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大人が意外と知らない「暖かい」と「温かい」の違い → 正しく説明できる?

  • 2024.6.19
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日常で「暖かい」と「温かい」という漢字が使われることがありますが、これらには微妙な違いがあります。

どちらも温度の状態を表す言葉ですが、その意味のニュアンスに違いがあります。

それぞれの違いを正確に説明できますか?

「暖かい」と「温かい」の違い

「暖かい」は、暑くも寒くもなく、過ごしやすい状態であることを指す言葉です。「春の日差しが暖かい」や「暖かいリゾート地」など、主に気象や気温について説明する際に用いられます。

いっぽう、「温かい」は、熱くも冷たくもない様子を表します。「温かい飲み物」や「風呂が温かい」など、口や手に触れるものに対して使われることが多いです。また、「思いやりや愛情がある」という意を示す場合にも、「温かいおもてなし」「温かい眼差し」というように使われます。

両者の違いを見分ける際は、それぞれの対義語を考えてみるとわかりやすいでしょう。「暖かい」なら「寒い」、「温かい」なら「冷たい」です。

「暖」と「温」の成り立ち

「暖」は、「日」と「爰」が組み合わさった形声文字です。「太陽」の象形である「日」と「あるものを上下から手を差し伸べて引く」様子を表した象形から、「日が渡って暖かい」という意味に転じ、「暖」が成り立ちました。

「温」は、会意兼形声文字です。「流れる水」を表す「シ」と「あたたかな煮物の象形と皿の象形」を合わせて「あたたかい」という意味を成し、「温」が生まれました。

それぞれの意味を理解して、正しく使い分けよう

最後に、おさらいしておきましょう。

「暖かい」は、気象や気温について説明する際に用いられる言葉。「温かい」は、口や手に触れるものに対して、または、「思いやりや愛情がある」意を示す場合に用いられる言葉です。

意味が似ているので、混同してしまうこともあるかもしれません。どちらの漢字を使うか迷ってしまった時は、それぞれの対義語を考えて、判別しましょう!


出典:光村図書ウェブマガジン、OK辞書