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「歴代最強だと思う満塁男」ランキング!2位「中村剛也」を抑えた1位は?【野球ファン119人に聞いた】

  • 2024.3.7
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写真:PIXTA

ビッグイニングが期待できる、ベースがすべて埋まった満塁というシチュエーション。

チーム最大のチャンスという場面で打席が回ってくると緊張してしまいそうなものですが……プロ野球選手の中にはそうした場面でこそ輝くタイプの打者が多数存在しています。プレッシャーなどを気にせず、何食わぬ顔で打席に立ち、ボールをスタンドへと放り込んで悠然とダイヤモンドを周回する姿には大打者の風格すら漂ってきます。

そんな歴代の勝負強い打者たちが多数ランクインした「満塁に強い打者」の中で「歴代最強」はいったい誰なのか?

そこで今回は全国のプロ野球ファン119人にアンケートを実施し「歴代最強だと思う満塁に強い打者ランキング」を作成。その結果をご紹介します!

なお、「最強」の定義は記録や数字だけでなく、投票者に委ねていますので投票理由も多岐にわたります。

一体、誰が「ファンが選ぶ満塁男」に選出されるのか……。投票結果を見てみましょう!

【同率3位】王貞治(4票)

第3位は3人います。

まず1人目は王貞治選手

「世界の本塁打王」というキャッチフレーズからもわかる通り、プロ野球史上最多となる868本塁打を記録したスラッガーですが、満塁時の成績もよく、通算の満塁本塁打の数は15本。これは今でもセ・リーグ記録となっています。

もともと投手として入団した王選手でしたが、プロ入り後すぐに打者に転向。プロ入り直後はなかなか成績を残せずにいましたが、まだ二本足で打っていた1960年に自身初の満塁本塁打を記録。まだ本格化する前だったものの、持ち前の勝負強さを見せてこの年だけで2本の満塁本塁打を放ちました。

その後恩師である荒川博打撃コーチとともに自身の代名詞である一本足打法を完成させると、本塁打が爆発的に伸びていき、同時に満塁での活躍にもつながっていき、一本足打法に替わってからは13本の満塁本塁打を放ち、巨人のV9に大きく貢献する活躍を見せました。

特に印象的なのは、1974年に記録したシーズン5本の満塁ホームランです。これは、日本プロ野球記録であり、未だに破られていません。(38歳・男性)
昭和を経て平成を経て現在の令和を迎えた今でも伝説の人だからです。(40歳)

【同率3位】清原和博(4票)

2人目は清原和博選手

勝負強い打者のひとりとしてプロ野球ファンから記憶されている選手ですが、満塁本塁打も通算11本放つなど、そのイメージに恥じない成績を残しています。

桑田真澄選手とともにKKコンビとして名門・PL学園の主力選手として甲子園大会で大暴れした清原選手は1985年のドラフト会議では6球団競合の末に西武へ入団。すると1年目からいきなりレギュラーに定着して31本塁打を記録。この年にも満塁本塁打を放つなど勝負強い打撃を見せていました。

以降は常勝・西武の4番打者として君臨した清原選手でしたが、西武在籍11年間で満塁本塁打は7本。残り4本はFAで移籍した巨人と2006年に移籍したオリックスで記録。中でも自身最後の満塁本塁打となった2006年のものはチームにサヨナラ勝利を呼び込む一発としてファンの記憶に強烈に残るものとなっています。

清原は圧倒的なパワーと正確な打撃を持ち合わせ、満塁時にも堂々とプレーしました。そのため、チームにとって非常に頼りにされる存在でした。彼のキャリアは数々の記録や栄誉を残し、日本の野球史においても特筆すべき存在となっています。(47歳・男性)
日本シリーズやオールスターなど注目を集める試合での満塁ホームランが多い印象があるから。(47歳・女性)

【同率3位】松井秀喜(4票)

3人目は松井秀喜選手。

ゴジラの愛称で親しまれたスラッガーはNPB時代は満塁本塁打を通算6本記録しています。

プロ入り2年目の1994年にレギュラーとして定着した松井選手は翌1995年には自身初の満塁本塁打を放ち、さらに1996年には38本塁打を放ちリーグMVPに輝き、メークドラマと称された巨人の逆転優勝に大きく貢献。2000年、2002年に巨人が日本一を達成した際にはともにリーグMVPに選ばれるという活躍を見せています。

