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"高卒ドラ1"が7人も…!佐々木朗希、宮城、奥川…5年前のドラフト1位の「2001年世代」の現在

  • 2024.4.24
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写真:UPI/アフロ

新型コロナウイルスが日本に蔓延する約半年前の2019年10月。

この時開かれたプロ野球ドラフト会議では実に7人もの高校生がドラフト1位で指名されました。高校生が1位指名を受けることは決して珍しいわけではありませんが、これほど多くの選手がドライチとなった年は近年ではあまり見当たりません。実際に翌2020年のドラフト会議では10球団、昨年においては11球団が大学生か社会人の即戦力を1位指名しており、2019年が極めて異例の年であったことがよく分かります。

今回は当時高校生でドライチとなった7人をご紹介するとともに、これまでの実績や今季の状況についても触れていきます。

【佐々木朗希選手(千葉ロッテマリーンズ)】

この世代を代表する存在なのが佐々木朗希選手。高校時代から160キロの球速をマークする「令和の怪物」です。在学中に甲子園出場は叶いませんでしたが、192cmの長身と岩手県出身であることから「大谷二世」とまで呼ばれました。プロ入り後は2022年に脅威の記録を樹立。4月10日のオリックス・バファローズ戦では一人のランナーも許さず見事に完全試合日本記録となる13者連続三振の快挙を達成します。翌年にはNPBにおける日本人最速タイとなる165キロもマークするなど進化は止まりません。プロ通算では283.2回で376奪三振と驚異的なペースで三振の山を築いていますが、意外にも二桁勝利をマークしたことが一度もなく、今季は10勝以上と投手タイトル獲得が最低ノルマです。

通算成績:46登板 防御率2.00 19勝10敗 376奪三振

【宮城大弥選手(オリックス・バファローズ)】

沖縄の興南高校では1年夏から甲子園のマウンドを経験。171cmの小柄な体を感じさせない力強い投球が持ち味で、入団2年目からは3年連続で二桁勝利をマークするなど今やチームにとっては欠かせない先発の柱です。昨年3月に開催された第5回WBCにも選出され、チェコ戦では救援で5回1失点の好投を見せました。同年シーズンオフの契約更改では前年から倍増となる推定1億6千万でサイン。高卒5年目の比較では昨年までのチームメイトである山本由伸投手よりも高年俸です。今季は初の開幕投手も務めており、山本投手の穴を埋める活躍が期待されます。

通算成績:72登板 防御率2.69 35勝17敗 396奪三振

【奥川恭伸選手(東京ヤクルトスワローズ)】

最初にご紹介するのは東京ヤクルトスワローズの奥川恭伸選手です。星稜高校では下級生の頃から主戦投手として活躍。4季連続で甲子園に出場すると3年夏は準優勝を果たし、大物投手として注目を浴びます。入団当初からエースナンバーである「18」を背負うなど球団からも高い評価を受けていましたが、2年目の2021年にはその期待に応える見事な活躍。規定投球回数には届かなかったものの、開幕から先発ローテーションに入り9勝を挙げます。その後はしばらく故障で苦しんでいましたが、回復傾向にある今季は久々に一軍のマウンドで姿が見られそうです。

通算成績:20登板 防御率3.57 9勝5敗 96奪三振

【西純也選手(阪神タイガース)】

創志学園の2年生投手として第100回夏の甲子園に出場。三振を奪ったり、打ち取ったりした際にマウンドで雄叫びを上げる気迫を前面に押し出した投球スタイルが話題を集めました。プロ入り後は3年目に先発で起用されると、150キロ台のストレートを武器に活躍。6勝3敗で防御率2.68の好成績を残し、ブレイクのきっかけを掴みます。昨年は5勝と成績を上昇させることは出来ませんでしたが、以前に岡田監督が「二桁勝てる力がある」と認めた投手。高校時代に比べるとマウンドでの雄叫びも年々スマートになっており、冷静と情熱の間で今シーズンも戦い抜きます。

通算成績:33登板 防御率3.25 12勝6敗 107奪三振

【堀田賢慎選手(読売ジャイアンツ)】

最後の7人目は読売ジャイアンツの堀田賢慎選手です。青森山田高校の出身ですが、地元は岩手県。同郷には同学年の佐々木朗希選手がおり、入団会見では「負けず嫌いなので負けたくない」と闘志を燃やしながら抱負を語りました。しかし、プロ入り後は一転して苦難の日々。肘や肩の故障に悩まされ、支配下と育成の間での行き来が続きます。しかし、2022年頃からは復調傾向にあり、同年は先発で8試合に登板して2勝を挙げました。昨年オフに派遣された台湾でのウィンターリーグでは自己最速となる157キロをマークするなど躍動。今季は開幕からベンチ入りを果たし、早くも第二戦に登板するなどブレイクの予感を漂わせています。

通算成績:11登板 防御率6.45 2勝3敗 29奪三振

【石川昂弥選手(中日ドラゴンズ)】

愛知県の名門・東邦高校の出身。プロでは内野手としてプレーしていますが、高校時代は3年春に「3番・投手」としてセンバツに出場しています。決勝の習志野高校戦では9回を完封。打っても2ランホームランを2本かっ飛ばすなど攻守に圧倒的な実力を見せて優勝を果たしました。なお、この試合の翌月に元号が「平成」から「令和」に変わったため、30ぶりに優勝した同校は「平成の最初と最後の両方で優勝した学校」となりました。当時からスケールの大きさが際立っていた石川選手ですが、昨年に才能が大きく開花。初めて規定打席に到達し、4番打者として13本塁打45打点とキャリアハイの成績を残しています。

通算成績:172試合 599打数 142安打 打率.237 18本塁打 65打点

【森敬斗選手(横浜DeNAベイスターズ)】

入団時から背番号「6」を背負う右投げ左打ちの内野手。50m5秒台、遠投120mと高い身体能力を持つ好選手です。特に俊足と強肩を活かしたショートの守備力は目を引くものがあり、三遊間の深い場所に転がったゴロやセンター前に抜けそう打球でも一塁をアウトにするグラブ捌きは球界でもトップレベル。一年目から順調に出場機会を増やし、昨季は開幕スタメンにも抜擢されましたが結果を残すことができませんでした。三浦大輔監督からは「忘れられるぞ」と愛のあるゲキが飛んでいますが、チームとしても内野では唯一ショートの選手を固定できていないだけにチャンスはあります。

通算成績:122試合 281打数 61安打 打率.270 2本塁打 12打点


※本記事は、4/23の情報です
※通算成績は、2023年までの成績です

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