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【センバツ出場校紹介〜九州編〜】14年振りの九州勢の優勝となるか…私学台頭により勢力図の変化が加速!

  • 2024.3.15

8県で4枠の九州は昨年の地区大会4強が順当に選出されました。

かつては公立高校が全国でも上位に食い込む力を見せていましたが、時代が平成に変わると勢力図も徐々に変化。センバツでは1996年に鹿児島実業高校、3年後の1999年には沖縄尚学高校が優勝を飾るなど私学の台頭が目立ち始めます。沖縄尚学高校においては2008年に2度目のセンバツ優勝を果たしました。

最近は新陳代謝がより加速しており、昨年夏の全国選手権に出場した九州地区の学校は8県中7県が私立校。強打を誇る攻撃型の私学が増えている印象を受けます。

なお、今回センバツに出場する4校も全て私立校。打撃力に自信を持つチームが顔を揃えました。全国でも躍進が期待できる4校をご紹介します。

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写真;PIXTA

〜九州編〜

【熊本国府高校】(熊本) 初出場 <総合戦力A>

春夏通じて初出場。「国府」という校名は、奈良・平安時代に現在の校舎付近に肥後の国の「国府」があったことに由来しています。
秋は県予選から逆転勝ちが多く、九州大会でも強豪を次々に撃破。一気に頂点まで駆け上がりました。九州大会4試合全てで二桁安打を放った切れ目のない打線が特徴。
投手はスライダーを中心に打たせて取るエース右腕の坂井理人投手とトルネード気味の左サイドから力強い球を投げ込む変則左腕・植田凰暉投手のタイプの違う2枚を擁します。
2006年創部と野球部の歴史は新しく、マネージャー含む61人全員が県内出身。選手からの信頼も厚い31歳の山田祐揮監督の下、センバツではベスト4を目標に掲げます。

【明豊高校】(大分) 3年ぶり6回目 <総合戦力A>

3年前のセンバツは準優勝。そのときの活躍に憧れて入部した選手がチームの中心です。
打ち勝つ野球と複数投手を起用するチームカラーは今年も健在。高い総合力で秋は九州準優勝の成績を収めました。打線は同大会4試合でともに出塁率が4割を超えた1番・木村留偉選手と2番・高木真心選手の韋駄天コンビがチャンスをつくります。長打力のある4番・的場航輝選手をはじめ他にも力のある打者が揃っており、打線に隙は見当たりません。
投手は主戦の野田皇志投手と一ノ瀬翔舞投手の両右腕をはじめ、2年生左腕も二人控えます。秋は4人全員が登板し、試合ごとに継投の順番も変化させました。今大会でも指折りの投手陣と強打で優勝を狙います。

【神村学園高校】(鹿児島) 9年ぶり6回目 <総合戦力A>

昨夏の甲子園4強入りの主力メンバーが多く残ります。秋は国体が開催される都合上、例年より一カ月ほど早く県予選が始まり、新チームとしては強行日程を強いられましたが、蓋を開けてみれば他校に圧勝。九州大会でも2試合をコールド勝ちで制す試合運びが光りました。
3番に座る2年生の今岡拓夢選手はホームランも打てる好打者。前チームで主将を務めた兄の今岡歩夢選手の弟でもあり、甲子園でアーチを描き、チームを初の甲子園4強に導いた兄に続く活躍を誓います。
投げては最速141km左腕の今村拓未投手がエースに成長。冬のトレーニングで体重が5kgアップするなど力感を増しています。

【東海大福岡高校】(福岡) 7年ぶり3回目 <総合戦力B> 

打者の選球眼の良さに加え、粘り強い戦いぶりが評価されて4校目に選出されました。
昨夏の選手権予選で敗退した翌日、選手たちは熊本大会決勝の会場を訪問。系列校の東海大熊本星翔高校の優勝を見届けます。「次は俺らも」と奮起した新チームは、秋の福岡大会準々決勝、準決勝で逆転勝ち。九州大会の初戦でも九回から4点差をひっくり返す粘り強さを見せ、甲子園を手繰り寄せました。
7年前のセンバツは、現在プロ野球の北海道日本ハムファイターズで活躍する清宮幸太郎選手の早稲田実業高校を破りベスト8に進出。そのときの主力で現在は母校のコーチを務める安田大将さんは「7年前の8強を超えてほしい」と期待を込めます。

注目、期待の選手

◆中嶋真人選手(熊本国府高校・3年)

171cm65kgと小柄ながらチームの中軸を任される強打者。秋は主に4番ファーストとしてスタメンに出場し、持ち味の打力を発揮しました。地区準々決勝の大分舞鶴高校戦では4打数2安打1打点をマーク。その後も、準決勝の神村学園高校戦で5打数3安打2打点、決勝の明豊高校戦では5打数3安打と気を吐き、強豪校の投手相手にヒットを重ねました。 一方、バント練習はほとんどしないチームにあって、得点のチャンスでは送りバントも決めるなどチームプレーもできる選手。「一から気を引き締めて、あの舞台でベストコンディションでプレーしたい」と先を見据えます。

◆高木真心選手(明豊高校・3年)

1年時からレギュラーで今回が春夏合わせ3度目の甲子園となる「常連選手」です。50m5秒9の快足と巧みなバットコントロールで昨秋は打率.448を記録。チャンスメーカーとして機能しました。169cm69kgと小柄ですが、地区準々決勝の唐津商業高校戦では初回に先制アーチを放つなどパワーも備えています。昨夏まではトップバッターでしたが、「相手の守備体系や状況に応じた打撃が必要」という川崎絢平監督からのリクエストで秋からは2番打者。 小学3年までキッズモデルと野球の「二刀流」という異色の経歴を持つ選手でもあり、「1、2年の時以上に注目されたい」と大会への意気込みを語っています。


※情報は3月13日時点のものです。
※学年は、4月からの新学年です

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