そんな松井選手に満塁本塁打のイメージが色濃く残ることになったのはFAでメジャーリーグ最大の名門チーム、ニューヨーク・ヤンキースに移籍してからのことでしょう。移籍初年度の2003年、本拠地のヤンキースタジアムでの初試合で満塁の場面で打席が回ってきた松井選手はライトスタンドへ自身メジャー初アーチを記録。それが満塁本塁打だったことも多大なインパクトを与えました。

満塁からのホームランで魅了してくれるプレーが最強だと思うから。(37歳・男性)
巨人からヤンキースに移籍した際に、初試合で満塁ホームランを打ちWORLDシリーズでも満塁ホームランも打ったから。(39歳・男性)

【第2位】中村剛也(30票)

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提供:産経新聞

そんな巨人の強打者たちを抑えて第2位に入ったのは中村剛也選手

今季で41歳となる大ベテランですが、これまでに記録した満塁本塁打の数はなんとプロ野球史上最多となる22本。通算本塁打数が471本なので、21.4本に1本の計算でグランドスラムを放っていることになります。

プロ入りして最初の2年間は2本塁打のみだった中村選手ですが、3年目の2005年に80試合で22本塁打を放ってブレイク。1度打つと固め打ちする傾向があることやあんこ型の体型から「おかわり君」という愛称で呼ばれるように。そしてこの年にはすでに2本の満塁本塁打をかっ飛ばしています。

その後、なかなか打撃が上向かずに低迷する時期を迎えた中村選手ですが、2008年に渡邉久信監督と出会うとそれまでのスランプがウソのように復活。三振を恐れず、思い切り振るようになったことで自慢の長打力に磨きがかかり、この年46本塁打を放って自身初の本塁打王に輝き、チームの日本一の立役者となりました。

以降、故障した年以外は毎年コンスタントに2桁本塁打をかっ飛ばし、勝負強い打撃で打点も量産。現役21年間で1771安打と2000本安打にはまだ200本以上足りませんが、471本塁打はNPB歴代12位。三振数は歴代最多の2066と、本塁打か三振を地で行く打撃成績を残しています。

満塁ホームランの最多記録保持者でとにかく満塁に強く、ホームランだけではなくコンパクトなバッティングもできる選手なので。満塁で打席に立たれるととても怖いバッターなので。(27歳・男性)
5年間の記録で、満塁の中で8本も満塁本塁打を打っている方です。普通、中々打てないのでこれは凄いと思います。(49歳・女性)
実際の成績の数値でも表れており、どんな場面でも冷静な打撃で満塁ホームランを見せてファンを魅了させてくれることです。ありがとうございました。(49歳・女性)
おかわり君事中村選手しかいないと思います。満塁での勝負強さはピカイチで満塁で中村選手に回ってきたらグランドスラムは期待してしまいます。(29歳・男性)

【第1位】駒田徳広(51票)

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提供:産経新聞

「満塁」というお題で、「この選手以外の名前が出てこなかった」という人も多いのではないでしょうか?

第1位に輝いたのは駒田徳広選手でした。

満塁に強い選手のことを指す「満塁男」という称号を生んだ選手で、通算195本中、満塁本塁打の数はなんと13本。15本に1本の割合でグランドスラムを叩きこんでいるという選手は、満塁本塁打を10本以上打った選手の中では最も少ない割合となっています。

駒田選手が満塁に強いというイメージをファンに与えたのは、プロ入り3年目の1983年。開幕2戦目にしてプロ入り初のスタメンに起用された駒田選手は、迎えた初打席でなんと史上初となる満塁本塁打を叩きこむというド派手なデビューを飾ります。これで勢いに乗った駒田選手はこの年規定打席に未到達ながら12本塁打を放ち一気に頭角を現します。

その後、駒田選手は中距離打者として開花。毎年10~15本塁打をコンスタントに記録する一方で満塁での勝負強さは相変わらず。巨人が日本一に輝いた1989年には自己最多となるシーズン2本の満塁本塁打を記録。近鉄と対戦した日本シリーズでもシリーズ史上最高打率となる.522を記録してMVPに輝きました。

