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意外と間違えてるかも!「弊社と当社」「御社と貴社」の正しい使い分けとは

  • 2024.3.7
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出典:PIXTA

ビジネスシーンで使用することが多い「弊社・当社・御社・貴社」という言葉ですが、どのシーンでどの言葉を使うのが適切なのか、しっかりと理解できていますか?知らずしらずのうちに、相手に失礼な使い方をしていないかと不安な方も少なくないと思います。

今回はそんな「弊社・当社・御社・貴社」の意味や使い分け、注意点についてを、秘書として働いていたことのある筆者が紹介します。ぜひこの機会に、おさらいしてみてくださいね。

「弊社」「当社」の意味の違いは?

まず「弊社」「当社」の違いを見てみましょう。

この2つの言葉は、どちらも“自分の会社”を表す言葉ですが、「弊社」「当社」どちらも場面によって使い分けが必要となります。

  1. 「弊社」は自社を表す謙譲語
    自分の所属する会社をへりくだって表現する謙譲語。文章や口頭を問わず、社外の相手とやり取りをする際は、自社のことを「弊社」と表すのが基本です。

  2. 「当社」は自社を表す丁寧語
    自分の所属する会社を丁寧に表現する丁寧語。「当社」を使うのは、主に社内が基本。社内でのスピーチや社内文書、自社のホームページでは基本的に「当社」を使います。

それぞれの使い方を確認!

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「弊社」の使い方と例文

会話やメール、文書においても、相手に対してへりくだる場合の表現は「弊社」を使用します。注意点としては、社長や上司など謙遜する相手であっても、同じ会社の人間同士であれば「当社」を使用しましょう。

  1. 日ごろより弊社の商品をご愛用いただき、ありがとうございます。
  2. 今後とも弊社へのご支援をよろしくお願い申し上げます。
  3. この度は、弊社の〇〇がご迷惑をおかけいたしました。

「当社」の使い方と例文

社内に向けたメールや文書では、「当社」を使用します。他部署にあてるメールや文書でも、同じ会社の人間同士であれば、「当社」を使います。

  1. 当社における勤務時間帯の変更について案内します。
  2. 次回の会議は当社の会議室で行います。
  3. 当社に対する不適切な発言に対しては、強く抗議していく所存です。

「御社」「貴社」との違いは?

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では「弊社」「当社」と一緒によく出てくる「御社」「貴社」はどうでしょう。

この2つの言葉は、対に使われることからもわかるように、相手の会社に対して使う言葉ですね。どちらも相手を尊重する表現ですが、貴社は書き言葉でのみ使われるので、覚えておくといいと思います。

  1. 「御社」は他社を口頭で表す尊敬語
    相手の所属する会社を主に口頭で言い表すときの尊敬語。商談や挨拶で相手の会社を言い表すときは「御社」を使います。口頭で「貴社」を使うと「帰社」などの同音異義語と間違えて伝わってしまう可能性があるためです。

  2. 「貴社」は他社を文章で表す尊敬語
    相手の所属する会社を主に文章で言い表すときの尊敬語。メールやお礼状などの文書を送る際は「貴社」と書きましょう。

それぞれの意味を理解し、使い分けよう

いかがでしたか?いずれも、使う場面をしっかり把握して、間違いのないように使い分けられると、社会人としてスマートかつ好印象を与えられるはず。この機会にもう一度確認して、正しい使い方をしっかりと覚えておきましょう。

 

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ライター:能美黎子(のうみれいこ/ @reikonohmi
大学卒業後、新卒にて最大手保険会社にて約7年秘書の経験を経て、ITコンサル企業の社長秘書に転職。その後、数社の社長秘書を経験し秘書歴約15年となる。秘書検定準1級を取得。
今までの経験を活かし、接遇や礼儀作法、マナーなど“品格”を大事にした執筆作業を行っている。