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極寒の冬キャンプを賢く楽しむ!達人たちの防寒特効薬【まとめ記事】

  • 2024.1.22

凍えるような寒さのフィールドでも、快適にキャンプを楽しんでいるキャンパーが多い。でも、そんな熟練キャンパーたちは、どんなアイテムを持ち、準備をしているのか?
そこで!キャンプの達人たちにとっておきの防寒術を教えてもらった!

星空撮影の達人 クモシカリタカヒロさん

映像クリエイター クモシカリタカヒロさん
趣味で始めた動画制作が、気がついたら本業になっていた映像クリエイター。撮影から編集までひとりで行うため、適宜、考えながら撮影を行い、作り上げていくスタイル。作品などはこちら。
https://linktr.ee/life_goes_on_takahiro

自動車関連の動画を中心に、さまざまな映像制作を手がけているクモシカリさん。星空の撮影は、ここ数年のめり込んでいる趣味的要素が強い得意分野のひとつ。時間ができれば愛車を走らせ、ひと晩中撮影しているという。最高の一枚を求め、テントを背負い山頂でキャンプを行いながらの撮影も多い。

「星空を撮影する際は、周りに余計な街灯や遮蔽物がないことが条件。ある程度標高のある山頂や海岸線など、風景に奥行きと広がりのある場所を選ぶことが多いです。そういった場所は、やはり風も強く吹きつけるので体感温度が低くなりがち。そのため、しっかりと風の侵入を防ぎながら、体温が下がらない防寒スタイルがマストになりますね」

ウエアはダウンジャケットにパンツ、首にはネックウオーマーを身に着ける。基本的には登山用の動きやすいアイテムをチョイスしているそうだ。

■やっぱり基本はダウン着用!

防寒用のウエアは、上下ともにナンガのダウンをチョイス。パンツは小さく収納できるパッカブルタイプ。ダウンの厚みも気にするそうだが、それよりも「ジャストサイズ」で風の侵入を防ぐことを優先しているそうだ。

冷えは足元からやってくる

通常は歩きやすさを優先してトレッキングブーツを着用することが多いが、極限まで冷え込む際は、ダウンを内蔵したスノーブーツが必要となる。靴下は永久保証のついた登山用のダーンタフ。

隙間をなくしてしっかり保温

「あまり着込むのも好きではないので、ひとつのアイテムでしっかり暖を取りたいんですよ」
ネックウオーマーが防寒の重要アイテムと話すクモシカリさん。冷気の侵入はもちろん、上まで伸ばせば、唇や耳なども冷えから守れるそうだ。

基本的には動きやすいライトな装備

ヘリノックスのチェアワンやモンベルの寝袋は、撮影の際の必需品。カメラのバッテリー充電用にジャクリのポータブル電源も後部座席に積んでいる。

キャンプをする際は、ニーモのテントやスリーピングマットといったULなギアを組み合わせて、なるべくコンパクトに。細かいギアは、アルポスのコンテナに詰めてラゲッジルームへ。

■できるだけカメラのそばから離れない! カメラ機材も寒さ対策

星の動きに合わせて可動する赤道儀は、アイオプトロン製を使用。レンズには結露を防ぐヒーターを取り付けている。温度の急な変化にレンズは弱いので、撮影の少し前から外気に触れるようにしているそう。

バッグはニューヨークを拠点とする「shimoda」製。

愛車は、スズキのジムニーシエラ。タイヤは悪路に強いジオランダーをチョイスしている。

「一度撮影を始めてしまえば、とくに細かい操作は必要ないんですよ。ただ、カメラに何かトラブルが起こるといけないので、隣で待機していることが多いんです。とにかく冷えるので、あたたかい飲み物が欲しくなりますが、コーヒーなどのカフェインが含まれるものは利尿作用があるので、なるべく控えて白湯を飲むようにしています」

