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韓国野球の起源は?国内リーグが盛り上がる一方で、投手力の低下によりWBCでは驚愕の防御率に…!

  • 2024.3.12
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写真:アフロスポーツ

これまで数々の国際大会で激闘を繰り広げてきた日本と韓国。

日本では1936年にプロリーグがスタートし、韓国では1982年にプロリーグが創設されて歴史的にも大きな差があります。かつて日本が韓国に対して積極的に野球を普及させていきました。日本では、早くから娯楽となっていた野球が韓国でも人気を博して1995年には観客動員数が540万人を記録。

1912年には、海外遠征として日本で試合を行ったり、日本の甲子園大会に出場したりするなど、野球においても日本との交流が盛んでした。オリンピックやWBCでも数々の激闘を繰り広げて、一時はお互いが認めるライバル関係に。

そんな韓国野球がこれまでどのような歴史を歩んできたのかを紐解いていきましょう。

日韓野球の起源と展開

韓国のプロ野球は1982年に創設されて以来、年間300万人ほどの観客動員数を記録する人気スポーツの1つです。創設当初は、サムスン・ライオンズ、ロッテ・ジャイアンツ、MBC青龍(現LGツインズ)、OBベアーズ(現斗山ベアーズ)、ヘテ・タイガース(現起亜タイガース)、三美スーパースターズ(2007年に解散)の6球団で人気を博しました。2024年3月現在で、4球団を追加した10球団でシーズンが行われています。

韓国のプロ野球リーグは、韓国野球委員会を英語表記にした「Korean Baseball Organization」の頭文字を取って「KBOリーグ」と呼ばれています。

韓国ではソウル在住のアメリカ海兵隊がプレーしていたところに地元民も参加した、またはアメリカ人のキリスト教宣教師により伝わったとされる2つの起源が有力です。1905年にYMCA野球団が設立されて以来、1920年頃に野球人気が広がり、NPBとは1991年11月2日に初めて国際親善試合が開催されました。

文化や概念

KBOでは韓国の野球ファンに楽しんでもらうためホームランが多く出るように、ストライクゾーンを狭くしていました。ストライクゾーンを狭くしたことで、投手が不利となりホームランが出やすい打高投低を画策。特に2014年〜2017年には多くのホームランが飛び出しました。2016年には、打率3割超えの打者が27人にも達し、チーム打率最下位の球団でも.276と、"超"がつく打高投低に。

国内リーグは大いに盛り上がりを見せる一方で、打者よりも弱点が露呈してしまったのが投手です。KBOでも2022年の投手防御率成績の中でトップ10にランクインした投手のうち、韓国人投手は3人に留まりました。現状も2014年に外国人枠が3人に増加した影響で、外国人投手の勝ち星に頼っているチームが増えています。

ストライクゾーンを狭くした2013年以降のWBCでは、2013年、2017年、2023年と、3大会連続で1次ラウンド敗退という結果に終わり、2017年のWBCでは、チーム防御率4.82(日本は3.05)、2023年のWBCでは、チーム防御率7.55(日本は2.29)と、投手力で日本と大きな差がつきました。

打者有利の施策をした結果、観客動員数が増えましたが、2022年に開催された東京オリンピックの敗戦を機に野球ルール通りのストライクゾーンを採用

近年は国際大会で上位に食い込めない時期が続いていますが、打高投低をなくして再び日本のライバルとして君臨することに期待です。

人気絶頂期

国際大会では2008年の北京オリンピックで金メダル、2009年のWBCで準優勝と数々の素晴らしい成績を収めています。特に2009年のWBC決勝では日本と対戦して、延長10回までもつれる激闘の末に敗れました。

MLBのロサンゼルス・ドジャースなどに17年間在籍しNPBのオリックス・バファローズにも在籍した朴贊浩投手、クリーブランド・インディアンス(現クリーブランド・ガーディアンズ)やテキサス・レンジャーズで活躍した秋信守選手など、海外で活躍している選手も数多く輩出。

実際にアメリカのgmablingsites.netが選んだMLBでインパクトを残したアジア人選手の中に、朴贊浩投手と秋信守選手の2人がランクインしています。


直近で開催された国際大会では2023年11月に東京ドームで行われたアジアプロ野球チャンピオンシップにて決勝で日本と対戦して延長10回裏タイブレークの末、日本に3-4と敗れました。延長戦で僅差で敗れていることからも、KBOリーグのレベルアップにより徐々に差が縮まる可能性もあります。また、大会中のベストナインとして一塁手で盧施焕選手と遊撃手で金周元選手が選ばれているため、次世代で期待できる選手を輩出。

2023年に開催された第5回WBCでは一次リーグで敗退したものの、打撃成績が本戦に出場した20ヵ国中1位でした。一方で、投手力のレベルに日本と大きな差が生まれています。国際大会で上位を狙うには、KBOにおける投手力向上が必須です。


情報は3月11日時点のものです。

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