1. トップ
  2. おでかけ
  3. 【日本の世界遺産人気ランキング】富士山・姫路城・屋久島・厳島神社・古都京都の文化財など自然遺産と文化遺産全25件一覧

【日本の世界遺産人気ランキング】富士山・姫路城・屋久島・厳島神社・古都京都の文化財など自然遺産と文化遺産全25件一覧

  • 2024.1.31

世界遺産とは、文化遺産や自然遺産を人類全体のための遺産として保護することを目的とする条約に基づいて作成される「世界遺産一覧表」に記載されている物件のことで、日本はこの条約を1992年に締結しました。日本全国には、文化遺産20件、自然遺産5件の計25件の世界遺産があります。今回は、日本に点在する全25件の世界遺産の概要や見どころを、登録順にご紹介。一度は目にしたい建造物や遺構、自然ばかりなので、世界遺産を訪れれば、新しい日本の魅力を発見できるかもしれません。記事の人気ランキングも参考にしてみてくださいね。

 

 

TABIZINE日本の世界遺産記事人気ランキングTOP10

1位 石見銀山遺跡とその文化的景観

2位 富岡製糸場と絹産業遺産群

3位 法隆寺地域の仏教建造物

4位 白神山地

5位 厳島神社

6位 屋久島

7位 白川郷・五箇山の合掌造り集落

8位 姫路城

9位 古都京都の文化財

10位 古都奈良の文化財

※集計期間 2023年1月1日~2023年12月31日 TABIZINEサイト上のページビューにて集計。

日本最古の木造建築「法隆寺地域の仏教建造物」<奈良県斑鳩町>

「法隆寺地域の仏教建造物」には、法隆寺と法起寺の2つの寺院における木造建造物が含まれています。1993年、姫路城とともに日本で最初の世界文化遺産に登録されました。

法隆寺の一番の見どころは、1300年近い歴史を誇る「夢殿」です。聖徳太子を追慕して創立された法隆寺東院の中心建物になっています。救世観音を本尊とし、東院の創立と再興に尽力した行信・道詮の像も安置。この地は聖徳太子の住居であった斑鳩宮の跡地だと確認されています。夢殿のまわりを巡り、じっくりと鑑賞したいですね。

法隆寺

住所:奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内1-1

電話:0745-75-2555

拝観時間:8:00~17:00(11月4日~2月21日は16:30まで)

拝観料:大人(中学生以上)1,500円、小学生750円

交通アクセス:JR「法隆寺駅」から法隆寺参道行バス「法隆参道前」下車すぐ

近鉄「筒井駅」から王寺駅行バス「法隆寺前」下車、徒歩約5分

400年前の美が現存!“白鷺城”と親しまれる「姫路城」<兵庫県姫路市>

1993年12月、奈良の「法隆寺地域の仏教建造物」とともに日本で最初の世界遺産に登録された兵庫県姫路市の「姫路城」は、優雅な姿で街を見下ろしています。姫路城は、城の形が優美なことに加え、壁などに白い漆喰を使っていることから「白鷺城」とも呼ばれてきました。

木造の建物を配し、石造の城壁と白色の土塀をめぐらせる日本の独特の城郭の様式は16世紀中頃に確立。姫路城はこの城郭建築の最盛期の遺産であると同時に、17世紀初頭の日本の城郭を代表するものです。

姫路城

住所:兵庫県姫路市本町68

電話: 079-285-1146(姫路城管理事務所)

開城時間:9:00~17:00(入場は16:00まで)

入城料:大人(18才以上)1,000円、小人(小学生・中学生・高校生)300円

交通アクセス:JR「姫路駅」北口から神姫バス乗車「大手門前」下車、徒歩5分、もしくはJR「姫路駅」、山陽「姫路駅」から徒歩20分

縄文杉は樹齢数千年!日本の自然植生が凝縮された「屋久島」<鹿児島県屋久島町>

九州南方と台湾の間、約1,200kmの「南西諸島」には、900以上もの島が点在していますが、樹齢1000年を超えるヤクスギ天然林などからなる天然林と、海岸部から山頂部にかけて自然植生の垂直分布が連続的に見られるのは屋久島だけです。

