Text by 石井彰(編集部)
今シーズン限りでバルセロナを退任すると発表したチャビ・エルナンデス監督。2021年11月に途中就任したレジェンドであるが、期待されたスピード感でクラブを復活させるまでには至らなかった。
それに合わせ、今回は「バルセロナがチャビ・エルナンデス監督の下で獲得してきた選手の中で最高の5名」をピックアップ。
イルカイ・ギュンドアン
バルセロナ加入:2023年
加入元:マンチェスター・シティ
チャビ・エルナンデス監督が就任してから獲得された選手の中で、最も影響力が大きかったのは間違いなくイルカイ・ギュンドアンだ。マンチェスター・シティとの契約が満了になったため、フリーエージェントでの加入でもあった。
初年度の序盤戦からバルセロナのサッカーに欠かせないコントロールタワーとなり、10月にはエル・クラシコでレアル・マドリーを相手にゴールを決めた。キャリアでしばしば悩まされていた怪我の連鎖からも遠ざかり、チャビ・エルナンデス監督のサッカーを実現するための大きなピースとなった。
ジュール・クンデ
バルセロナ加入:2022年
加入元:セビージャ
ボルドーで若くして中心選手となり、フランス代表にも選出されたジュール・クンデ。2019年に移籍したセビージャでも力を発揮し、2022年夏にバルセロナへの移籍が決定した。
5000万ユーロ(およそ80.3億円)もの移籍金が支払われた取引であったが、リーガのサラリーキャップ制度で選手の登録が許されず、1ヶ月以上デビューできなかったというトラブルに見舞われた。
しかしながらそれによってコンディションを崩すことなく、バルセロナでの初年度から29試合に出場。サイドバックでもセンターバックでもこなせる便利さもあり、チームの重要な存在となっている。
ロベルト・レヴァンドフスキ
バルセロナ加入:2022年
加入元:バイエルン・ミュンヘン
ボルシア・ドルトムントとバイエルン・ミュンヘンで目覚ましい活躍をみせたポーランド代表ストライカー。2022年夏にバイエルンを離れる願望を公に表明し、4500万ユーロ(およそ72.3億円)の移籍金でバルセロナへと加入した。
サラリーキャップ制度の影響で選手登録が危ぶまれたものの、無事にメンフィス・デパイが着けていた9番のユニフォームを手渡されてデビュー。34歳でのリーガ初挑戦となったが、いきなり23ゴールを決めるなど圧巻のプレーを見せた。
アンドレアス・クリステンセン
バルセロナ加入:2022年
加入元:チェルシー
チェルシーからフリーエージェントで獲得されたクリステンセン。イングランド・プレミアリーグでは決して100%レギュラーで戦ってきたというわけではなく、世界最高クラスのビッグネームというわけではなかった。
しかしながらバルセロナに加入してからはロナルド・アラウホやジュール・クンデらとうまくパートナーシップを形成し、ディフェンスラインの重要な選手になった。ボール保持時のビルドアップ能力と空中戦を兼ね備えているという才能がようやく開花したといえる。
ラフィーニャ
バルセロナ加入:2022年
加入元:リーズ・ユナイテッド
バルセロナの戦術で要の存在となるウイング。このところはそこに適した選手が少なかったが、リーズ・ユナイテッドから加入した左利きのラフィーニャは上手く合致する存在になった。
ウスマヌ・デンベレとの被りもあって一時は放出候補にもなったと言われているが、昨年は逆にライバルの方がパリ・サンジェルマンへと退団。ラフィーニャはバルセロナのなかでさらに重要度を増すことになった。