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【センバツ出場校紹介〜近畿編〜】名門揃う近畿地区は今大会も上位独占?地の利を活かしてセンバツに挑む

  • 2024.3.16
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写真:PIXTA

甲子園球場のある近畿。野球熱が高く、数多くの名門が揃っている地区です。

過去のセンバツ大会を振り返ってみても、直近10年で実に6度も近畿の高校が決勝に進出しており、その内4度が近畿勢同士のカードとなっています。近畿勢の利点はやはり移動の負担が少ないこと。大会期間中、甲子園から離れた遠方の学校は宿舎で寝泊まりしますが、近畿勢の場合は直前まで学校で調整し、当日に球場入りすることがほとんどです。地の利を活かしている点も躍進する理由の一つと言えるでしょう。

近年は出場枠が6で固定されていますが、今大会は21世紀枠で選出校された学校もあるため7校が本大会に出場します。超名門からフレッシュな初出場校まで顔ぶれは多彩。今大会も上位独占のポテンシャルを秘める全7校をご紹介します。

〜近畿編〜

【大阪桐蔭高校】(大阪) 5年連続15回目 総合戦力S

今や押しも押されもせぬ高校野球界における横綱的な存在。2年前の優勝を含め春は4度、夏は5度の優勝を誇ります。
昨秋は府大会から地区決勝にかけて接戦が続くも、終わってみれば確実に勝利を挙げており、秋の近畿3連覇を果たしました。例年のチームと比べるとスケール感はやや小さい印象ですが、下級生のときからベンチ入りしているエースの平嶋桂知投手や外野手の徳丸快晴選手を中心に今年も狙うは頂点のみです。
なお、今大会で1勝を挙げた場合、西谷浩一監督が歴代監督の甲子園通算勝利数トップタイとなります。

【京都外大西高校】(京都) 18年ぶり7回目 総合戦力A

秋は37年ぶりに近畿決勝まで勝ち進み準V。プロ野球の中日ドラゴンズで活躍する大野雄大投手を擁したとき以来18年ぶりのセンバツです。
チーム躍進の原動力はサウスポーでエースの田中遥人投手。球速は最速135kmながら、直球とカーブのコンビネーションで勝負します。打線は右打者が多く、長打こそ少ないものの、つながりの良さと積極的な走塁が武器です。
今年のチームの合言葉は「西村を超えろ」。2022年にドラフト2位で東京ヤクルトスワローズに入団した西村瑠伊斗選手を超える活躍を目標にしています。

【京都国際高校】(京都) 3年ぶり2回目 総合戦力B

強豪私立がひしめくハイレベルな京都で近年は筆頭の位置におり、2021年春の初出場から夏も含めて4度目の甲子園出場を果たしました。
2019年から5年連続でプロ野球選手を輩出しており、昨年のドラフトでも同校から3名が指名を受けています。今年のエース・中崎琉生投手もプロ注目の一人。秋は8試合に先発登板を果たし、防御率0.73の好成績をマークしました。
今大会でも屈指の好投手に挙がります。秋は近畿ベスト4も、小牧憲継監督は打撃面を課題に挙げており、本大会までに調子を上げられるかがポイントです。

【耐久高校】(和歌山) 初出場 総合戦力B

昨年秋は近畿4強に食い込み、創部120年目にして春夏通じて初の甲子園。出場校の発表当日は町内放送で選出が報じられ、同校の所在地で「しょうゆ発祥の地」ともいわれる湯浅町は笑顔に包まれました。
140kmを超える直球を持つ背番号1の冷水孝輔投手がチームの大黒柱。学校として40年ぶりに出場した近畿大会では、準決勝の京都外大西高校戦で0-1と惜敗するも、8回を投げて4安打7奪三振1四球1失点の好投を見せました。守備型のチームですが、校名にも含まれているように「耐える」野球で、勝機を見出します。

【報徳学園高校】(兵庫) 2年連続23回目 総合戦力A

甲子園からほど近い武庫川沿いにある学校で、2002年にセンバツ初優勝。
昨年センバツも3回戦と準々決勝の2試合連続でタイブレークの死闘を制し、決勝に進出しました。山梨学院高校に敗れて惜しくも準優勝に終わりますが、常連の名に恥じない戦いぶりを見せます。
そのときの準Vメンバーである今朝丸裕喜投手と間木歩投手の両右腕が新チームを引っ張り、近畿大会に駒を進めました。今朝丸投手は187cmの長身から150kmの速球を投げる本格派。昨年のセンバツ決勝のマウンドにも立っており、今大会で雪辱を誓います。

【近江高校】(滋賀) 2年ぶり7回目 総合戦力B

2年前のセンバツで準優勝の成績を収めるなど、近年甲子園で存在感を増す近江高校。昨夏に続きブルーのユニフォームが甲子園に帰ってきます。
秋は滋賀県1位で地区大会に乗り込むと初戦を突破します。次戦の京都国際高校戦は息詰まる投手戦となりますが、9回裏に決勝タイムリーを浴びてサヨナラ負け。勝てばセンバツ当確ランプが灯っただけに、試合後は多くの選手が泣き崩れました。
それでも投手力が評価され、6番目で選出。近畿では唯一甲子園優勝経験がないという滋賀県の歴史を塗り替えられるかにも注目です。

【田辺高校】(和歌山) 76年ぶり3回目 21世紀枠 総合戦力B

接戦となった21世紀2校目の選考では他校を僅差で上回り、センバツの切符を掴みました。選考委員会では監督と選手間のコミュニケーションに着目。田中格監督がスクールカウンセラーと連携し、練習や対人関係の相談に乗るなど一人一人をきめ細かくフォローしている点が「これからの時代の在り方の一つ」と評されました。
秋の和歌山では強豪の市和歌山高校や智辯和歌山高校を圧倒。近畿初戦でも京都国際高校と延長戦の死闘を演じるなど実力も備わっており、前身の田辺中学以来76年ぶりの春勝利を目指します。

注目、期待の選手

◆徳丸快晴選手(大阪桐蔭高校・3年)

高校通算31本塁打を誇る強打者。1年秋からレギュラーを獲得すると、昨年のセンバツでは3番ライトで4試合に出場し、12打数4安打2打点の活躍を見せます。また、16打席で三振が一つもなく、選球眼の良い好打者ぶりであることも印象付けました。2年秋は公式戦で37打数14安打11打点、打率.378と勝負強さを見せています。また、野球界では非常に稀な両投げの選手としても有名。本職の外野を守る時は左投げ、チーム事情で内野に就く際は右投げと、守備位置に応じて腕を使い分ける器用さに話題が集まっています。

◆中崎琉生投手(京都国際高校・3年)

今大会屈指の左腕投手。スリークウォーターから相手打者のインコースに投げ込む強気の投球スタイルとピンチでも動じないマウンド度胸の良さでチームを甲子園に導きました。昨年秋の公式戦は8試合に出場し、全て先発登板。62回を投げて40安打52奪三振8四死球8失点、防御率0.73と抜群の安定感を誇ります。防御率は秋に50イニング以上を投げた投手の中ではNo.1の記録です。「自分にプレッシャーをかけないと力を発揮できないタイプ」と自らを評して主将にも立候補。エース兼キャプテンとしてセンバツに挑みます。


※情報は3月13日時点のものです。
※学年は、4月からの新学年です

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