「屋久杉(ヤクスギ)」と称される日本固有種の森林が見られるのが大きな特徴です。また、島の中央部には、九州最高峰、1,936mの宮之浦岳を主峰とする山岳が連座し、その山腹を多数の河川が深い谷を刻んで流れています。また、約1,900種の植物(亜種も含む)、16種の哺乳類、150種の鳥類が生息し、独特かつ多様な生態系が保存されています。

屋久島

住所:鹿児島県熊毛郡屋久島町

電話:0997-46-2333(屋久島観光協会)

交通アクセス:屋久島へ飛行機を利用する場合は、大阪(伊丹)から約90分、福岡から65分、鹿児島から30分

原始的なブナ天然林が残り神々しい景色が見られる「白神山地」<青森県・秋田県>

「白神山地」は、青森県と秋田県にまたがる約13万haにもおよぶ山岳地帯の総称です。そのうち、中心部の1万6,971haが、1993年12月に屋久島とともに世界自然遺産に登録されました。白神山地は人の影響をほとんど受けていない原生的なブナ天然林が東アジア最大級の規模で分布しているのが特徴。約1万2,000〜8,000年前に北日本の丘陵や山地を覆っていた冷温帯ブナ林が残存しているのです。

世界遺産の登録地域内の散策はハードであるものの、白神山地の神々しい大自然を満喫できるいくつもの散策ルートが整備されています。

白神山地(白神山地ビジターセンター)

住所:青森県中津軽郡西目屋村大字田代字神田61-1

電話:0172-85-2810

開館時間:8:30~17:00(4月1日~10月31日)、9:00~16:30(11月1日~3月31日)

休館日:4月~12月は第2月曜日(祝日の場合は翌日)※8月は第4月曜日

1月~3月は毎週月曜日と木曜日(祝日の場合は翌日)

12月29日~1月3日

駐車場台数:普通車60台、大型車5台(駐車料金は無料)

交通アクセス:トレッキングコースの散策情報などが知れる「白神山地ビジターセンター」へは、JR「弘前駅」からバスで約55分の「田代(西目屋村役場前)」で下車

平安京建都から江戸時代までの繁栄を示す建造物がそろう「古都京都の文化財」<京都府・滋賀県>

かつて天皇が居所をおき、日本の首都だった古都「京都」。武家政権が政治の中心を鎌倉と江戸に移した時期以外は、文化・経済・政治の中心として栄えました。北、西、東の三方を丘陵に囲まれた盆地という地理的特徴を活かして建設されたのです。

代表する16社寺と1城はすべて一見の価値がありますが、なかでも「清水寺」は国内外の観光客でにぎわう、有名スポット。780年に私寺として建立され、創建以来、9回も火災焼失し、都度再建された歴史があります。「清水の舞台から飛び降りる」の語源となった、国宝の本堂は1633年に再建されたものです。

清水寺

住所:京都府京都市東山区清水1丁目294

電話:075-551-1234

定休日:年中無休

拝観料:一般400円、小・中学生200円

交通アクセス:JR「京都駅」から京都市交通局(市バス)206系統・東山通北大路バスターミナル行き、100系統清水寺祇園 銀閣寺行き「五条坂」で下車、徒歩約10分

相互扶助「結」の精神と営みが残る「白川郷・五箇山の合掌造り集落」<岐阜県・富山県>

富山県庄川上流の五箇山、岐阜県白川上流の白川郷で見られる「合掌造り」の民家は、合掌するように組まれた叉首 (さす) でつくられていて、外観は茅葺で、屋根は高い切妻(きりづま)屋根、採光のために明障子が入れられているのが特徴です。

岐阜県大野郡白川村の荻町地区は、大小100棟余りの合掌造りが数多く残っています。18〜19世紀に建てられた民家が集中しているのです。茅葺きの合掌づくりの大きな屋根の下は3~5階からなり、1階は広い居室空間、2階以上は屋根裏部屋の寝室もしくは作業空間で、かつては1棟に数十人の大家族が住むのが一般的でした。

