1. トップ
  2. 「プレーは問題ない。しかし」大谷翔平を全試合見続けたYouTuberが気付いた、水原氏解雇後の大谷の“異変”とは

「プレーは問題ない。しかし」大谷翔平を全試合見続けたYouTuberが気付いた、水原氏解雇後の大谷の“異変”とは

  • 2024.4.4
undefined
提供:産経新聞

ロサンゼルス・ドジャースとプロスポーツ史上最高額となる10年7億ドル(約1050億円)の契約を結び、6年間在籍したエンゼルスを離れ、メジャー屈指の競合である新天地でのプレーを選択した大谷翔平選手

日本時間29日に行われたアメリカでの本拠地開幕戦では、2安打を打つなど上々なスタートを切りました。

その一挙手一投足が日米で注目を集めていますが、そんな大谷選手を昨季まで396戦連続で現地観戦した“熱狂的”なファンの存在をご存じでしょうか。

世界一!?“大谷愛”溢れるYouTuberに取材

undefined
シンスケ・ハンディマンさん提供

登録者数12.7万人(3月29日時点)のYou Tubeチャンネル『Shinsuke Handyman(シンスケ・ハンディマン)』を運営するロサンゼルス在住の日本人男性、シンスケさんは大谷選手が出場する全試合を生で観戦し、その様子を毎試合アップしています。

また、不定期でYouTube上でライブ配信も行っており、そこではファンとの交流も行っています。

undefined
YouTubeより

TRILLスポーツでは、そんな“世界一の大谷愛”溢れるシンスケさんにオンラインインタビューを敢行。

今回は、現在大谷選手の周辺でザワついている“あの騒動”について、日本にいると知れない現地アメリカでの温度感や率直な「アメリカの生の声」をお届けします。

(聞き手・花田雪)

突然の「通訳解雇」…現地報道の“シビアな温度感”

undefined
提供:産経新聞(2024年2月15日)

――スプリングトレーニングも絶好調、韓国での開幕戦、本拠地開幕戦でもヒットを放つなどプレー面では昨季同様の活躍を見せてくれている大谷選手ですが、一方でグラウンド外のニュースも注目を集めています。韓国で行われた開幕戦の翌日、長年大谷選手の通訳を務めていた水原一平氏が違法賭博で作ってしまった借金を返済するために、大谷選手の口座から違法ブックメーカー宛に数百万ドルもの大金が送金されたとして、ドジャースを解雇されてしまいました。報道を見て、率直にどう思われましたか?

シンスケ 私も驚きました。日本の報道がどの程度過熱しているのかは正直わからないんですけど、当然アメリカでもニュースになっています。特にスポーツ好き、野球好きの人は強い関心を持っていると思います。

――現地報道の“温度感”はどういった感じなのでしょう?

シンスケ 私が感じるのは、大谷選手をちょっと“ワルモノ”にしたいのか……そういう方向に仕向けられているような印象を受けています。

――日本ではどちらかといえば大谷選手を心配したり、信じたいという風潮のほうが強いのですが、アメリカではより“スキャンダラス”に報道されていると。

シンスケ そうですね。なんとも言えないですが、“アジア人差別”のようなモノがそこにあるのか……。やはりアジア人がコレだけ活躍すると、少なからず良く思わない人がいるのも事実なので。たとえば渡米1年目の2018年、スプリングトレーニングで結果が出なかったときにも「高校生レベルだ」というように、かなり厳しい論調で批判する人もいました。今回のようなことがあって、そういう傾向が強まっている気もします。

シンスケさんだから感じ取れた、水原氏が居ない試合中の“変化”

undefined
神妙な面持ちで語るシンスケさん。背景にはライブ配信でおなじみの大谷選手の壁紙が。

――大谷選手を長年追い続けているシンスケさんご自身は、今回の報道についてどう感じていますか?

シンスケ 私が言えるのは大谷選手は“ド”がつくほど真面目な選手だということ。私は彼の言葉を信じています。そのうえで、今シーズンも大谷選手を精一杯応援するだけです。

――報道後の大谷選手の“変化”みたいなものは感じていますか?

シンスケ プレーに関しては問題ないと思っています。ただ、韓国から帰国後の様子を見ていると、たとえばダグアウトで次の打席を準備するタイミングなど、少し「慌ただしいな」と感じる部分はあります。おそらくこれまでは、一平くんが「そろそろ打順が回ってくるよ」など、声をかけていたんだと思うんです。今はそういう存在がいないですし、打席の準備も全部自分でやらなければいけません。

――なるほど。たしかに、これまで「通訳」としての仕事だけではなく身の回りのことなど、とにかくあらゆるサポートを受けていたわけですもんね。

シンスケ 開幕前のスプリングトレーニングでは次打席の準備のために一度ベンチの裏に引っ込んだのに、忘れ物をして慌てて戻ってくる大谷選手の姿も見ました。まだ一平君がいなくなってから日も浅いですし、しばらくはこういうこともあるのかなと思っています。

――こればかりは、慣れていくしかないですよね。

シンスケ そうですね。身の回りのことも含めて、いろいろとやらなければいけないことは増えるかもしれないですけど、私としてはまずは野球に集中できる環境を整えて、今シーズンも大谷選手らしいプレーを見せてほしいと思っています。

undefined
写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

取材・文
花田雪
1983年、神奈川県生まれ。編集プロダクション勤務を経て、2015年に独立。ライター、編集者として年間50人以上のアスリート・著名人にインタビューを行い、野球を中心に大相撲、サッカー、バスケットボール、ラグビーなど、さまざまなジャンルのスポーツ媒体で編集・執筆。著書に『あのプロ野球選手の少年時代』(宝島社)『オリックス・バファローズはいかに強くなったのか』(日本文芸社)がある。

※1ドル=150円で計算しています。