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大人が意外とわからない問題「この三角形の面積は?」

  • 2024.2.16
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三角形の面積の求め方といえば「底辺×高さ÷2」という公式を小学校で習ったはずです。

しかし、問題の解き方は、この公式1つではありません。

問題によっては、複数の解き方ができることもあります。

今回は、そのような問題に挑戦してみましょう。

問題

次の直角二等辺三角形の面積を求めなさい。

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今回の問題は、複数の解法があります。どのような解き方を思いついたでしょうか。

 

さて、今回の問題の答えは「16cm²」です。

解説

ここでは、代表的な解き方を紹介します。

直角二等辺三角形を2つ使って解く方法

2つの直角二等辺三角形を組み合わせると、正方形を作ることができます。

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このとき、8cmの辺は対角線になりますね。2つの対角線の交点は、それぞれの中点(真ん中)になります。

したがって、元の三角形の8cmの辺を底辺と考えると、高さは4cmです。

8×4÷2=16となり、面積は16cm²と求めることができました。

もしくは、同じ図を使って、正方形の面積を(対角線)×(対角線)÷2と計算することが可能です。

(正方形)=8×8÷2=32cm²

求める三角形は、正方形の半分なので、32÷2=16cm²

直角二等辺三角形を4つ使って解く方法

今度は、4つの直角二等辺三角形を組み合わせて、正方形を作ってみましょう。

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すると、1辺が8cmの正方形となります。

正方形の面積は8×8=64cm²ですね。

これは、4つの三角形を組み合わせた面積となっているので、求める面積はこの4分の1です。

したがって、64÷4=16cm²

三平方の定理を使って解く方法

直角二等辺三角形の3辺の辺の比は1:1:√2です。

これは、三平方の定理から確認することが可能です。(1²+1²=(√2)²)

ここから、元の三角形の直角を挟む2つの辺の長さは4√2cmと求めることができます。

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これを底辺と高さとして、三角形の面積を求めてみましょう。

(4√2)×(4√2)÷2=16cm²

まとめ

三角形の面積を求めるという単純な問題ではありますが、さまざまな解き方がありますね。

答えは1つでも、そこに至る道筋が複数あるというのが、算数・数学の面白さです。

皆さんが思いついた解法はありましたか!?

 

※解き方は複数ある場合がございます。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」