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「嘘みたいなほんとの話」12年連続で巨人と開幕で戦った球団が同じ結果になる"衝撃のデータ"が…!

  • 2024.4.4
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写真:SANKEI

2024年シーズンも開幕し、プロ野球ファンが楽しい時期になりました。

昨年覇者の阪神タイガースは、2年連続Bクラスに沈み阿部新監督を据えた読売ジャイアンツと対戦。
1,2試合目は、巨人が完封勝ちを収めるも、3戦目には阪神が完封勝ちで返すという、今シーズンこの2チームの激しい戦いが繰り広げられるであろうと思わせる開幕3連戦でした。

しかし、巨人の開幕シリーズを調べると驚きのデータが…

「巨人と開幕で戦ったチームは12年連続で巨人より下の順位になる」

上記の期間、確かに幾度のリーグ優勝を果たしている読売ジャイアンツですが、2022年と2023年は2年連続でBクラスに沈んでおり、この法則が当てはまっているか疑問にも感じます。このような"嘘みたいなほんとの話"は実際に存在するのでしょうか。

12年分の歴史を振り返りながら真相に迫りました。巨人の熱狂的なファンですら知る人が少ないこのデータは本当なのでしょうか?

【2012年~2014年】原政権全盛期!法則が生まれた年の開幕戦の結果は?

2012年 開幕戦 読売ジャイアンツ(1位) 0-4 東京ヤクルトスワローズ(3位)

2013年 開幕戦 読売ジャイアンツ(1位) 4×-3 広島東洋カープ(3位)

2014年 開幕戦 読売ジャイアンツ(1位) 12-4 阪神タイガーズ(2位)

法則の始まりである2012年ですが、開幕戦で東京ヤクルトスワローズに敗れています。当時チームの大黒柱であった左腕の内海哲也投手が粘投を見せるも、打線が石川雅規投手の前に2安打と沈黙。0-4の零封負けでスタートダッシュを切ることができませんでした。それでも今季から監督を務める阿部慎之助選手が首位打者と打点王に加えてMVPを獲得する大活躍があり、チームは次第に加速。86勝43敗15分と終わってみれば2位以下に10.5ゲーム差を付ける圧勝でした。以後、3年連続でリーグ優勝とシーズン80勝を達成。他球団から杉内俊哉投手や村田修一選手などの大物を獲得したり、菅野智之投手が入団したりと戦力が充実していた時期でした。

【2015年~2018年】チームは転換期を迎えるも法則は続く!

2015年 開幕戦 読売ジャイアンツ(2位) 3-2 横浜DeNAベイスターズ(6位)

2016年 開幕戦 読売ジャイアンツ(2位) 3-1 東京ヤクルトスワローズ(5位)

2017年 開幕戦 読売ジャイアンツ(4位) 6-2 中日ドラゴンズ(5位)

2018年 開幕戦 読売ジャイアンツ(3位) 1-5 阪神タイガーズ(6位)

リーグ四連覇が懸かった2015年。チーム防御率はリーグ1位の2.78と投手陣が奮闘した一方で、打率はリーグワーストと打線が不振に陥ります。最終的には東京ヤクルトスワローズに1.5ゲーム差で競り負けてリーグ2位。オフには10年間監督を続けた原辰徳氏から同年に現役引退した高橋由伸氏へ監督の交代が決まります。青年監督して期待された高橋氏でしたが、チームの世代交代が進まない状況もあって、監督を務めた3年間は一度も優勝を果たすことができませんでした。それでも開幕戦で対戦したチームが軒並み苦しんだこともあって法則は「死守」。ちなみに、2017年は中日ドラゴンズとの順位差は一つですが、ゲーム差は実に12も離れていました。

【2019年~2020年】原辰徳氏の復帰とコロナ禍のプロ野球

2019年 開幕戦 読売ジャイアンツ(1位) 0-5 広島東洋カープ(4位)

2020年 開幕戦 読売ジャイアンツ(1位) 3-2 阪神タイガース(2位)

リーグ優勝奪回を目指し、2019年から経験豊富な原辰徳氏が再び監督に起用されます。前年オフに広島東洋カープからFAで移籍した丸佳浩選手が中軸に座って全試合出場を果たした他、生え抜きの坂本勇人選手が40本塁打94打点、岡本和真選手も31本塁打94打点と全体的に打線が好調なことも相まって、球団として5年ぶりのリーグ首位に返り咲きます。翌年は開幕直前に新型コロナウイルスが日本に蔓延。オープン戦から約3か月後となる6月19日にシーズンが開幕します。開幕戦ではこの年から正二塁手の座を掴んだ吉川尚輝選手のツーランホームランもあり、逆転勝ちを収めました。2020年は例年よりも少ない120試合でしたが、67勝45敗8分と20以上の貯金をつくり連覇。開幕戦で戦った同年2位の阪神タイガースに7.5ゲーム差を付け、2年連続で日本シリーズに進出しました。

【2021年~2023年】他球団の「明」と「暗」

2021年 開幕戦 読売ジャイアンツ(3位) 8×-7 横浜DeNAベイスターズ(6位)

2022年 開幕戦 読売ジャイアンツ(4位) 4-2 中日ドラゴンズ(6位)

2023年 開幕戦 読売ジャイアンツ(4位) 6-3 中日ドラゴンズ(6位)

2021年から苦しいシーズンが続きます。新戦力の台頭はあった一方、それまで屋台骨としてチームを支えた菅野智之投手や坂本勇人選手が全盛期ほどの成績を残せなくなった時期とも重なります。また、山田哲人選手や村上宗隆選手など強打者が揃う東京ヤクルトスワローズや生え抜き選手の躍進が著しい阪神タイガーズの勢いに押され、優勝はおろかAクラス入りも難しい状況に追い込まれました。しかし、読売ジャイアンツ以上に苦しんだ球団があるのも事実。2021年においては横浜DeNAベイスターズが4月に引き分けを挟んで10連敗を喫するなど最後まで波に乗れませんでした。中日ドラゴンズも2022年にOBの立浪和義氏が監督に就任するも、長打と得点力不足の課題が解消されず、4年連続で5位以下と低迷。これら他球団の状況も重なり、法則は12年連続で達成されています。

法則は本当だった

以上のとおり、「読売と開幕で戦ったチームは12年連続(2012〜2023)で読売より下の順位になる」という法則は本当でした。チーム自体の優勝が続いた時期があったことや他球団の不調の影響を受けた両方が要因としてありますが、一つ言えるのは「直近12年間のシーズンで一番低い順位でも4位」ということも大きいでしょう。チームとしての地力の高さがこのような法則を生み出したといっても過言ではないと思います。また、際立つのが開幕戦の勝負強さ。この間9勝3敗と大きく勝ち越しています。2024年も阪神タイガースとの開幕戦で4-0と快勝しました。しかし、相手は昨年38年ぶりの日本一に輝いた戦力充実の球団。このチームの順位を上回るのは簡単ではありませんが、2024年も法則が継続されるか注目です。


※情報は2024年4月1日時点のものです。
※括弧内はその年のリーグ順位

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