白川郷

住所:岐阜県大野郡白川村荻町

電話:05769-6-1013(白川郷観光協会9:00~17:00)

JR「高山駅」から高速バスで約50分「白川郷バスターミナル」下車してすぐ

核兵器の廃絶と恒常的な世界平和を訴える力強いシンボル「原爆ドーム」<広島県広島市>

原爆ドームはいわずと知れた、核兵器の廃絶と世界の恒常的な平和の大切さを伝える人類共通のシンボルです。もとは広島県の物産の促進を図り、産業の発展に貢献する目的で、1915年4月に建設された広島県物産陳列館でした。

そして、米軍が被爆後に撮影したカラー写真を参考に、ドーム部分の鋼材がピンクから焦げ茶色に塗り直され、2021年に5回目の保存工事が完了した原爆ドーム。じっくり観察する、おすすめの方法があります。

原爆ドーム

住所:広島県広島市中区大手町1-10

電話:082-242-7831

交通アクセス:JR「広島駅」から路面電車で約20分「原爆ドーム前」下車徒歩1分

太古から信仰の対象とされた宮島の入江に建ち並ぶ「厳島神社」<広島県廿日市市>

かつては島全体が神の島として崇められていたことでも知られる「厳島神社」。2022年12月に大鳥居の改修工事が完了し、鮮やかな朱色が蘇り、その存在感がさらに増しました。

厳島(嚴島)神社は入江の海のなかに木造建物が建ち並ぶ日本でも珍しい神社です。前景には海、背景には神の山とされる「弥山」があり、独特の神秘的な景観を生み出しています。593年に佐伯鞍職(さえきくらもと)により創建されたと伝えられています。

厳島神社

住所:広島県廿日市市宮島町1-1

電話:0829-44-2020(9:00〜16:00)

拝観時間:0:00〜18:30(1月1日)、6:30〜18:30(1月2日〜3日)、6:30〜17:30(1月4日〜2月末、10月15日〜11月30日)、6:30〜18:00(3月1日〜)、6:30〜17:00(12月1日〜31日)

拝観料:大人300円、高校生200円、中小学生100円

交通アクセス:JR「広島駅」からJR山陽本線「宮島口駅」まで約27分、宮島口桟橋からフェリーで約10分。宮島桟橋から徒歩約12分

平城京の信仰や生活のあり方を今に伝える「古都奈良の文化財」<奈良県奈良市>

奈良には考古学的に貴重な寺社や遺構が点在しています。聖武天皇の命に建造された「東大寺」、遷都にともなって平城京に移された「興福寺」、参道の石燈籠や廻廊の釣燈籠が印象的な「春日大社」などは、710年の遷都により、かつてない規模の壮大な都市計画のもと、造営されたのです。

「奈良の大仏さま」で知られる奈良時代創建の代表的な寺院「東大寺」は必見です。743年に聖武天皇が生きとし生けるすべてのものが栄えるようにと願い建造の命を出しました。

東大寺

住所:奈良県奈良市雑司町406-1

電話:0742-22-5511

拝観時間:

【大仏殿】4月~10月 7:30~17:30、11月~3月 8:00~17:00

【法華堂(三月堂)・千手堂】通年8:30~16:00

【東大寺ミュージアム】4月~10月 9:30~17:30(最終入館17:00)、11月~3月 9:30~17:00(最終入館16:30)

拝観料:大人(中学生~大学生を含む)600円、小学生300円

交通アクセス:JR・近鉄「奈良駅」から市内循環バス7分「東大寺大仏殿・春日大社前」下車、徒歩約5分

山岳信仰の聖地!江戸時代の代表的な史跡「日光の社寺」<栃木県日光市>

1999年に世界文化遺産に登録された 「日光の社寺」は、日光山内の二荒山神社、東照宮、輪王寺の103棟(国宝9棟、重要文化財94棟)と、これらの建造物を取り巻く遺構で構成されています。

