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大人が意外とわからない「xは何度?」→工夫が必要です!

  • 2024.3.6
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図形の問題は「ひらめき」が必要になることもあり、算数・数学の公式だけで答えが出ないことがあります。

大人では知識があっても発想に柔軟性がなくなり、意外と子供の方がすんなり解けたということもありますね。

今回は、図形の角度に関する問題で「ひらめき」に挑戦してみましょう。

問題

下図のx(∠BAD)を求めなさい。
(∠DAC=15°、∠ADB=45°、点Dは辺BCの中点)

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この問題を解くには、補助線が必要になります。どのように補助線を引けばよいかが、今回の問題のポイントです。

解説

今回の問題の答えは「30°」です。

まず、問題の図で求めることができる角はあるかを考えましょう。

△ADCに着目すると、∠ACD=30°ということが分かります。
(∠ADC=135°なので、三角形の内角の和が180°であることより)

そして、このままでは他の角を求めることができないので、補助線を引きましょう。

DC=DEとなるように、AC上に点Eを取ります。すると、△DCEは二等辺三角形になっていますね。

つまり、∠DEC=30°です。

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次に、△ADEの角がそれぞれ求めることができそうです。

∠AED=150°なので、∠ADE=15°となります。

すると、∠EAD=∠ADE=15°なので、△ADEもまた二等辺三角形です。

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さて、ここでさらにもう1本、補助線を引いてみましょう。

BEをつなぐと、△BEDを作ることができます。

∠BDE=45+15=60°であり、DE=BDであることが分かっています。つまり、△BEDは正三角形ですね。

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最後に、△AEBに着目しましょう。

A,E,Cの3点が一直線上にあり、∠BEC=60+30=90°より、∠BEA=90°です。

また、AE=BEなので、△AEBは直角二等辺三角形になっています。

つまり、∠EAB=45°となり、求める角x(∠BAD)は、45ー15=30となり、答えは30°です。

まとめ

どこに補助線を引くのかが分かると、意外と「求めるべき角」が見えてきて、順に角を出すことができたのではないでしょうか。

このような問題は、大人の脳トレにも最適ですね!

 

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」