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凍った廻しを1000回のスクワットで解凍!?「尊富士」が歴史的快挙を成し遂げる

  • 2024.3.25

新入幕の東前頭17枚目・尊富士(伊勢ヶ濱部屋)が、24日の千秋楽で、前頭6枚目・豪ノ山(武隈部屋)を押し倒しで、初優勝を果たしました。

新入幕での優勝は「110年振り」であり、個人優勝者に日本相撲協会から賜杯を授与する公式の優勝制度が確立した1926年以降では初となる、歴史的な快挙でした。

同時に、殊勲賞、敢闘賞、技能賞の三賞も同時に受賞し、同一場所での受賞は、2000年の琴光喜以来24年振り、新入幕力士では、1973年の大錦以来51年振りなど、記録づくめの優勝となりました。

優勝インタビュー

凍った廻しを1000回のスクワットで解凍!?

青森県北津軽郡金木町(現:五所川原市)出身の尊富士は、祖父の影響で保育園の頃から相撲をはじめます。出身地は、豪雪地帯であったこともあり、中学時代には、吹雪の中徒歩で30分掛け道場へ向かい、寒さで凍った廻しを締め、1000回のスクワットで溶かしていいたという逸話が残っています。

卒業後は、強豪・鳥取城北高等学校に進学します。1年時には、個人戦で8強に入りますが、2年時に左膝前十字靱帯を断裂するという大怪我を負い、最高成績は3年時の全国高校総体の3位でした。

大学は日本大学に進学し、多くの大会で団体戦優勝を果たしますが、個人成績では準優勝が最高成績。優勝まであと一歩届かない、悔しい学生時代を過ごしました。

2022年に、伊勢ヶ濱部屋に入門しすると一気に才能が開花します。
初めて番付に名前が載った2022年11月場所はで7戦全勝の序ノ口優勝をすると、続く2023年1月場所でも全勝で序二段優勝し、1年後の2024年に新十両へ昇進し、13勝2敗で十両優勝を果たします。

3月場所で新入幕を果たしますが、初土俵から所要9場所での新入幕は、1958年以降(年6場所制となった年)の初土俵としては常幸龍と並ぶ史上最速タイのスピード出世であり、新十両から1場所通過は史上7人目の快挙でした。

これだけでも、驚くべき出世スピードでありますが、この3月場所に幕内最高優勝を果たすのは驚愕ですね。

次場所は、5月の夏場所。怪我の状態が気になるところですが、2場所続けての優勝が期待されます。


※本記事は3/25の情報です
サムネイル:産経新聞社