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【内田彩仍さん連載:明日もいい日になりますように】「第13回 2024年もよろしくお願いいたします」

  • 2024.1.26

丁寧な暮らしぶりやセンス溢れる素敵な着こなしで人気を集める内田彩仍さん。日々のなかで内田さんが見つけた小さな幸せや、暮らしの工夫をお届けします。今年最初の更新は、新しい年を迎える内田さんのおうちのご様子から。「明日もいい日になりそう」と、皆さまが穏やかに前を向けますように。

内田彩仍さん Profile

福岡県在住。夫と愛猫そらと暮らす。雑誌などで紹介される丁寧でセンスのある暮らしぶりが人気。 『内田彩仍さんと作った 白のキャンバストートバッグBOOK』(宝島社)、『幸せな心持ち』(主婦と生活社)など著書多数。 新刊『変えること変わらないこと: 人生後半を機嫌よく過ごせるよう見直した毎日の暮らし』(主婦と生活社)が発売中。

新しい年になりました。寒中お見舞い申し上げます。
皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今年は年明けから、胸が痛くなる出来事が続いて、ニュースを見ながらどうかどうかご無事でありますようにと、何度もテレビに向かって言っています。私も東日本の地震の時に出張先の東京で、たくさんの方に助けてもらった記憶があるから、皆さまの周りにも助けてくださる方がいますようにと願ってやみません。被災された皆さまには心よりお見舞い申し上げます。

先月のブログから早いもので1か月が経ちました。12月末のブログを立ち上げた次の日の朝、窓を開けたら庭に薄っすら雪が積もっていました。天気予報で雪だと言われていたけれど、何日か前までは暑いくらいだったので「本当かなあ」と思いつつも、寒さに弱い鉢植えを玄関先に入れて、庭の草木には雪囲いを。朝、雪の様子を見に外に出てみると、取り込み忘れた雑貨にふんわり雪が積もっていたり、庭にあるテーブルの上に置いた花器に落ち葉が入ったまま氷が張っていたり。初めて見るこの庭の情景を残しておこうと思い、部屋にカメラを取りに戻り、庭の撮影をしました。
その日、用事があって友人に電話をした時に、庭の様子を話しがてら、「今日少し雪が積もったね」と言うと、全くそんなことはなかったらしく。わが家は山に近いから積もるのかもしれませんね。

年末はというと、29日から大晦日まで、夫と共に大掃除に明け暮れていました。1日目は随分暖かかったので、庭の掃除をしようと思い立ち、早朝から日が暮れるまでやっていました。2日目は換気扇のファンを洗ったり、お風呂の注水洗浄をしたり、普段はあまりやらない掃除をメインに。3日目は、お正月に整った部屋でうんとのんびり過ごしたくて、部屋の掃除を。ライトを外して埃を取ったり、愛猫そらのトイレを洗って整えたり、普段やっている掃除を少し丁寧にやった感じです。
このところ実は大掃除がちょっと面倒に感じて、年末に大掃除をするかしないか心の中でせめぎ合うのですが、大掃除を終える頃には「今年もちゃんとやれた」と思うからか、気持ちもスッキリして、一年間の肩の荷を下ろせたような気になるから、「やっぱりやってよかった」と素直に思えるのです。だから、やるかやらないか迷った時は、「えいっ! ヤー」と気合を入れて考える間もなくやった方が、新年を気持ちよく迎えられるようです。

上記の写真は、以前撮ってもらったものなのですが、そらは掃除をしていると、掃除道具で遊んでもらおうと思うようで、しょっちゅう邪魔をしに来るのです。とはいえ、その姿がとてもかわいくて、掃除場所から離れてほしい時は、遠くへ紙を丸めて投げてはそらが足元に持って来るのを繰り返したり、ハンディーワイパーで埃取りをしながら、素早く動かして追いかけっこをしたり。内心は早く掃除を終わらせてゆっくりしたいのですが、つい構ってしまいます。

そんなそらも掃除機は苦手で、いつもかけ始めると慌ててベッドの下やソファの下に潜り込みます。頭隠して尻隠さず。ベッド下に隠れているつもりのそらの様子です(笑)。

歳神様をお迎えする支度もしました。しめ飾りをドアにかけたり、松葉とともに十二支餅を三方にのせてお供えしたり。キッチンには水引で束ねた松竹梅を生けました。来年も良い年になるようにと願いながら、ここに越してきてからの飾りかたはほとんど変わらず、毎年同じようにしつらえています。

この一月は、お正月休みも休み明けもパソコンで原稿を書いたり本の内容を考えたり。ちょこちょこ仕事はしているけれど、いつもよりのんびり過ごせた気がします。今年の目標はしなやかな人になること。様々なことに直面しても融通を利かせた対応ができて柔らかな物腰でいられる人。何事も考えすぎる私には、なかなかハードルの高い目標ですが、そんな人になれたらと気持ちだけでも前向きに、楽しみながら目指そうと思います。
そばで寝ているそら。寝顔を見ながら書いているのですが、とても愛おしく感じて、顔をほころばせながらずっと眺めていたくなります。そんなひとときを過ごしながら、平穏な時間が一日でも早く全ての方に訪れますようにと、心から願っております。

わが家の玄関先にある南天の木。お正月の食卓のしつらえに葉をとってよく飾りました。ティーライトキャンドルの下に敷いても趣よく、見慣れた和菓子に添えても特別な雰囲気に。いろいろなシーンで活躍してくれます。
一年中緑を感じられる常緑低木の南天。ドアを開けると目につく場所に植えてあるので、出かける時に不安がよぎる日は、この南天を見ながら「難を転じて福と成す」と胸の中で呟きながら出かけています。
今年もこんなふうにたわいのない日々を、このブログに綴っていけたらと思っております。引き続き2024年もどうぞよろしくお願いいたします。
「福と成す」という花言葉の赤い実の南天の画像と共に、皆さまも私も明日もいい日になりますように。

photograph: Kyoko Omori, Ayano Uchida text: Ayano Uchida
※ 画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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