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言いたいコト、書きたいコトバ…混じり気ナシ! 弘中綾香の「純度100%」~第112回~

  • 2024.1.26
「変わらざるを得ない日常」

娘が生まれてからというもの、生活スタイルやリズムがガラッと変わった。彼女に合わせて一日過ごしている。最初の頃こそ慣れずに疲弊していたものの、最近はほんの少しずつ体が順応してきたような気がする。もちろん、まだてんやわんやだけれど。

朝は遅くとも7時には起きるようになった。日によっては5時半、6時台の時も。まだあたりが薄暗くて心寂しく、日の出を祈るように待つ時もある。そのあと娘の機嫌のいい時を狙って、朝ごはんを食べる。茶碗いっぱいの白米をもりもり食べる。パンが好きで朝はパン派だった私だけど、パンだとなんだかすぐお腹が減ることに気づいてしまった。だから最近はもっぱらご飯。育児をしているといつも時間に急かされているし、パッと作れてパッと食べられるものに限るので、なんでもとりあえず丼にしてしまう。もっぱら卵かけご飯と目玉焼きのせご飯の登場回数が多い。卵は割るだけでよくてラクチンだし、プラスするとたんぱく質を摂った気分になる。学生の頃に戻ったかのように三食しっかり食べるので(旦那よりも食べる)、お米の減りが近年まれに見るスピードである。ダイエットのために炭水化物を控えていた時期もあったのに。今では白米無しの食事は考えられない。

午前中は天気が良ければ散歩をしに行く。散歩といっても、家のすぐ近くのカフェに行って店内でちょっと一息ついたり、外のベンチに腰掛けて日向ぼっこをする程度。ベビーカーでのお出かけは、行きたいお店があっても段差に阻まれることが多く、行く場所が限られる。エレベーターもちゃんとある商業施設の中のお店が安心。近所の駅ビルが開く10時を今か今かと待って、中のスーパーで買い物をして帰る。これでもう一日のこの日の外での活動は終わり。赤ちゃんの機嫌を取りながらのお出かけは、少し外に出るだけでもちょっと疲れる。狭い通路や扉の開け閉め、エレベーターの乗り降り、色んな人に「すみません」と言う回数も多い(その分話しかけられることも多いけど)。何も気にせず、思いつくままどこにでも行けた頃が懐かしい。

午後は娘が寝ている間に家事をちょっとこなしていると、あっという間に時間が過ぎる。夕方のニュースが始まる時間には、もう就寝に向かっての段取りを計算していかないといけない。寝かしつける時間から逆算をして、娘の授乳とお風呂のタイミング、私の夕食とお風呂のタイミングを考える。お風呂に入れて、そのあと自分も合間を見て入って、寝かしつけをして。娘と一緒に9時には寝るように頑張る。そして授乳のために日付が変わる頃と夜更けに起きて、一日が終わり、そしてまた始まる。この、一日が切れ間なくずっと続いていく感じが最初は辛かった。オンとオフの切り替えが出来ない感じ。けれど、もう諦めた(笑)。抗(あらが)うよりも何も考えずに身を任せるが吉である。思い通りになるとハナから思わない、というのがここ最近胸に刻んでいる、いや、刻みたいと思っているモットーである。まだまだ私も娘もお互い息を合わせていく途中。これからこれから、と念仏のように唱えながら毎日を過ごしている。

【弘中のひとりごと】
甘いもの、美味しいご飯が心の支え!

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Profile:

ひろなかあやか

勤務地、六本木。職業、アナウンサー。テレビという華やかな世界に身を置き、日々働きながら感じる喜怒哀楽の数々を、自分自身の言葉で書き綴る本連載。

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