「日光東照宮」はそのすべてが見どころといっても過言ではありません。境内に入ると、空気が一変。荘厳な雰囲気が漂っています。東西透塀の中央には、特異な枠どりの中に花狭間格子が配され、欄間は鳥や花などの彫刻で彩られています。

日光東照宮

住所:栃木県日光市山内2301

電話:0288-54-0560

拝観時間:9:00~17:00(4月~10月)、9:00~16:00(11月~3月) ※各期間とも受付は閉門30分前に終了

拝観料:大人・高校生1,300円、小・中学生450円

交通アクセス:JR・東武「日光駅」から東武バス日光に乗車、「中禅寺温泉」または「湯元温泉」行きで約5分「神橋」下車徒歩約8分。またはバスで約8分「表参道」下車徒歩約2分

琉球の栄華と独自の文化を物語る 「琉球王国のグスクおよび関連遺産群」<沖縄県>

沖縄に点在する「城(グスク・グシク)」は、15世紀頃に建てられたとされ、中国・朝鮮・日本・東南アジアといった国々との交易をもとに栄えた琉球王国の文化の特色を表しています。

国王とその家族が暮らす王宮であり、王国統治の行政機関の本部でもあった「首里城」の正殿基壇(きだん)の遺構は一度は鑑賞したいスポット。首里城跡を象徴する極めて貴重な文化財です。基壇とは、建物を支える土台のことです。

首里城跡

住所:沖縄県那覇市首里金城町1-2

電話:098-886-2020

開園時間:

■4月~6月、10月~11月(無料区域)8:00~19:30

有料区域開館:8:30~19:00(入館締切18:30)

首里杜館駐車場:8:00~19:30

■7月~9月(無料区域) 8:00~20:30

有料区域開館:8:30~20:00(入館締切19:30)

首里杜館駐車場:8:00~20:30

■12月~3月(無料区域) 8:00~18:30

有料区域開館:8:30~18:00(入館締切17:30)

首里杜館駐車場:8:00~18:30

休業日:7月の第1水曜日とその翌日 ※無料区域は年中無休

入場料:大人400円、高校生300円、小・中学生160円

交通アクセス:那覇空港から「ゆいレール」に乗車「首里駅」下車、徒歩約15分

太古の自然崇拝が起源「紀伊山地の霊場と参詣道」<三重県・奈良県・和歌山県>

太平洋に張り出した和歌山県の紀伊半島に位置する 紀伊山地は、真言密教をはじめとする山岳修行の場です。「吉野・大峯」「熊野三山」「高野山」の3つの霊場とそれらを結ぶ「参詣道」で知られています。

816年に真言密教の根本道場として空海が創建した「金剛峯寺」や、政所として建てられた「慈尊院」、官省符荘の鎮守社として建立された「丹生官省符神社」など117の寺院が密集する「高野山」はぜひ訪れたいスポットです。

高野山

住所:和歌山県伊都郡高野町高野山

電話:0736-56-2002

交通アクセス:南海高野線「極楽橋駅」下車、南海高野山ケーブルで「高野山駅」へ

流氷が育む希少な動植物の宝庫「知床」<北海道>

火山活動などによって形成された標高1,000〜1,500m以上の山々が連なり、切り立った海岸断崖、湿原、小沼群などで構成されている「知床」は、豊かな生態系が見られる場所です。

ダイナミックな知床八景のひとつ「オシンコシンの滝」は、一度は訪れたい場所です。落差約30mの滝で、水の流れが途中で2つに分かれているため、「双美の滝」とも呼ばれています。滝の上に設置された展望台からは、勢いよく落下する迫力満点のオシンコシンの滝や、オホーツク海、知床連山を眺めることができますよ。

オシンコシンの滝

住所:北海道斜里町ウトロ西

電話:0152-22-2125(知床斜里町観光協会)

交通アクセス:JR「知床斜里駅」から斜里バス知床線で約42分「オシンコシンの滝」下車、徒歩すぐ

アジアの銀山発展の草分け「石見銀山遺跡とその文化的景観」<島根県大田市>

日本史上まれな銀生産のピークをもたらした島根県の「石見銀山」。ここでは、すべての工程を人力・手作業で行っていました。現在もこのような作業を行っていた精錬工房が900カ所以上も銀山内に残っています。

