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【楽天イーグルス戦力分析】浅村のコンバートが吉と出るか…今季は「守備・走塁」が魅力のチームに

  • 2024.3.26
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TRILL作成

昨季は「勝てばクライマックスシリーズ出場」というシーズン最終戦に敗れてBクラスに終わった東北楽天ゴールデンイーグルス。2年連続リーグ4位という結果を受け、石井一久監督が辞任。新たに41歳の若き指揮官・今江敏明監督が就任しました

若くフレッシュな監督らしく、開幕を前に早速チームの大改革を敢行。そのひとつが、則本昂大投手のクローザー転向です。昨季まで押さえを担っていた松井裕樹投手がメジャーへと移籍。2年連続最多セーブ投手の抜けた“穴”はそう簡単に埋まるモノではありません。そこで今江監督が下した決断が、長年“先発”としてチームを支え続けた則本投手の配置転換です。則本投手はプロ1年目の2013年からいきなり開幕投手に抜擢されるなど、昨季まで一貫して先発で起用され続け、11年間で通算114勝。新人王、最多奪三振5度という輝かしい実績を誇っています。昨季も先発と曽いて24試合に投げ、8勝をマーク。裏を返せば、「松井投手の穴はそのくらいの劇薬でないと埋まらない」ということかもしれません。

先発投手陣は若返りが大きな課題

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写真:SANKEI

則本投手の配置転換により、リリーフ陣の質・層は昨季の水準を保てる公算が高いと言えるでしょう。とはいえ、決して盤石ではありません。たしかに渡辺翔太投手、宋家豪投手、酒居知史投手といった昨季実績を挙げた投手はいますが、リリーフとして53試合に登板した内星龍投手は本人の強い意向で先発に転向。信頼できるリリーフの枚数は決して潤沢ではありません。やはり、クローザー転向初年度の則本投手がしっかりと抑え適性を発揮できるかどうかが、リリーフ陣のカギを握りそうです。

その則本投手が“抜ける”形となった先発投手陣は、リリーフ以上に苦しみそうです。田中将大投手、岸孝之投手といった実績十分の“レジェンド”はいますが、彼らももうベテランと呼んでいいキャリア。いつまでも頼っていられるわけではありません。2年目の荘司康誠投手、4年目の早川隆久投手といった若い力や、日本ハムから移籍したポンセ投手、先発転向の内投手に期待したいところですが、「層の厚さ」という意味では不安が残ります。仮に先発ローテと計算していた投手が不調に苦しんだ場合、「誰で穴埋めするのか」が今江監督の腕の見せ所になりそうです。

浅村のコンバートは吉と出るか凶とでるか

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写真:SANKEI

野手陣の大改革が、主砲・浅村栄斗選手のサード転向です。昨季も本塁打王を獲得した主砲を、今季はセカンドからサードへコンバート。「守備の負担軽減」が最大の理由ですが、これがハマるかどうかで、打撃陣の評価は大きく変わります。仮にコンバートが成功し、浅村選手がこれまで同様、もっと言えばこれまで以上に活躍するようであれば大成功。しかし、「守備位置の変更」は選手にとって打撃に影響するケースも多々あります。浅村選手のコンバートが逆効果にならないこと……これが、今季の楽天攻撃陣にとって最大のポイントになるはずです。

守備・走塁面では昨季の盗塁王・小深田大翔選手や村林一輝選手、辰己涼介選手、小郷裕哉選手ら「2ケタ盗塁」を計算できる選手がそろっており、今季も機動力は楽天の大きな武器になりそう。センターラインの守備も安定しており、今季は「守備・走塁」から勝ちを拾っていく野球が見られそうです。


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※本記事は3/22時点の情報です

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