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2024年「セ・リーグの首位打者になると思うバッター」ランキング!3位「宮﨑敏郎」「村上宗隆」、2位「牧秀悟」を抑えた1位は?【野球ファン126人に聞いた】

  • 2024.3.24
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写真:PIXTA

野球ファンにとっては待ちに待った2024年のプロ野球ペナントレース開幕(3月29日)までもう間もなくとなりました。

応援するチームの成績が気になるのはもちろんですが、それ以上にタイトル争いが気になるという方も多いのではないでしょうか? 選手の個人成績は応援するチームの成績にも直結するため、推しているチームの選手には特に活躍してほしいと願うファンも少なくないでしょう。

各タイトルの中で毎年混迷を極めるのが首位打者。過去10シーズンのセ・リーグの首位打者を見ると、全チームからまんべんなくタイトル獲得者が現れ、複数回獲得した選手はたったの1人。外国人選手が獲ることもあれば、この年からレギュラーに定着した選手がその勢いのままもぎ取るなんてこともあるだけに予想が難しいタイトルでもあります。

今回は全国のプロ野球ファン126人にアンケートを実施。「2024シーズンでセ・リーグの首位打者になると思うバッターランキング」を作成しました。

一体、誰がファンが選ぶ「セ・リーグで首位打者」に選出されるのか。

投票結果を見ていきましょう。

【同率3位】宮﨑敏郎(18票)

3位は2人となりました。

まず1人目は“まさか”と思う方も多いかもしれません。昨年の首位打者にして球界屈指のアベレージヒッターである宮﨑敏郎選手

過去10年、セ・リーグで複数回首位打者に輝いた唯一の選手であることを考えたら少々意外でしょうか?ファンからは「通算打率3割超え」「打席に立てば立つほど成績を上げる」など、これまでの実績を評価する声が目立ちました。

プロ入り当初から巧みなバットコントロールに定評のあった宮﨑選手はプロ入り4年目の2016年に101試合に出場して頭角を現すと、翌2017年にはサードのレギュラーに定着。安定して出番がもらえるようになったことで精神的にも安定してきたのか、この年は脇腹痛から復帰した5月以降、快調にヒットを重ねていき、クリーンナップを固める存在に。当時4番を打っていた筒香嘉智選手の後を打つ5番としてこれ以上ない存在として活躍した宮﨑選手は打率.323で初タイトルとなる首位打者を獲得します。

その後は毎年安定して試合数以上のヒットを放ち、筒香選手が去った2020年以降は5年連続で打率3割をマーク。そして34歳で開幕を迎えた昨季も安定した打撃を見せて4番を打つ牧秀悟選手をサポート。打率は自身のベストとなる.326を記録して2度目の首位打者に輝きました。

卓越したバットコントロールはレジェンドである落合博満選手を彷彿とさせると評判な上、さらに2017年からは4年連続でリーグ最少三振数とするなど、無駄のない打撃で今年も首位打者争いに食い込む可能性は高そうです。

昨年も首位打者だったので、今年も取りそうに思いました。また、通算打率も3割を超えているので、このことも期待する理由です。(49歳・男性)
昨年のタイトルホルダーは今年も健在で、今年は新人の渡会選手も加わり打線の脅威がましたので、相手の警戒心も多少薄れる中3割3分を目指してほしいです。(39歳・男性)
試合数が多いことから、打席に立つ回数も多くなる。宮崎選手は打席に立てば立つほど打率も上がる傾向があるため。(24歳・男性)
同じチームの牧といい勝負をすると思うが、打撃のシュアでいうと宮﨑が上回ると思う。(46歳・男性)

【同率3位】村上宗隆(18票)

第3位2人目は、村上宗隆選手

2022年に史上最年少で三冠王に輝くなど、長打だけでなくハイアベレージも記録できる実力のある選手なだけにファンからも「史上最年少で三冠王をとった実力は本物」「選球眼も抜群」と若干24歳ながら成熟した打撃技術を評価する声が多く集まりました。

もともと村上選手といえば、プロ入り2年目の2019年は36本塁打を放った一方で、打率は.231と安打の面では安定感に欠ける部分もありましたが、翌2020年には打率.307を記録するなど、急成長を遂げました。逆方向に当たる左側への打球の鋭さ、広角に打ち分ける高い技術はあの世界のホームラン王である王貞治選手も認めるほど。ボールをじっくりと見るタイプの打撃ができるので、三振が多いながらも四球を稼げるため、ヒットを打たずとも打率が上がるようになりました。