石見銀山遺跡の中で唯一、常時公開されている「龍源寺間歩」。すべて手作業で掘られた間歩の壁は、ノミで掘られた跡や、排水のために100mも垂直に掘られた竪坑が残っており、感慨深いものがあります。

龍源寺間歩

住所:島根県大田市大森町ニ183

電話:0854-89-0117

営業時間:9:00~17:00 ※12月~2月は16:00まで(最終入場10分前)

定休日:1月1日

入場料:高校生以上410円、小・中学生210円

交通アクセス:JR山陰本線「大田市駅」からバスで約30分、バス停「大森」から徒歩約45分

独自に進化した多様な生態系が見られる東京都「小笠原諸島」<東京都小笠原村>

東京都心から南に約1,000kmの場所にある「小笠原諸島」。東京竹芝桟橋から父島まで定期船「おがさわら丸」で約24時間かかりますが、年間約3万人もの観光客が訪れる人気の観光地です。

小笠原を訪れたら、外せないのが「南島」の「扇池」です。無人の南島は「沈水カルスト地形」という石灰岩特有の特殊な地形が特徴的で、「ドリーネ」という窪地や「ラピエ」という鋭くとがった岩が見られます。

扇池

住所:東京都小笠原村

交通アクセス:ツアーの内容や、ボート、カヤックなどアクセス方法により異なります。

仏教の理想郷を目指した「平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群-」<岩手県平泉町>

平泉は、11世紀末、藤原清衡(ふじわらのきよひら)がこの地を訪れ、塔を建てたのがはじまりとされています。これがのちに関山中尊寺になりました。この塔を建てることで、清衡は楽土建設の意思表示をし、平泉が東北地方の中心であると示したのです。

850年に比叡山延暦寺の高僧である慈覚大師円仁(じかくだいしえんにん)により開かれた「中尊寺」は、藤原清衡によって大規模な堂塔造営が行われたことでも有名。一番の見どころは、“皆金色”の「金色堂」です。

中尊寺

住所:岩手県西磐井郡平泉町平泉字衣関202

電話:0191-46-2211

拝観時間:8:30〜17:00(3月1日〜11月3日)、8:30〜16:30(11月4日〜2月末日)

拝観料:大人800円、高校生500円、中学生300円、小学生200円

交通アクセス:JR「平泉駅」から中尊寺月見坂入口まで、徒歩約20分またはタクシーで約5分、レンタサイクルで約10分

日本の信仰と世界の芸術に影響を与えた名峰「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」<山梨県・静岡県>

日本を象徴する名峰「富士山」。冬の空気が澄み渡った日に富士山を眺めると、その美しい姿に魅了されます。富士山は古くから信仰を集め、絵画や詩歌といった多数のアート作品の題材にもなっています。

富士山を登って訪れたいのが山頂の「信仰遺跡群」です。富士山本宮浅間大社奥宮、浅間大社東北奥宮(久須志神社)、金明水、銀明水といった宗教施設があります。

富士山山頂(信仰遺跡群)

住所:静岡県富士宮市粟倉地先

交通アクセス:JR東海道線「三島駅」「新富士駅」「富士駅」、JR身延線「富士宮駅」から登山バス(路線バス)で富士宮口五合目へ、頂上までの所要時間は各自異なる

養蚕の技術革新で世界を変えた「富岡製糸場と絹産業遺産群」<群馬県>

紀元前に中国で発見され、19世紀のヨーロッパで大量生産が始まった絹。かつて絹は一部の特権階級のものでした。しかし、富岡製糸場が設立されたことにより、全国の製糸業が近代化。養蚕の技術革新も起こりました。

一度は見ておきたいのが「富岡製糸場」です。西洋と日本の技術を融合して造られた外観と設備には目を見張るものがあります。

富岡製糸場

住所:群馬県富岡市富岡1-1

電話:0274-67-0075

開場時間:9:00〜17:00(最終入場16:30)

