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大人が意外と分からない「√45と7、どちらが大きい?」

  • 2024.2.18
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ルート(√)という記号は、中学校の数学で学習し、覚えている人も多いでしょう。

では、ルートがついた数は、実際どれくらいの大きさの数になるのでしょうか。

電卓にも「ルート」があるので、それを使えば計算できてしまいますが、電卓を使わなくても数の大小比較だけなら暗算でも可能です。

今回は、そのような問題に挑戦し、ルートの計算について理解を深めましょう。

問題

次の数のうち、大きい方を答えなさい。
√45、7

√45と7の大小比較の問題です。ルートがついた数とただの整数をどのように比較すればよいのでしょうか。

 

さて、今回の問題の答えは「7の方が大きい」です。

解説

今回の問題の解き方は複数あります。その中でも代表的な2つの解き方を紹介します。

7をルートを用いて表す

おそらく多くの方がはじめに思い浮かべる解法がこちらではないでしょうか。

「ルートを含んだ数」と「ルートがない数」は、そのままでは比較できないので、形を揃えましょう。つまり、どちらもルートを用いて表すことで、比較することが可能になります。

「2乗するとaになる数」を「√a」と表すことができます。7は「2乗すると49になる数」です。

よって、7=√49と表すことができますね。

√45と√49では、√49の方が大きいのは明らかです。

したがって、「7の方が大きい」ということが言えます。

√45の近似値を考える

先ほどは、整数である7をあえてルートを用いて表すことで、比較をしました。

次は√45がどれくらいの数なのかを求めることで比較をしてみましょう。

そのために、まずが√45のルートの中をできるだけ小さい数にします。

45=3×3×5となるので、√45=3√5となりますね。

√5は次の語呂合わせで、近似値を覚えている方も多いのではないでしょうか。

 √5=2.2360679・・・
ふじさんろくオウムなく(富士山麓オウム鳴く)

よって、
√45
=3√5
=3×2.23…
≒6.69

√45は約6.69となり、これは7より小さい数となります。したがって、「7の方が大きい」ということが言えます。

 

ただ単に「√45と7の大小比較」ということだけであれば、1つ目の解き方の方が、計算量も少なく分かりやすいでしょう。

しかし、√45が具体的にどれくらいの数かを求めなければいけないのであれば、2つ目の解き方が必要になりますね。
(√5の近似値は語呂合わせで覚えている前提でしたが、「開平法」という計算方法によって、計算することも可能です)

まとめ

「整数→ルートを用いた数」、「ルート→近似値」など、数の表し方を工夫することで、大小比較をしてきました。

問題の解き方は1つではないので、さまざまな解法で解けるようになるといいですね。

 

※解き方は複数ある場合がございます。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」