そして迎えた2022年。村上選手は打者として完成の域を迎えます。開幕から長打を連発する一方で、交流戦では全18試合で打率.351、6本塁打という大活躍を収めて交流戦のMVPとなりました。これで勢いに乗った村上選手は6月の月間打率は.410と圧倒的な成績を残し月間MVPにも選出。そうした成績を残した上で打率は.318として首位打者を争い続けた大島洋平選手を競り落として首位打者のタイトルを獲得し、三冠王に輝きました。

2年連続の三冠王を目指した昨季は開幕直後からの不振が尾を引き、打率は.256まで低下してしましたが、高い出塁率に流し打ちの高い技術を考えれば今シーズン首位打者に返り咲いても不思議はないでしょう。

セ・リーグを代表する若きスラッガー。驚異的な長打力に加え、選球眼も非常に優れており、高打率も期待できます。(38歳・男性)
史上最年少の三冠王を取った実力は本物だと信じている。去年の不振をばねに、今年は復活してほしい。(44歳・女性)
三冠王獲得で打率を残した経験があるのに加え、長打力があるために十分な打率を残すことができると期待できるため。(22歳・男性)
ホームランも多く、勝負さえしてくれれば打率もついてくると思います。(33歳・男性)

【第2位】牧秀悟(19票)

第2位にランクインしたのは牧秀悟選手

ここまで首位打者獲得経験こそありませんが、プロ入りから3年連続で打率は.290以上、さらにシーズン安打数も140本を下回ったことがないという安定感が最大の魅力。アンケートでも「広角に打ち分ける技術」「固め打ちも多い」など、高い打撃技術と安定した成績が多くの高評価を得ました。

ルーキーイヤーの2021年からセカンドのレギュラーを掴むと、安定した広角打法でヒットを量産していきなりサイクルヒットを達成するほど。そのサイクルヒットもすべてセンターから右方向の打球で記録するなど、卓越したバットコントールを見せました。最終的に牧選手は打率.314、22本塁打、71打点の好成績を残し、清原和博選手以来となるルーキーでの3割20本を達成して、新人特別賞を受賞しました。

翌2022年は4番打者の座に就いた牧選手はリーグ最多となる36本の二塁打を放つなど前年以上に活躍。打率こそ.291に下がりましたが、本塁打数は24本に増加。そして昨シーズンは打率は惜しくも3割に届きませんでしたが、本塁打はキャリアハイの29本、そして103打点、164安打はともにリーグ1位で最多安打と打点王のタイトルを獲得しました。

年々凄みを増す打撃を考えると、今季は首位打者を獲得してもまったく不思議ではないでしょう。卓越したバットコントロールで初のタイトル奪取を狙います。

広角に強い打球を打てるバッターで、昨シーズンは最多安打を獲得しています。今年は横浜で主将を務めるので、自身のモチベーションも非常に高いと思うので首位打者になると思います。(39歳・男性)
持ち前のパワーと広角に打つ上手さを存分に発揮して首位打者を期待したいです。また、固め打ちも多いので良い打率を残せる選手だと思います。(41歳・男性)
新生侍ジャパンを引っ張るリーダとして全盛期で三冠王に最も近い存在と言えるから。(58歳・男性)
広角に強い打球を打てるので高打率が期待できます。年齢もまだ若いため、さらにレベルアップする可能性が大いにあります。(32歳・男性)

【第1位】近本光司(24票)

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提供:産経新聞

激戦を制して第1位に輝いたのは近本光司選手

牧選手同様これまで首位打者のタイトルを獲得したことはないものの、プロ入り5年の通算打率は.291、そして盗塁王に4度輝いたという俊足が魅力。アンケートを見ると「なかなか三振しない粘り強さ」「コンタクト率が高い」「俊足の左打者」など、粘りある打撃と俊足が高く評価されたことが第1位の投票につながったといえます。

2018年のドラフト会議では競合に2度外れた後のドラフト1位指名となったため、ドラフトの指名順に見合うような高い評価を得ることはなかった近本選手でしたが、それでもルーキーイヤーの2019年から開幕スタメン入りを果たすという大健闘。すると近本選手は球団の新人記録となる13試合連続での安打を達成するなど、シュアな打撃で阪神のリードオフマンに定着。最終的には打率は.271でしたが、36盗塁を記録して盗塁王に輝きました。

2年目以降の近本選手は毎年のように安定してヒットを記録して、2年目以降は毎年.280を記録するほど。しかも10試合連続で安打を記録することもしばしばで、一度打ち出すと止まらないという固め打ちをする傾向もみられました。他にも毎年のように盗塁を獲得し、さらに四球を良く選び、出塁率は2年目以降.340以上をマークしました。

