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20代の時いくら稼げば「年金を月20万円」もらえる?国民年金は満額でいくら支給される?

  • 2024.1.27

国民年金保険料を20歳の時から支払い、満額納めた場合、定年後にどれくらいの金額がもらえるのか。また、年金を月20万円以上もらうとしたら、20代のうちにどれくらい稼いでいる必要があるのだろうか?

■国民年金はいくら払って、いくらもらえるのか?

支払う年金保険料に対し、老後にどれくらいの年金を受け取れるのだろうか。原則20歳以上60歳未満の全員が加入する「国民年金」について、大まかに計算してみよう。

●いくら支払ってる?

会社員などの第2号被保険者の場合、国民年金の保険料は厚生年金保険料に含まれ、収入に応じて変動する。また第3号被保険者に自己負担はない。

自営業者などが該当する第1号被保険者の場合、保険料は一律で決まっており、2022年度は毎月1万6,590円となる。

【第1号被保険者の国民年金保険料(2022年度)】

・月1万6,590円

●老後の年金はいくらもらえる?

国民年金に対応する老後の年金は「老齢基礎年金」という。2022年度における満額は77万7,800円(年額)だが、加入期間が短いと減額され、満額受け取れない。20歳から60歳までの40年間、保険料の免除等を受けず欠かさずに保険料を支払った場合に年間77万7,800円、月額で6万4,816円を受け取れる。

【老齢基礎年金の計算式(年額 2022年度)】

・77万7,800円×保険料納付月数÷480ヵ月
※保険料の免除等を受けていない場合
※65歳から受け取る場合

第1号被保険者として20歳から60歳までの40年間(480ヵ月)加入した場合、累計支払い保険料は796万3,200円(1万6,590円×480ヵ月)となる。

これに対する老齢基礎年金が年間77万7,800円だから、老齢基礎年金を10年とちょっとの間受け取ると、支払った保険料より受け取る年金の方が大きくなる。

老後の年金は原則65歳から受給できるため、おおむね75歳まで生きるなら払い損にならない。

■年金を月20万円以上もらうには20代で年収はどれくらい必要?

2022年4月分からの年金額(月額)は、標準的な夫婦2人世帯で21万9,593円となった。しかし、これには2人分の年金が含まれている。1人で年金を20万円以上受け取るには、20代や30代でどれくらいの年収があればよいのだろうか。

●20代は413~494万円、30代は503~602万円

会社員の場合、老後の公的年金は「老齢基礎年金(国民年金)」と「老齢厚生年金(厚生年金)」の2つだ。前者は満額で月に6万4,816円(2022年4月から支払われる分)で、収入による違いはない。後者は加入期間中の収入によって変動する。

老齢厚生年金の中心となる「報酬比例部分」は「平均標準報酬額×5.481÷1000×加入期間の月数」で計算される(2003年4月以降の加入分)。

20~64歳の45年間働くと仮定して、老齢基礎年金も加味して計算すると、老後に20万円以上受け取るには生涯を通して平均的に55万円の月収があればよいと算出できる。年収に直せば660万円、生涯年収は2億9,700万円です。

一般に収入は年齢に応じて上昇するため、「昇給率」を加味してみよう。経団連の調査によると、2022年の昇給率はおよそ2%となった。

【2022年の昇給率】
・大手企業:2.27%
・中小企業:1.92%

出典:日本経済団体連合会 2022年春季労使交渉・大手企業業種別妥結結果(加重平均)
出典:日本経済団体連合会 2022年春季労使交渉・中小企業業種別妥結結果(加重平均)

同じく昇給率2%で計算すると、初年度におよそ413万円の年収があれば生涯年収2億9,700万円にほぼ届く。このとき、20~29歳の年収は413~494万円、30~39歳の年収は503~602万円となる。

文/編集・dメニューマネー編集部

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