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「飾る度に涙しそう」「一番好き」100年続く工房のひな人形職人が投稿した“画期的すぎる新サービス”が大反響

  • 2024.2.21
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画像提供:株式会社「SIGNING」

子どもはどんどん大きくなるため、洋服もすぐに小さくなってしまいます。とはいえ、思い入れのある子ども服は、なかなか捨てられないという人も多いでしょう。

静岡にある人形工房「左京」の経営者兼雛人形職人である望月たくや(@takuyamoc)さんが、新しい雛人形のサービスについてX(旧Twitter)上に投稿すると「発想が素敵すぎる」「作りたい」「オーダーしたい」などのコメントが寄せられ話題になっています。

話題の雛人形の新プロジェクトとはいったいどんなものなのでしょうか。

素敵な発想の雛人形がこちらです。

雛人形の新たなプロジェクトとは、サイズアウトしてしまった子ども服を雛人形に仕立てる「きおくひとえ」という完全オーダーメイドサービスです。

サービスを行っているのは、静岡県にある100年続く雛人形工房「左京」。株式会社「SIGNING」とともに、2024年2月20日よりサービスを開始しました。

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画像提供:株式会社「SIGNING」

キラキラのドレスや、ママやパパが作ってくれた大好きなよそゆき着、お気に入りのシャツなど、思い入れのある服や特別な日の思い出の服で作られた雛人形は、まさに世界で一つだけ!

雛人形は、我が子の幸せを願って飾るもの。思い出の詰まった子ども服で作られた雛人形は、未来の幸せを願うと同時に過去の幸せな時間も呼び起されることでしょう。

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画像提供:株式会社「SIGNING」

お気に入りのかわいい、かっこいい服で作られたお雛様は、子どもたちにとっても愛着が湧くに違いありません。それに、ポップでカラフルでとってもかわいらしいですね!

思い出を重ね着する雛人形「きおくひとえ」

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画像提供:株式会社「SIGNING」

こちらのサービスについて、望月たくやさんに詳しいお話をお伺いしました。

---こちらのプロジェクトはどういった発想から生まれたのでしょうか?

「まず、前提として、本サービスは東京の株式会社SIGNINGさんという社会課題解決型ビジネス事業をされている会社さんからのお声がけから始まったことがきっかけでした。両社でここまで作り上げてきました」

株式会社SIGNINGのクリエイティブディレクター、青沼克哉さんは次のように話されています。

青沼克哉さん:プロジェクトの発端は、私自身が4歳の娘のための雛人形をいまだに用意できていなかったことでした。「そういうものだから」という理由だけで購入に踏み切れず、いつの間にか「まあいいか」という気持ちになっていたものの、雛人形を買えていないことに、ほんの少しの罪悪感を夫婦で抱えていました。

そんな矢先に、同じ世代で、同じ静岡出身の望月さんをたまたま見つけ、Instagramで唐突にDMで「きおくひとえ」の構想を送ってみたところから企画がスタートしました。

その後、望月さんとディスカッションを重ねる中で、少子化の何倍もの勢いで雛人形市場が縮小していること、静岡が実は雛人形の一大産地であることについて知り、「どんな雛人形だったら自分も欲しくなるか?」を自問自答しながら、伝統産業にあたらしい光を当てるサービスとして作り込んでいきました。

---SNSで結びついたのも奇跡的な出会いだったのでしょうね。

「弊社は生地の色合わせ・着物の縫製から販売までを一気通貫して行っている雛人形工房です。一から制作ができる職人がいる工房だからこその強みを最大限に活かせるサービスだと感じました。また、初節句に雛人形を買わなかった・買いそびれてしまった方へ、再度アプローチができるというのはこれまでにない考え方で、進んで実現するべき価値のあるサービスであると感じたのが大きなきっかけです」

思い出の服を仕立てる難しさ

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画像提供:株式会社「SIGNING」

---子ども服を雛人形に仕立てることの難しさなどありましたか?