休場日:年末(12月29日から31日まで)

見学料:大人1,000円、高校・大学生250円、小・中学生150円

交通アクセス:上信電鉄「上州富岡駅」から徒歩約15分

産業国家形成の軌跡「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」<福岡県ほか7県>

19世紀半ばから20世紀の初頭にかけて、日本では主に重工業が急速に産業化しました。それを主導したのは、「長州ファイブ」と呼ばれる5人の青年です。彼らは植民地支配から日本を守るため、産業を基盤とした国づくりに尽力しました。

グラバー商会を開設した、スコットランド出身のトーマス・グラバーが接客を目的として建てたのが、長崎市南山手町に位置する日本で最も古い木造洋風建築「旧グラバー住宅」です。屋根の桟瓦(さんがわら)葺き、L字型バンガロー、コロニアル風大型窓などが特徴的です。

旧グラバー住宅

住所:長崎県長崎市南山手町8–1

電話:095-822-8223

開園時間:8:00~18:00(最終入園受付は20分前)

休園日:年中無休

入園料:一般620円、高校生310円、小・中学生180円

交通アクセス:路面電車「大浦天主堂」から徒歩約7分

近代建築に大きな影響を与えた「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」<東京都台東区>

©️BERK OZDEMIR / Shutterstock.com

1887年10月6日にスイスのラ・ショー=ド=フォンという町に生まれたル・コルビュジエ。父親の家業である時計製造を継ぐため、美術学校で彫刻や彫金を学んでいる最中に、建築を学ぶことを勧められ、偉大な建築家としての第一歩を踏み出しました。

上野公園内に位置する「国立西洋美術館」の本館はル・コルビュジエが、新館は前川國男が設計を手がけました。本館の外壁には玉石が埋め込まれており、取り外し可能な機能的かつモダンなデザインになっています。

国立西洋美術館

住所:東京都台東区上野公園7-7

電話:050-5541-8600

開室時間:9:00~17:30、金曜・土曜日は9:30~20:00 ※入室は閉室の30分前まで

休館日:毎週月曜日

※ただし、月曜日が祝日または祝日の振替休日となる場合は開館し、翌平日が休館

※年末年始(12月28日〜1月1日)

その他、臨時に開館・休館することがあります。

無料観覧日:原則毎月第2日曜日は常設展無料観覧日「Kawasaki Free Sunday」です。

Kawasaki Free Sunday(原則毎月第2日曜日。ただし、9月は9月3日)、国際博物館の日(5月18日)、文化の日(11月3日) ※常設展のみ無料となります。

常設展観覧料:一般500円、大学生250円、高校生以下および18歳未満、65歳以上、心身に障害のある方及び付添者1名は無料

交通アクセス:JR「上野駅」(公園口出口)から徒歩約1分

神聖な存在として継承されてきた神宿る島「宗像・沖ノ島と関連遺産群」<福岡県>

沖ノ島の巨岩群には、数多くの奉献品のほか、ほぼ手つかずの古代祭祀遺跡が残っています。これらは、4世紀後半から9世紀末にかけての約500年間に、同島における祭祀の移り変わりがわかる、稀有な物証となっています。

沖ノ島は島そのものが御神体です。そのため、大島の北側の海辺に、渡島できない沖ノ島を遥拝する「沖津宮遥拝所」が設置されました。

沖津宮遥拝所

住所:福岡県宗像市大島1293

電話:0940-72-2007

交通アクセス:JR「東郷駅」「福間駅」からバスで約25分「神湊波止場」下車、「神湊港」から市営渡船大島航路で約25分、「大島港」からバスで約10分

密かに信仰を続けた人々の歴史「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」<長崎県・熊本県>

17世紀から19世紀にかけて日本でキリスト教は「禁教」とされていました。そんな中、密かに信仰を続けた人々がいました。長崎と天草地方にいた潜伏キリシタンです。彼らは信仰と共同体を維持するために、さまざまな試みを行いました。