クルマの隣で撮影できるシチュエーションばかりではなく、実際に登山することもあるので、持ち運びやすさを優先してギアを選んでいる。
「寒さが限界のときは、おとなしく寝袋に入って耐えしのいでいます(笑)」

ファミリーキャンプの達人 野毛陽平さん

sotosotodays 野毛陽平さん
神奈川県小田原市にあるアウトドアショップ「sotosotodays」の名物スタッフ。自分の知識や経験を反映させた数々のコラボアイテムを手がけている。ふたりの子どもとファミリーキャンプを楽しむナイスなパパでもある。

小さな子どもふたりと一緒に、冬でもファミリーキャンプを楽しむ野毛さん。一番気を使う点は、やはり就寝時の暖の取り方だという。
「体が冷えると、心地よく眠ることはできません。寝返りなど、子どもたちは元気よく動いてしまうので、大人用の封筒型寝袋を、布団のように使って、なるべく飛び出さないように気をつけています」

ナルゲンボトルを利用した湯たんぽを入れるなどして、寝袋の中のあたたかさをなるべくキープ。そうすると、子どもたちは翌朝まで起きてこないという。当然、親もぐっすりと眠れるというわけ。

冬キャンプに限らないが、子どもたちがいかに快適に過ごせるかが、ファミリーキャンプのポイントと言えるだろう。

子ども用には封筒型の寝袋を!

子ども用寝袋も用意しているが、「大人仕様の封筒型を掛け布団にすると、よく眠ってくれる」と話す野毛さん。そんな経験を踏まえてか、sotosotodaysでは、ナンガとコラボレーションしたさまざまなタイプの寝袋を展開している。

寝袋の中にナルゲン湯たんぽをイン!

100℃まで耐性があるといわれているナルゲンボトルは、あたたかいお湯を注ぎ入れることができるので、湯たんぽとして大活躍。フタ部分から靴下をすっぽりかぶせることで、もしもの水漏れにも多少なら対応できるという。

冬のキャンプは出発前の準備が最も重要

今回、野毛さんに準備してもらった冬キャンプアイテム。ヒルバーグのテントは、人数や使い方に合わせてインナーテントのサイズを変えることで、前室部分の広さを調節することができる。

ストーブはアルパカ、焚き火台はユニフレームをチョイス。
スナグパックの厚手のシュラフは奥さま専用。
作業や調理に使うテーブルは、韓国のブランド「ベルン」のシステムテーブル。
ユニフレーム・フィールドラックの拡張には、ショップオリジナルのアイテムを使用。

親子キャンプを楽しむ野毛さんだが、お子さんはまだ小さい。
「もちろん日中は、焚き火やストーブを使わなければ、やっぱり暖は取れないですよ。そんなときでも、子どもたちがいるからといって、『火』に対して過度に神経質になりすぎないようにしています。焚き火台やストーブの周りをテーブルで囲み、実際に『熱』を実感してもらいつつ、距離を保てるようにしています。近づきすぎると危険なことを、体験してもらいたいので」

ただし使用するギアやウエアは、難燃仕様のアイテムを選ぶ。
火の粉などから身を守る準備は欠かすことのできない重要なポイント。それは、家族のなかで最も火の近くで作業する野毛さん自身も欠かせない注意点。

「各社が手がけている最近の難燃素材は本当に優秀なので、火の粉が多少直撃しても大丈夫。そんな難燃素材の大きめなジャケットやポンチョの中に、インナーダウンを身につければ、しっかりと体を保温してくれます。冬でも快適に過ごすことができますよ!」

■難燃素材+テーブルで火のそばも安心

ユニフレームのフィールドラックに、ショップオリジナルのプレートを置いて拡張。
ストーブや焚き火台を囲んで、一定の距離を確保している。
さらに、ナンガの難燃素材「TAKIBI」を使ったウエアとインナーダウンを愛用しているという。

■火の粉はもう怖くない!?

