大人のスタイルを美しく見せてくれるハイヒール。クリスチャン ルブタンやセルジオ ロッシなどの名品ヒールは、世界中の女性たちの憧れです。そんな気品漂うハイヒールについて、意外に知られていない驚きの由来をご紹介!
【意外と知らない雑学】
「ハイヒール」の由来は…
『広辞苑』によると、ハイヒールの意味は「かかとの高い婦人靴」。英語由来の言葉で、ふつう英語では複数形でhigh heels、または high-heeled shoesと書きます。
今の感覚では、「ハイヒール=レディース用」というイメージがありますが、実は女性たちがメインで履くようになったのは近代になってから。それ以前は、男性の履物だったのです!
ハイヒールは兵士が履いていた…!
では、ハイヒールの歴史を簡単にご紹介。
ハイヒールが登場するのは、10世紀のペルシャ。騎兵隊の兵士が馬の鐙(あぶみ)から足が滑らないよう、ヒール部分で足を固定させて使っていたそうです。(起源については諸説あります)
16世紀になると、ハイヒールはペルシャからヨーロッパに伝来。ハイヒールを履くと、背が高く堂々とした姿に見えることから、宮廷の高貴な男性たちの間で広まっていきます。
ハイヒールは王様が履いていた…!
ハイヒールを履いたもっとも有名な歴史上の人物といえば、フランスの国王ルイ14世。背があまり高くなかった国王は、威厳を見せるためにハイヒールを履いていたといわれています。
歴史の教科書にも載っている肖像画、「フランス国王ルイ14世」(イアサント・リゴー作、ルーヴル美術館所蔵)にも、白いタイツに赤いヒールを履き、堂々とした国王の姿が描かれています。
さらにハイヒールのブームは続き、国王ルイ15世の時代になると、彼が履いていた優美なハイヒールは「ルイヒール」と名づけられました。当時のヒールは、男性のパワーを象徴するもののひとつであったようです。
汚物を踏まないために履いていた…!?
ハイヒールは、高貴な男性が履いていたエレガントな履物でしたが、実は対照的なエピソードも存在。なんと、糞尿などの汚物を避けるためにヒールの高い厚底靴やブーツを履いていたというのです!
中世から近世にかけて、パリの路上は人や動物の排泄物や食品ゴミなどの汚物があふれていました。そこで、服の裾を汚さないようにするためヒールの高い靴を履いていたそうです。優美なハイヒールとは真逆の、なんとも実用的なヒールの使い方ですね。
以上、ちょっと意外な「ハイヒール」雑学でした!
参考資料
『ランダムハウス英和大辞典』(小学館)
『広辞苑』(岩波書店)
文・田代わこ