島原の乱(島原・天草一揆)の舞台となった「原城跡」は必見です。ここは日本が鎖国体制を確立したきっかけになった場所でもあります。かつては別名「日暮城」とも呼ばれる美しい城が建っていましたが、今はその面影はありません。

原城跡

住所:長崎県南島原市南有馬町

電話:0957-65-6333(南島原ひまわり観光協会)

交通アクセス:島鉄バス「原城前」バス停から徒歩約15分

墳墓の大きさで権力の強さを示した「百舌鳥・古市古墳群-古代日本の墳墓群-」<大阪府>

大阪府堺市、羽曳野市、藤井寺市には、古墳時代の最盛期である4世紀後半から5世紀後半にかけて築造された多様な形状の古墳があります。これらは葬送儀礼の舞台としてつくられ、幾何学的にデザインされ、埴輪や葺石などで装飾されました。

百舌鳥エリアの中央部に位置する前方後円墳で、日本最大の古墳「仁徳天皇陵古墳」は、墳丘の大きさは486mと、エジプトのクフ王のピラミッドや、中国の秦の始皇帝陵よりも大きく、世界三大墳墓のひとつに数えられます。

仁徳天皇陵古墳

住所:大阪府堺市堺区大仙町

電話:072-228-7014(堺市文化観光局 歴史遺産活用部 世界遺産課)

交通アクセス:JR阪和線「百舌鳥駅」から徒歩約8分

絶滅危惧種が95種!生物多様性が高い「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」<鹿児島県・沖縄県>

日本列島の南端部に位置する琉球列島の4つの島「奄美大島」「徳之島」「沖縄島(北部)」「西表島」は、日本の国土の0.5%に満たないにもかかわらず、国際的絶滅危惧種が95種も生息・生育し、そのうち固有種が75種におよびます。

奄美大島の自然を大満喫できるのは「金作原(きんさくばる)」です。太古の森を彷彿させる巨大なヒカゲヘゴといった亜熱帯植物を間近で観察できます。国指定天然記念物のルリカケスやキノボリトカゲなど希少な生き物に出会える可能性も。

金作原(きんさくばる)

住所:鹿児島県奄美市名瀬朝戸金作原

電話:0997-52-1111(奄美市紬観光課)

交通アクセス:奄美市内から車で約30分、名瀬新港から車で約25分

先史時代の人々の生活と複雑な精神文化を今に伝える「北海道・北東北の縄文遺跡群」<北海道・青森県・岩手県・秋田県>

約1万5,000年前〜2,400年前を「縄文時代」と呼びます。北海道・北東北の地域は、太古から変化に富んだ地形が特徴的ですが、内湾や湖沼、水量豊富な河川に恵まれています。このような環境のもと、約1万5,000年前に人々は定住を開始。複雑な精神文化を構築していきました。

1992年に始まった発掘調査により、縄文時代前期~中期の大規模な集落跡が見つかった「三内丸山遺跡」からは、多数の竪穴建物跡や掘立柱建物跡のほか、盛土、お墓、多量の土器や石器なども出土。ここは縄文の丘三内丸山まほろばパーク内にあり、縄文時代の「ムラ」を体験できます。

三内丸山遺跡

住所:青森県青森市三内丸山305

電話:017-766-8282(三内丸山遺跡センター)

開園時間:9:00~17:00(入場は16:30まで)

ゴールデンウィーク・6月1日~9月30日 9:00~18:00(入場は17:30まで)

休園日:毎月第4月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月30日~1月1日)

入園料:一般410円、高校生・大学生等200円、中学生以下無料

交通アクセス:JR「青森駅」から市営バス「三内丸山遺跡」行きで約30~40分

日本が世界文化遺産に推薦中の文化遺産とは?

2024年1月現在、世界文化遺産に推薦中の文化遺産が「佐渡島の金山」です。西三川砂金山と相川鶴子金銀山で構成されます。ここは17世紀における世界最大の金生産地だったのです。将来、佐渡島の金山が世界遺産に登録されれば、日本の世界遺産は全26件になります。

[All photos by Shutterstock.com]

元記事で読む
の記事をもっとみる