火の粉に弱いヘリノックス用に野毛さんが考えたのが、このチェアカバー。
難燃素材を使用したパッカブル仕様ながら、中綿にはダウンが入っている。
収納部分はそのままポケットとして大活躍。
sotosotodaysにて絶賛発売中!

女子車中泊の達人 森風美さん

なちゅガール代表 森 風美さん
アウトドア女子向けのポータブルサイト「なちゅガール」編集長。
さまざまな車中泊&キャンプスタイルを実体験して配信している。
2冊目の著書『車がなくても テントがなくても はじめての“ぷち”チャンプ』(飛鳥新社)が好評発売中!

愛車のホンダ・バモス ホビオで、季節を問わず旅をしながら、車中泊キャンプを楽しむ森風美さん。
冬のスタイルは、電源を使って車内で「ほっこり」過ごす快適なもの。

「今年購入したのが、キャンプや車中泊専用に作られたこたつです。テントやクルマの形状を考えて、スリムに設計されているので、隣にマットを敷いて寝ることができます」

大容量のポータブル電源を積んでいるので、サイトを選ばずに家電アイテムが使用可能。快適にキャンプを楽しむことができるそうだ。

■ラゲッジにピッタリサイズのこたつでほっこり

以前使っていたものよりも大容量のブルーティのポータブル電源(2048Wh/2200W仕様)を使用。
家電製品が使えるようになったとのことで、快適度が大幅にアップしたという風美さん。

最も注目したいアイテムは、やはりラゲッジスペースに展開されたコタツ。
木工職人のサンタパデザインが手がけた、アウトドアでの使用に特化したもの。
杉無垢材の天板は、荷室に収まる細長い形状や消費電力の低いタイマー付きのパネルヒーターなど、使いやすさと安全性を兼ね備えている。

■体の内側からしっかり防寒

あたたかい飲食物で、体の内側から保温するのは、冬キャンプの基本。風美さんが大好きと話す紅茶もアウトドアで楽しめるように、ポットとシュガーケースをセットに。
冬に野外で調理をするときは、スパイスを使った鍋料理を楽しんでいるという。

大容量のポータブル電源を使って車中泊を楽しんでいる森風美さん。就寝時は、AC電源付きサイトでなくても、電気毛布を使うことができる。さらにフロアに厚手のマットを重ねて、床から伝わる冷気を防ぐなど、基礎的な準備はバッチリとのこと。

ただし、クルマに使われている断熱材は天井のみ。さらに、現在の目隠しはカーテンのみなので、窓からも冷気が伝わってきてしまうという。
「今シーズン初めて、真冬の北海道へ向かうので、極寒の条件でも耐えうる防寒装備をプラスしないといけないんです」

断熱用のアイテムをアップデートするなど、現在いろいろと対策を考え中。
「本当はどんちゃん(愛犬)と一緒にいるとあたたかいんですけれど、どんちゃんは助手席にある自分のスペースで寝ちゃうんですよね(笑)」

電気毛布にマットは2枚重ねで!

床から伝わる冷気は厚手のマットを重ねることで防ぐ。エアウィーブを使用してから寝心地が快適になっただけでなく、空気の層がさらに断熱効果を高めてくれたそう。「悩みだった寝起きのダルさも解消されました!」

寝袋は薄手を重ねて調整します

厚手の寝袋などの寝具は使わずに、電気毛布に薄手の寝袋やブランケットを組み合わせて調整している。足の指先などの先端の冷えには、ダウンのテントシューズなどで対応。ペンドルトンの袋の中には、重ね着できる防寒用のウエアを詰め込んでいる。

ワンコもしっかり防寒ウエアを!

3歳になったばかりのボーダーコリーのどんちゃんも、冷え込むとおなかの調子が悪くなるという。なのでエルエルビーンのフリースでおそろいコーディネート。牧羊犬らしく元気に走りまわるので、散歩するだけで体はポカポカ!?

PHOTO/逢坂 聡
TEXT/高梨達徳
撮影協力/sotosotodays CAMPGROUNDS

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