友人「入会金払うからファンクラブ入って！」約束して代わりにチケットを申し込むも → 全く支払われず！？

人気のアイドルグループやバンドなどは、コンサートに行ってみたくてもなかなかチケットが取れないものです。チケットを取るためにわざわざファンクラブに入会する人も多いでしょう。今回はそのファンクラブに関するトラブルに巻き込まれた経験のある知人のOさんに聞いたお話です。

友人に頼まれて……

Oさんは子どもが同じ小学校に通うママ友数人と、食事やショッピングに行ったりお互いの家でバーベキューを楽しんだりと、とても親しくしていました。

ある日その中のひとりのママ友が、Oさんにこんな頼み事をしてきたのです。
「ねえ、〇〇（人気アイドルグループ）のファンクラブに入ってくれない？」
「え、〇〇？ どうして？」
「実は私も娘も大ファンなんだけど、なかなかコンサートのチケットが取れなくて。今度ファンクラブだけの先行販売があるから、あなたにファンクラブに入会してもらって、コンサートのチケットを申し込ませてほしいの！ もちろん入会金は私が払うから、お願い！」

よく話を聞いてみると、ファンクラブでチケットの抽選に申し込めるのは1人1回だけなので、Oさんにもファンクラブから申し込んでもらって、抽選に当たる確率を上げたいとのことでした。

「入会金を払ってくれるならいいか……」
Oさんは特にそのアイドルグループには興味がなかったのですが、友人の頼みということで引き受けました。

チケットを申し込んだけれど

Oさんは言われるままにファンクラブに入会し、チケットを2枚申し込みました。

しかしいつまでたってもママ友はファンクラブの入会金を払ってくれません。
「ねえ、ファンクラブのお金だけど……」
「ごめん！ 今ピンチだから無理なの、また今度でいい？」
催促してもそう言われて、いつもごまかされてしまいます。

もうファンクラブをやめようかとも思いましたが、Oさんの娘さんがファンクラブの会報を見て〇〇のファンになってしまったらしく、なんとなくやめづらくなってしまいました。

「やめるにやめられないし、困ったなあ……」
そう悩んでいたOさんの元に、1通のメールが来ました。

チケットが当選

「あ、当たってる！」
そのメールはファンクラブからで、〇〇のコンサートチケットが当選したというお知らせでした。

「ママ！ 私行きたい！」
娘がそう言うので、Oさんはそのコンサートに行くことにし、例のママ友に電話をかけました。

「あ、もしもし？ コンサートのチケット当たったんだけど、ファンクラブのお金もらってないから娘と行くね！」
「えっ！？ 私は落ちたのに！ ねえ、ファンクラブのお金払うからチケット譲ってくれない？」
「ごめん、それは無理。だって今、ファンクラブの会費払えないくらいピンチなんでしょ？」
Oさんはそう言って電話を切りました。

他のママ友にその話をしたところ、Oさんの他にも数人、強引に〇〇のファンクラブに入会させられ、お金をもらえていないママ友が数人いるようでした。

「もうあの人とは距離を置こう」
Oさんはそう決めたそうです。

後日娘さんと行った〇〇のコンサートはとても楽しかったとのこと。約束したお金を払わないような人には、やはり幸運は訪れないものですね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター：齋藤緑子