーですし、ノーカウントでいいのでは?(笑)

シンスケ どうでしょうか……そもそも連続試合観戦も私が勝手にやっているだけなので(苦笑)。まぁ、「アメリカ開催の公式戦」という意味では今季も引き続き、毎試合大谷選手を追いかけたいと考えています。

大谷追っかけYouTuber。その正体とは?

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背景にはライブ配信でおなじみの大谷選手の壁紙が。

――シンスケさんの凄いところは、本拠地以外の試合もすべて現地観戦されているところだと思います。変な言い方ですが、「普通のビジネスパーソン」だったら絶対に不可能な生活スタイルだと思うのですが、お仕事は?

シンスケ ロサンゼルスで自営業をやっております。仕事の時間に融通が利くので、大谷選手の試合時間に合わせて働く時間を調整している、といった感じです。

――お住まいはドジャースタジアムの近く?

シンスケ 道が混んでいなければ、車で25分くらいの距離です。エンゼルスタジアムは35分くらいだったので、昨季よりほんの少しだけ移動時間は短くなりました(笑)

エンゼルス時代より増えた出費

――ドジャースタジアムが近所だとはいえ、ビジターも含めて全試合追いかけるとなると、かなり費用もかさみませんか?

シンスケ ざっくりですが、昨季はチケット代で年間1万ドル(約150万円)、移動・宿泊費で2万ドル(約300万円)、合計3万ドル(約450万円)ほどかかりました。ただ、ドジャース戦はエンゼルス戦よりもチケット代が高いので、今季はもう少しかかりそうな気はしています。

――3万ドル!その費用はどうやって捻出されているのでしょう?

シンスケ 自営業での収入に、YouTubeでの収入を合わせて捻出しています。ただ、移籍先が同じロサンゼルスのドジャースでほっとしています。さすがに東海岸に移籍されたら、全試合観戦は不可能ですから(笑)

――たしかに!ドジャース移籍はシンスケさん的にもうれしい出来事だったんですね。

シンスケ ただ、個人的にはエンゼルス残留を予想していましたし、そうなってほしいとも願っていました。メジャー移籍後、6年間プレーした球団ですし、ファンとしては「エンゼルスで世界一になる大谷選手」を見たい思いもあったので。とはいえ、「移籍するのであればドジャースで……」と願っていたのも事実です(笑)。

大谷翔平を追いかけ始めたキッカケとは?

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写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

――シンスケさんが大谷選手を「全試合」追いかけ始めたのは2021年のシーズン途中から。なぜ彼を「追いかけよう」と思ったのですか?

シンスケ そもそもは2018年に大谷選手がエンゼルスに移籍してきたことがキッカケです。地元球団のエンゼルスに日本のスター選手が入団する。「これは見なければ」と思い、その年から本拠地での試合や近くで開催されるビジターの試合もなるべく現地で観戦するようになったんです。もともとスポーツが大好きでアメリカで活躍する日本人選手の試合はなるべく見に行っていましたし、野球以外もテニスやバスケットボール、あとは佐藤琢磨選手(元F1レーサーでアメリカのインディカー・シリーズにも参戦)の出場するレースを見に行ったこともあります。

――そんなスポーツ好きのシンスケさんが、大谷選手に魅了された理由は?

シンスケ やはり、“これまで誰もやっていないことをやっている”すごさですよね。二刀流なんて、アメリカでも彼が現れるまで誰も考えてすらいなかった。ベーブ・ルースの時代はさすがに私もわかりませんが、少なくとも現代の野球界では想像すらできなかったことをやってのける。そんな歴史的な選手を目の当りにしたら「これは1試合も見逃せない!」と思ってしまったんです。

――たしかに、今後も現れるかどうか……という選手ですからね。すでに数々の偉業を達成している大谷選手ですが、今後はどんな活躍を期待していますか?

シンスケ 今季に関して言えば、50本塁打を見てみたいです。ピッチャーとしての登板がなくDH専門になる今年ですが、それだけ打てば私はまたMVPも獲れるのでは……と思っています。リーグをまたいでの2年連続MVP。これもまた偉業なので、期待しています!


取材・文
花田雪
1983年、神奈川県生まれ。編集プロダクション勤務を経て、2015年に独立。ライター、編集者として年間50人以上のアスリート・著名人にインタビューを行い、野球を中心に大相撲、サッカー、バスケットボール、ラグビーなど、さまざまなジャンルのスポーツ媒体で編集・執筆。著書に『あのプロ野球選手の少年時代』(宝島社)『オリックス・バファローズはいかに強くなったのか』(日本文芸社)がある。

※1ドル=150円で計算しています。

※サムネイル出典:YouTube『Shinsuke Handyman』より

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