やがてFAで横浜に移籍した駒田選手は、横浜在籍中の7年間で2桁本塁打を記録したのは3度と巨人時代よりも一発は減りましたが、満塁本塁打の数そのものは在籍7年間で8本とむしろ増加。横浜が38年ぶりの日本一に輝いた1998年にはシーズン9本塁打中、満塁本塁打は2本。81打点という中距離打者として素晴らしい成績を残しました。

ちなみに駒田選手の満塁時の通算成績は220打数73安打で打率.332。本塁打は出ずとも巧打でチームに貢献したところが満塁男としての印象をさらに強めました。

満塁男という言葉を生んだ人で、初ホームランが満塁という、満塁に好かれた選手だったから。(32歳・男性)
「満塁男」という異名はあまりにも有名で、実に勝負強い。同世代のスターと比べると地味な存在ではあるが、勝負強さで2000本安打も達成した。(43歳・男性)
日本シリーズなど大きな舞台で強いし、手足が長いのでアウトローのボールも上手くひろえます。長身なのにシャープに振ってくるので、調子が良い時は手が付けれない選手です。(41歳・男性)
満塁本塁打を13本も打ちましたし、プロ野球初の初打席満塁本塁打を放っていることから、満塁に強いことは間違いないです。通算本塁打は195本でそこまで多くありませんが、13本の満塁本塁打は歴代5位になるので、満塁になると期待できるバッターであることが分かります。(32歳・男性)
とにかく勝負強いという印象の選手で、運も味方するラッキーボーイ的なバッターでもあったと思います。1998年の逆転満塁ホームランは今でも目に焼き付いていて忘れられません。(43歳・男性)

4位以下の選手とコメント

木浪聖也(3票)

2023年阪神日本一に貢献した恐怖の八番打者。最も印象的なのはクライマックスファイナルの2戦目。四球を選んだ坂本選手が木浪選手を「お前が決めろ!」と言わんばかりに指差し、それに応えるサヨナラ打を放つというカッコ良すぎる展開に惚れない阪神ファンはいません。チャンスに強いとか、勝負強いならば別の選手かもしれないが、満塁となると木浪選手一択です!(34歳・男性)

今岡誠(3票)

2005年阪神のリーグ優勝に大きく貢献した彼はチャンスに非常に強く打点王を取るほどの活躍でした。ランナーが二塁にいれば一点に期待でき、満塁でもその打力は変わらず打点を稼いでいたのが印象的です。4番金本の後に控えていた彼の存在感はファンとしてとても頼もしい存在でした。(32歳・男性)

落合博満(3票)

言うまでもなく、3冠王をセパで達成し、打撃では右に出る者はいない選手。ロッテ・中日・巨人とFAで渡り歩いたところで必ず成績を残すスラッガーだから。(51歳・男性)

結果はこちら

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伝説の満塁男・駒田選手と現役最強の満塁男・中村選手の2強となった今回のアンケート。それだけに3位以下は大きく割れましたが、3票で6位タイに名を連ねたのは落合博満選手、今岡誠選手、そして木浪聖也選手でした。

通算510本塁打を誇る落合選手、2005年に満塁本塁打を4本かっ飛ばした今岡選手に対し、意外だったのがここまで通算10本塁打の木浪選手。打順も主に下位打線を担うことが多い選手ですが、昨季の得点圏打率は.310。満塁に限れば打率はなんと.444にまで跳ね上がります。今季も新・満塁男に注目してみるといいかもしれません!


調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)
調査実施日:2024年2月7~9日
調査対象:全国の20代~70代
有効回答数:119

※記載している回答は原文ママ

※2024年2月15日時点での情報です。記事内の画像はイメージです。

※現役・引退をした選手に関わらず敬称は「選手」で統一しています。

文:福嶌弘
1986年横浜生まれ。フリーライター。幼少期より競馬・野球に興味を持ち、ヤンキー向けバイク雑誌、中古車雑誌などを経て2005年からフリーライターとして独立。以降は野球、競馬のスポーツを中心に街、クルマ、グルメ、アウトローetc…とジャンルを問わずに各媒体で執筆。生来の巨人ファンのため、主な出没場所は東京ドーム、横浜スタジアムそして後楽園、関内の居酒屋など

アンケート集計:TRILLスポーツ

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