『思い出の服』という唯一無二の素材を使っての制作のため、失敗の許されないプレッシャーの中で、最初の下地込みからベテラン職人が手を入れて制作するようにしています」

---本当に「世界で一つだけ」ですもんね…!

「また、お客様の『抽象的なイメージ』を我々がうまく汲み取ってカタチにしていくことにも頭を使います。服の柄が雛人形のどこにどのように出るように設計していくか、色のイメージなど、完成形を何度もイメージしながら制作していく難しさはあります」

---確かに!「ここの猫ちゃんを襟のところに持ってきてほしい」など各人のこだわりもありそうですね。

「難易度が高いのはもちろんですが、私たち職人自身が普段味わえない新鮮なものづくりの楽しみを得られるのも本サービスのものづくりならではなのかなと思います」

---職人さんたちも楽しめるのは素敵ですね

「飾るたびに涙しそう…」の声

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画像提供:株式会社「SIGNING」

---お客様からはどんな反響がありますか?

「シンプルに涙・感動を誘うことができるサービスであることが一番目立つ反響といえるかと思います。先日、妻にコンセプトムービーを見てもらったら、一人で泣いていました(笑)」

そんな涙と感動を誘う「きおくひとえ」のコンセプトムービーがこちらです。

---思い出の服をまとった雛人形は、飾る度に鮮明に記憶がよみがえることでしょうね。

『飾る度に涙しそう』といってもらえているのはとても嬉しくて、当社としても『飾るのが楽しみで、しまうのが惜しくなる』ような雛人形選びをして欲しいと伝えていますので、その上をいくような感想をいただけているのは感無量です」

---ずっと飾っておきたくなる気持ち、わかります。

お客様自身で色々な服の組み合わせや用途について妄想を膨らませてもらえることも嬉しいです。『子育て卒業記念の自分のために子どもの服を使って』『着なくなった着物で』など、オーダーメイドという特性上、『つくりてとつかいてが手を取り合って一緒に作っていく雛人形』であるため、お客様の自由な発想をぶつけてほしいなと思いますし、そういった妄想がお客様自身の中で勝手に芽生えていくのはとても嬉しいです」

---斬新なお雛様も誕生しそうで楽しみですね。今後はどのような展開をお考えでしょうか?

「男の子用にも欲しいという声が多くあったのもあり、五月人形バージョンの展開を考えたいと思っています。また、このサービスを通じて当社工房としてのオーダーメイドの制作力がもっとつけられれば、既存の(お母さんやおばあちゃんの)雛人形のサイズダウンや着せ替えといったご要望にもお応えできる素地ができればいいなと考えています」

---どれも多くの人が待ち望んでいそうなサービスですね。とても楽しみです!

素敵なサービスに「欲しい」という多数の声

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画像提供:株式会社「SIGNING」

こちらの投稿を見た人たちからは、さまざまなコメントが寄せられました。

これは素敵
うわ〜、コレいいなぁあ
本格的な雛人形はいらんなぁと思ってたけど、コレだったら作りたいかも…
わあ、これ系のサービスで1番好きだな

男の子用も欲しい!

可愛いですねぇ面白い発想だなぁ
男の子の方も何かあるのかなぁ?
あったら面白い…兜?鯉のぼり?思いつかないけど
すっごい素敵!!
これお雛様だから女の子向けだけど、男の子向けに五月人形もあれば!!

自分用にも欲しい

発想が素敵すぎる。これ、娘の雛人形というよりは子育て卒業した時の記念に自分用にオーダーしたいなぁ…
これ、息子と娘のサイズアウトした服で自分用に作りたい

娘さんの雛人形だけでなく、自分用にも欲しいという声がたくさん見られました。子育てが終わった後に、子どもが着ていた服の雛人形があったら、飾る度に子育て中の懐かしい気持ちを味わえそうですね。

2025年の雛祭り用は30組の限定受注とのこと。ご希望の方は「きおくひとえ」公式Webサイトをご確認ください!



取材協力:雛人形職人 望月たくや / 大人の雛人形と五月人形と【人形工房 左京】(@takuyamoc)さん
公式Webサイト:きおくひとえ