そして2023年。近本選手はチームメイトの中野拓夢選手との1番2番コンビ、通称「チカナカコンビ」を結成すると、先頭打者として高い出塁率を誇り、毎試合で堅実にヒットを記録するように。シーズンの打率は.285と惜しくも3割には届かなかったですが、オリックスと対戦した日本シリーズで29打数で14安打、打率.483という驚異的な成績でシリーズMVPに選出され、38年ぶりの日本一に貢献するという大活躍を収めました。

5年間で4度の盗塁王を獲得した俊足、そして堅実にボールを見極める選球眼とさらに進化したバットコントロール……これらを加味すれば、首位打者候補の最上位に選ばれるのも納得と言えるでしょう。

タイガースのリードオフマンとして全試合出場を期待したい。打率はコンスタントに3割以上残せる実力があるため。(46歳・男性)
広角に打て、なかなか三振しない粘り強さ、フォアボールも多く選べる選球眼、足も速い左打者ということで、確実に3割以上は打てると思うから。(62歳・男性)
去年に引き続き期待できる選手だと思います。チャンスに繋いで点に結びつけてくれる事が多いのでヒットをたくさん打ってほしいです。(69歳・女性)
コンタクト率が非常に高い特徴を持ち、四球を選べる選球眼の良さは昨年大きく向上したと思います。今年はさらにスケールアップした彼のキャリアハイ更新が大いに期待できます。(32歳・男性)
日本シリーズでも高打率を残していたのでシーズン通して活躍すれば、打率王をとれると思う。(31歳・男性)

4位以下の選手とコメント

岡林勇希(8票)

昨年も29試合連続ヒットを記録するなど、成長著しく、今年も更なる良い成績を残し、首位打者になると思っています。(41歳・男性)

坂本勇人(8票)

今年は通年サードの守備につくことになると思うので守備の負担が減り、その分打席での集中力が増して活躍すると思っています。怪我などコンディション不良さえなければ2度目の首位打者獲得のチャンスがあると思います。(58歳・男性)

岡本和真(6票)

毎年コンスタントに成績を残し続けて6年連続30本塁打、昨年はホームラン王獲得と球界を代表する強打者と言える選手となっているため今年も22年のヤクルト村上選手のように爆発的に打つような選手が現れない限りは盤石ではないかと思います。(29歳・男性)

山田哲人(4票)

近年は成績が下降気味でしたが、今年はオープン戦から好調で、走攻ともに全盛期のような活躍を期待しています。(63歳・男性)

佐野恵太(4票)

昨年は同じチームの宮崎が首位打者をとりましたが、今年は2020年に首位打者を獲得した佐野が首位打者に返り咲くと思います。佐野は昨年は怪我もありベンチを暖めることもありましたが、今年は牧がキャプテンとなり、佐野はバッティングに専念できると思います。同じチーム内に宮崎と牧という首位打者候補がいるのですからチーム内で密かに闘志を燃やすのではないでしょうか。(66歳・男性)

結果はこちら

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上位に名を連ねた選手たちが僅差でトップ3を争ったため、第4位以下で名前が挙がった選手はごくわずか。中でも4位は3位の宮﨑選手、村上選手とは10票以上の差がついていました。

その中で4位に選ばれたのはともに8票を得た岡林勇希選手と坂本勇人選手。立浪和義監督に見いだされて急成長を遂げた岡林選手は昨季、球団記録を74年ぶりに更新する29試合連続ヒットを記録するなど、安定した活躍を見せて一気にチームの顔に。今季から背番号を1番に替えたことでモチベーションが上がることが予想できるだけにさらなる飛躍を遂げそうです。

そして2016年に首位打者を獲得した坂本選手には「今季からサードにコンバートされることで打撃の負担が減りそう」という意見が多く、往年の打撃が蘇ることが期待されています。

実績ある選手と注目の若手が争うことが予想されるセ・リーグの首位打者争い、注目してみるとより楽しくプロ野球が観戦できそうです!


調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)
調査実施日:2024年03月05日~2024年03月19日
調査対象:全国の20代~70代
有効回答数:126

※記載している回答は原文ママ

※2024年3月22日時点での情報です。記事内の画像はイメージを含みます。

文:福嶌弘
1986年横浜生まれ。フリーライター。幼少期より競馬・野球に興味を持ち、ヤンキー向けバイク雑誌、中古車雑誌などを経て2005年からフリーライターとして独立。以降は野球、競馬のスポーツを中心に街、クルマ、グルメ、アウトローetc…とジャンルを問わずに各媒体で執筆。生来の巨人ファンのため、主な出没場所は東京ドーム、横浜スタジアムそして後楽園、関内の居酒屋など

アンケート集計:TRILLスポーツ

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