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「鯉の希望だ」「鈴木誠也そっくり」"正捕手・坂倉将吾"を脅かす若手の存在

  • 2024.4.13
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写真:SANKEI

野球は「バッテリーの力で勝敗が決まる」といわれており、捕手の役割の重要性は高いです。セ・リーグは、21年、22年と2連覇を果たしたヤクルトは中村悠平選手、昨年覇者のタイガースには坂本誠志郎選手と、優勝チームにはキャッチャーとしての能力が高い選手の存在がありました。
広島東洋カープ(以下、広島)では、坂倉将吾選手と會澤翼選手を中心に先発マスクを務めていますが、會澤選手の年齢を考えると、そろそろ新たな捕手が育たないといけないところに坂倉選手がメインの捕手として昨シーズン成長しました。今後同じように後継者として期待できる捕手を考えてみました。

「打てる捕手」として規定打席に到達した坂倉選手

バッティングに定評のある坂倉選手は、主軸と期待され、2022年には本職である捕手以外にも一塁手・三塁手としても出場機会を増やし、フル出場を果たしました。2023年シーズンには佐々岡監督から新井監督へ政権が変わると、新井監督の方針によって、もともとキャッチャーへのこだわりや思いが強かった捕手に専念することに。そして、2019年の會澤選手以来、正捕手として規定打席に到達しました。

広島では熾烈な捕手争いがあり、會澤選手をはじめ、磯村嘉孝選手、石原貴規選手、そして中村奨成選手(今シーズンから外野手登録)、期待の若手・持丸泰輝選手や高木翔斗選手がいます。特に中村選手は年齢が1つ下であり、広島出身の広陵高校卒で、夏の甲子園で話題を攫った選手です。松田元オーナーがドラフト1位指名すると明言したほど、高く評価されました。

カープファンにとって競合の末、地元かつ甲子園のスターを獲得できたことは喜ばしいことではありましたが、坂倉選手の胸中はそれどころではなかったと察します。遠投120mの強肩を持ち、甲子園では1大会で6ホームランを叩き出し、坂倉選手は意識しないはずがありません。こういった上からも下からも挟まれる環境が坂倉選手をより強くしたのではないかと、筆者は感じています。

成長を感じた巨人との一戦

こだわりを持っていた捕手以外にも出場機会を増やすためにさまざまなポジションに挑戦していた坂倉選手が昨年捕手として専念することになりましたが、最初は守備・打撃どちらも苦労するのではないかと思われていました。

ですが、その心配をよそに坂倉選手は正捕手としての役割を果たし、特に成長を感じた試合がありました。それは、2023年7月13日に東京ドームで行われた読売ジャイアンツ(以下、巨人)との一戦です。

坂倉選手はもともと打てる捕手として期待されていましたが、守備に関してはあまり評価は高くなかったのです。この日の試合は1-1のまま、互いに譲らない試合となっていました。9回の裏には巨人が先頭打者の門脇誠選手が松山竜平選手の悪送球により2塁に出塁すると、2つの敬遠で1アウト満塁の絶体絶命の状況でした。

満塁の状況でフォークボールでワイルドピッチやパスボールになれば試合終了の中、荒れ気味の矢崎拓也投手のボールを後ろにそらすことなく体で受け止めていました。矢崎投手も坂倉選手を信頼し、思いっきり腕を触れている姿に大きな成長を感じました。

新井監督もその試合後に「こっちの想像をはるかに超えるペースで成長してくれている」と太鼓判を押しています。試合結果は、その坂倉選手が11回表に勝ち越しとなるタイムリーを打ち、見事カープが勝利しました。

坂倉選手の"ライバル"となる捕手は出てくるのか

今年3月に行われた侍ジャパンにも召集されるなど、「さらなる飛躍を」と期待は膨らむばかりですが、開幕してから4月11日時点での成績は打率.179、OPS.421、得点圏打率.091と苦戦しています。會澤選手が攻守ともに好調ですが、とはいってもすでにベテランの域に達しており、1年間マスクを被ることは難しい。そろそろ新たに1軍でマスクを被る新たなる星を見つけたいところです。

その會澤選手の後継者、そして坂倉選手の脅かす捕手は出てくるのでしょうか。

その期待の星となり得るのは高木翔斗選手ではないでしょうか。岐阜商卒で2021年にドラフト7位で入団。188㎝・87kgと体格に恵まれ、強打の捕手として期待したい選手です。自主トレではカブスの鈴木誠也選手と練習に励み、打撃フォームはまさに鈴木選手がカープに戻ってきたと錯覚してしまうほどそっくりです。

カープ高木のフォーム鈴木誠也そっくり
高木くんの打ち方が誠也すぎて2度見ちゃった たむしゅんと高木くんの同世代コンビ今シーズンまじで活躍して欲しい
鯉の希望だ高木翔斗 鈴木誠也見えたわ

今年のオープン戦では6試合で打率.444と、覚醒の気配を漂わせ、その姿にカープファンから期待の声が上がりました。開幕して2軍戦では.050(4月11日時点)と成績を残せていませんが、1軍に呼ばれるよう、期待されている長打率を上げていってほしいです。


※本記事は、4/12の情報です。

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